不信の鎖 警視庁犯罪被害者支援課6 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 385
感想 : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065165812

作品紹介・あらすじ

それでも支援は必要か?
最も傲慢な犯罪被害者が村野を苛む

娘を殺害された悪名高き男。
部下への疑念が招く、支援課分断の危機!

<警視庁犯罪被害者支援課――犯罪被害者の家族などの心の支援を行うセクション>

ブラック企業として知られるハウスメ
ーカー社長の娘が殺害された、二年
前の事件。意外な犯人の自供で捜査が急
展開するなか、怒りを爆発させる被害者
の父・大崎と村野は再度向き合う。執拗
に取材を続ける記者と部下の不審な接触。
悪名高き男は守られるべきか? 疑念が
支援課の根幹を揺さぶる。<文庫書下ろし>

感想・レビュー・書評

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  • '22年11月2日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ六作目。

    面白かった、けど…具合も悪かった。

    ワンマン社長と、不貞腐れ君の二人が、どうにも受け入れがたく…聴いていて不快でした。

    ま、でも…今迄通り、楽しめたと思います。
    七作目は、どうなるのかな…彼は、返ってくるのかな…気になります。

  • 所謂警察小説から一歩置いた、犯罪被害者に焦点を当てた意欲的なこのシリーズ。
    犯罪被害者とは、弱者というのが通念だが、今回はそんな通念を覆す人物が対象となる。
    過去に犯罪すれすれの悪事をやってきた人物で、接するたびに怒り狂い、傲慢で、村野は神経を逆なでされる。
    それでも、支援課は支援しなければいけないのか。
    支援課の異端者は、「悪人が犯罪被害者になったらどうするのか。例えばマル暴の幹部の家族がひどい事件に巻き込まれた時も、面倒を見る必要があるのか」と、迫る。
    守るべき価値のない人間もいると、村野は同意しながらも、
    「事件に巻き込まれた瞬間、そういう人も犯罪被害者になる。うちが対応すべき対象となる」と、言い切る。
    村野のこの仕事に対する決意と、犯罪被害者支援課の意義を問う今作。

  • シリーズ第6弾。
    ラストラインなどは、もう新作を読むことを諦めてしまったけど、このシリーズは少しテイストが違うので、新作が出るたびにちゃんと読んでしまう…
    そして、第6弾にして後悔…
    犯罪者支援課シリーズなのに、今回は犯罪が全く起きない。
    2年前に起こった未解決事件の犯人が別件で逮捕され、2年前の事件の自白をする。
    2年前の犯罪被害者の父親のフォローに再び入ることになった村野。その父親は反社との繋がりも噂される悪名高いハウスメーカーの社長。犯罪被害者として、自ら世間の注目を浴びてしまう大高に手を焼く村野だったが、その大高を執拗に狙う記者と、支援課内の裏の繋がりにも悩ませられる様子が延々と描かれる。
    結局、自白した犯人は雇われただけ。最後まで理解不能なフリージャーナリストの大高への攻撃。そして、一番分からないのは急にトーンダウンする大高。
    結局、この作品は村野が悩む姿だけが描かれ、犯罪被害者に寄り添う訳でもなく、悩む村野はあらゆる人に攻撃的な感情を持つ始末…読後が非常に悪い作品。

  • 警視庁犯罪被害者支援課シリーズ、好きです。

  • お気に入りのシリーズなのだが今回はイマイチ入り込めなかった。このシリーズに限ったことではないが捜査部門でない警官が主人公の場合、結局は捜査に加わることになりなんとなく半端な立ち位置になってしまうのが残念。

  • 新しい文庫本なので、仔細は余り述べられないと思うのだが…「意外な事実」が主人公の村野達が懸命に対応しようとした中で少しずつ明らかになるという物語…
    「答えは無い」という主人公達の任務…そういう「らしい」という感じが前面に出ているような本作だ…

  • 娘を殺されたブラック企業社長。"最も傲慢な犯罪被害者"が、村野を翻弄する。

  • ★★★★★ 心が動いた名著。何度も読み返したい
    ★★★★☆ 暇な時に読み返したい
    ★★★☆☆ 読み返しはないが面白かった
    ★★☆☆☆ 面白くなかった
    ★☆☆☆☆ 同上

  • 支援課シリーズ第6弾。
    今回の支援者は、ブラック企業と名高い会社の社長。
    傲慢で気性も荒い。
    2年前に娘が殺害され、今回別の事件で逮捕された犯人がその犯人だと自供したことで、また関わりを持つことになる。
    しかし、いくら被害者家族でも、なかなか苦労する相手である。
    担当する村野も何度も怒鳴られる始末。
    しかし、この事件にはただでは済まない裏が見え隠れする。
    支援課の中も荒れる…

    2023.5.2

  • 途中で犯人わかってしまったけれど…
    まぁ楽しめたかな。
    でも支援課からはみ出しすぎて話の作りがよくわからなくなってしまってる。
    ちょっと無理があると言うか…

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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