金融ダークサイド 元経済ヤクザが明かす「マネーと暴力」の新世界

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065167434

作品紹介・あらすじ

ゴーン事件は黒い氷山の一角にすぎない!

マネーロンダリング、仮想通貨2.0、人工知能との仁義なき投資戦争……。元経済ヤクザが明かす、金と暴力が支配する「黒い経済」の地下世界。そしてフィンテックが切り開く金融市場の最前線。

「マネーの世界に正義はない。あるのは最強の暴力の所有者による思惑だけだ。」

 * * *

[本書の内容]
はじめに
第1章 元経済ヤクザが明かすゴーン事件の最深層
第2章 世界を行き交うマネーのシステム 
第3章 獲物を狙うアメリカ
第4章 私の黒い経済史
第5章 マネーのブラックホール
第6章 金融閉鎖列島を脱出したブラックマネー
第7章 フィンテックが生み出す新世界

 * * *

これを知らなければ、来たるべき国際金融の世界は生き残れない!

感想・レビュー・書評

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  • 西原理恵子さんとのコラボエッセイで人気の
    経済ヤクザの猫組長
    その猫組長が書いた金融ヤクザが語る
    「黒い金とその世界」のお話
    興味深い話が満載でおもしろかった!

    経済ヤクザから見たカルロス・ゴーン事件の真相
    世界のマネーシステム
    石油をめぐる黒い金
    旧五菱会のマネーロンダリング事件
    猫組長が足を踏み入れた経済ヤクザの履歴書
    などなど…

    カルロス・ゴーン事件のお金の流れが
    すごくわかりやすくておもしろかった!
    経済にうとい私でも
    「は~そういうことなのね」となんとなくだけど納得。

    あとは、コンビニで頻発した偽造カードによる多額引き出し事件の話。
    「なぜ銀行ではなくコンビニだったのか?」
    これって私の中ですごく疑問で、頭の中でずっと引っかかってたのだけど、この本を読んで納得!
    そうか…新銀行のシステムの違いか…
    日本独自の銀行システムが偶然にも詐欺事件を防いでいたとは…

    そして猫組長がどうして経済ヤクザになったのか
    その履歴がすごく興味深かった~
    猫組長ってすごいわ…

    で、この本を読んで思ったのが
    猫組長は
    「お金で何か買いたいから」欲しいんじゃなくて
    「お金でスリルを楽しみたいから」欲しいんじゃないかしら
    それってまさにギャンブラー!
    それもかなりケタ違いのギャンブルで勝負してる人なんだろな~

    いやはや…
    経済の世界は奥深い…
    そして猫組長も奥深い!

  • 著者は元山口組系暴力団組長で、現役時代はマネーロンダリングを中心にシノギを得ていたとの事。
    また、ここ数年では漫画家の西原理恵子との共著でも有名になってきている。

    本書は元経済ヤクザとしての経験と知識を基に、カルロス・ゴーンの巨額背任事件のかなり詳細な背景と手口の考察とマネーロンダリングの方法についての解説、自身の「黒い経済史」、およびAIを利用したフィンテックと金融の未来についてが記されている。

    中でも国際送金システムであるSWIFTを利用したロンダリングの方法や、バチカンがロンダリングにかかわっていた話、イラン・コントラ・ゲート事件の解説等はスリリングでもっと詳細を知りたいと思った。

    なお、本書によれば、上記バチカンの話をベースに映画「ゴッド・ファーザー PartII」が作られ、イラン・コントラ・ゲート事件は映画「バリー・シール アメリカをはめた男」の元ネタになっているとの事。

    あと、本書によれば著者は石油取引のロンダリングで設けた日本円で600億円(!!)を預けていた海外の銀行が丸ごとアメリカに凍結されたとのことだが、それについての詳細は書かれていない。これもすごく興味をそそるネタなので、詳しい話を知りたいが著者の他の著作に書いてあるのかしら?

  • 蛇の道は蛇
    金融機関で働いてますが、まったく知らない知識があり、とても勉強になりました。
    日本は金融ガラパゴスと認識しましたが、逆にそれでいいのではと感じました。ガラクタのような債券を膨らませて金融商品にすることが良いとは思えない。
    著者の本をまた読みたいです。

  • アンダープロトコルと丸かぶりしてる内容もあったが面白かった。検察庁の捜査がアメリカからの圧力によるケースが複数指摘されるが、眉唾な推測とは思えない。金融システムについて国際的な背景や経緯が一番面白かった。ロシアを始めとする国家ベースの仮想通貨が国際基軸通貨ドルにどこまで対抗できるのか今後注目。通貨=信頼なわけで、人権無視の侵略国が国際的な信頼を得られない世の中であることを願いたい

  • 「日産のゴーン元CEOのマネーロンダリング」を当初から指摘してきた猫組長による「金融社会の裏面」解説書。
    変わりつつある通貨、金融の世界のリアルな現状が生々しく語られています。
    国際送金のテクニックのくだりは、自身の経験を反映したものなので、ゴーン事件に関する指摘も理解できました。

  • ブロックチェーンについて調べているうちに他で紹介されていたので読んでみた。すでに国境を超えていて、知らないと全く理解できない話ばかりで、、参考になるかどうかは分からないけど、とりあえず知っておこう。と思った内容。

  • これを読むといろいろ考えかた変わりますね。普段見聞きしている情報がいかに表面的なものだったのか。

  • マネロンの本質は、いろんなものと交換することだと分かった。

  • ゴーン事件の解説。

  • 大好きな猫組長。こちらはマネーロンダリングを中心に(笑)、日本経済、世界経済を解説したものです。そして現在猫組長がどんなことをしているのかも、ちょっとわかりますし、「うーん、素人が株の世界に手を出すのは危ないな」という気にもさせられます

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著者プロフィール

1964年生まれ。兵庫県神戸市出身。元山口組系組長。評論家。本名、菅原潮。
大学中退後、不動産会社に入社し、その後、投資顧問会社へ移籍。バブルの波に乗って順調に稼ぐも、バブル崩壊で大きな借金を抱える。この時、債権者の一人であった山口組系組長を頼ったことでヤクザ人生が始まり、インサイダー取引などを経験。石油取引を通じて国際金融の知識とスキルを得る。現在は引退して評論、執筆活動などを行う。
著書に『『カルト化するマネーの新世界』『ダークサイド投資術』(いずれも講談社+α新書)、『金融ダークサイド』(講談社)、『暴力が支配する一触即発の世界経済』『黒い経済白書』(いずれもビジネス社)、『アンダー・プロトコル』(徳間書店)など多数。

「2022年 『正義なき世界を動かす シン地政学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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