麺の科学 粉が生み出す豊かな食感・香り・うまみ (ブルーバックス 2105)

  • 講談社
3.12
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065167458

作品紹介・あらすじ

パスタ、うどん、蕎麦、ラーメン……。今や、さまざまな麺を毎日のように口にする、世界中で愛される麺。その秘密を、麺の素材の科学や調理の科学という視点で解き明かす1冊。つるっとした口当たり、もちっとした食感、ソースやたれと絡んで美味しさが引き立つ理由が、材料の性質や麺を作る工程で起こる化学反応からわかります。食品メーカーで研究を積んだ経験と、大学の研究室でさまざまな食品の風味や香り、食感などのデータを蓄積している著者ならではの、麺類をおいしくするコツの提案もたくさんあります。スパゲッティの時短調理、うどんの食感をよくするために身近なあるものを入れる方法、即席麺を高級料理店の味にする驚きの技などを、科学的な裏付けと共に紹介します。

第1章では、美味しさを作る素となる、小麦粉や蕎麦粉、片栗粉、タピオカ、米粉といった素材の性質などを科学的に解説します。また、その素材が麺になった歴史的背景などにも触れます。
第2章では、パスタ、中華麺、うどん、きしめん、冷や麦、素麺、日本蕎麦、ライスヌードルなど世界の麺について、麺の形状や性質、麺として作られていく過程で起こっている科学について解説します。
第3章では、麺のすぐれた栄養バランスについて紹介し、糖質、脂質、タンパク質、および微量栄養素が穀物ごとにどういう特徴があるのかを解説し、その特徴からおすすめの食べ方も提案します。
第4章では、科学的特徴と実験データから得られた、麺を美味しく食べるための裏技を紹介します。家庭でもすぐできる、簡単なコツばかりで、それを編み出すために使用した、香り、風味、うまみ、食感などを科学的に測定・分析する最新技術についても触れます。
第5章では、おいしさを追求するプロセスに必ずある失敗例を取り上げます。

【主な内容】
第1章 小麦粉、蕎麦粉、米粉――麺を作る粉の科学
 小麦粉/蕎麦粉/米粉/片栗粉/タピオカ
第2章 こんなにある! おいしい麺いろいろ
 素麺と冷や麦の違いとは?/各地のうどんときしめん/中華麺/パスタ/日本蕎麦/
 冷麺は蕎麦粉から/ライスヌードル
第3章 麺の栄養学
 三大栄養素と微量栄養素/タンパク質のアレルギー/遺伝子組み換え作物とは
第4章 科学の力で麺をおいしく
 麺をおいしくゆでる/素麺をおいしく食べる/重曹のかわりを探して――うどんの食感/
 かきまぜタイミングで即席麺をおいしく/チルドうどんと電子レンジ/冷凍麺のおいしさの秘密/
 スパゲッティをゆでるとき塩を入れますか?/日本蕎麦の香りとのど越し/
 ラーメンの脂をまろやかに ほか
第5章 麺の科学NG集
 うどんだって蒸し調理で時短に?/麺をスープに、スープを麺に? ほか

感想・レビュー・書評

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  • 今では日本人にとって欠かせない麺食ですが、
    主原料である小麦は、日本では米と比較して
    非常に少量しか作られていません。

    なぜかと言いますと、小麦は雨に弱く、特に
    収穫期にあたる6月には日本は梅雨の時期な
    ので古くから生育に向いていないとされて
    いたらしいからです。

    などのウンチクから、本当に科学的な視点で
    「麺」の全てを考察する理系本です。

  • 小麦の麺の話を中心に、さまざまな麺について解説した本。蕎麦など小麦以外の麺の話も網羅。なぜあの食感が生まれるのか、小麦がなぜ中心となるのかなど、麺についてのあれこれを知ることができる。小麦という植物の性質が、あの食感の元となる物質を貯めるというのの解説もあっておもしろかった。食品系、農学系の教養書として楽しめる。

    ——以下、Twitter(リンクは2024/08/03以降)

    読了本。山田昌治「麺の科学 粉が生み出す豊かな食感・香り・うまみ 」 https://amzn.to/3LQg197 麺について解説した新書。なぜ、小麦の麺はあのような食感が生まれるのか、含まれる物質を絡めながら知ることができる。小麦の麺が多い理由もおもしろかった。農学系の人も好きか。 #hrp #book #2024b

  • 麺における化学的な背景の記載は物足りない。
    料理の際のテクニックとか、あまり要らない。
    内容重複あり。
    読了35分

  • 619-Y
    閲覧新書

  • 詳しくもわかりやすい、さすがはブルーバックス。

  • スパゲッティ乾麺の蒸し調理は試してみたくなった

  • ●小麦粉。寒冷地から熱帯まで栽培できる。グルテンの多様性。
    ●メソポタミア時代は、種子ごと粥状にして食べていた。エジプト文明では粉砕器。日本人は弥生時代には。
    ●中華麺、うどん、ひやむぎ、素麺、パスタ。
    ●生で食べるとお腹をこわす。
    ●蕎麦粉。日本では飢餓対策として5世紀から栽培されていました。
    ●米粉。ベトナムのフォー。タイのクイティアオ、ミャンマーではナンジー。
    ●片栗粉。今はジャガイモの茎。春雨、冷麺に。
    ●タピオカ。キャッサバの根茎。
    ●素麺は〜1.3、冷や麦〜1.7ミリ。それ以上がうどん。きしめんは幅4.5ミリ以上厚さ2ミリ未満。
    ●唐辛子→アラビアータ。魚介類→ペスカトーレ。アサリ→ボンゴレロッソ。ひき肉セロリ人参→ボロネーゼ
    ●食物繊維。炭水化物でありながらアミラーゼにある分解を受けにくい物質。消化されずにそのまま小腸に届くことから、昔は何もしない物質と考えられてきました。水を吸収して膨張する食物繊維は、小腸においてグルコースの吸収を緩やかにする機能があることがわかってきました。血糖値の上昇を抑えることができます。
    ●人間は自分で作れない必須アミノ酸が9種類ある。植物は全て自分で作れるようになっている。モンサント社のラウンドアップ除草剤は、その過程の1つの酵素の働きを阻害する物質です。
    ●即席麺を茹でる時は最初はあまりかき混ぜない方が良い。2分後にかけ混ぜる。
    ●チルドうどんを電子レンジ2分で硬さをくわえる。

  • 【主な内容】
    第1章 小麦粉、蕎麦粉、米粉ーー麺を作る粉の科学
     小麦粉/蕎麦粉/米粉/片栗粉/タピオカ
    第2章 こんなにある! おいしい麺いろいろ
     素麺と冷や麦の違いとは?/各地のうどんときしめん/中華麺/パスタ/日本蕎麦/
     冷麺は蕎麦粉から/ライスヌードル
    第3章 麺の栄養学
     三大栄養素と微量栄養素/タンパク質のアレルギー/遺伝子組み換え作物とは
    第4章 科学の力で麺をおいしく
     麺をおいしくゆでる/素麺をおいしく食べる/重曹のかわりを探してーーうどんの食感/
     かきまぜタイミングで即席麺をおいしく/チルドうどんと電子レンジ/冷凍麺のおいしさの秘密/
     スパゲッティをゆでるとき塩を入れますか?/日本蕎麦の香りとのど越し/
     ラーメンの脂をまろやかに ほか
    第5章 麺の科学NG集
     うどんだって蒸し調理で時短に?/麺をスープに、スープを麺に? ほか

  • 今から思うと化学とか生物の授業って不思議だらけだな…もっと勉強しとけばよかったー。「麺をお題に科学の勉強やり直し」みたいな本かと思ってたので消化不良気味。

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著者プロフィール

山田 昌治(工学院大学 先進工学部 非常勤講師)

「2022年 『糖質・甘味のおいしさ評価と健康・調理・加工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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