ザ・ネクストバンカー 次世代の銀行員のかたち (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 151
感想 : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065168493

作品紹介・あらすじ

これからの銀行員に必要な資質・能力とは? メガバンクと地銀ーー各行が誇る伝説の支店長12人がノウハウをすべて明かす

感想・レビュー・書評

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  • 1.今までのやり方に沿ったやり方しかしてないウチの銀行では、潰れることが目に見えています。そのため、改革派の支店長や役員の話を聞いてみたくて購入しました。

    2.公務員体質で安全な就職先として上がるのが銀行です。しかし、これからの時代では銀行の必要はなくなると言われてます。そのようななか、改革派として名乗りを上げている12人のトップの話が書かれています。
    それぞれの言っていることで共通点は、機械学習で代用するだけではなく、現場の雰囲気(支店)や営業マンに人間力を与えて外回りをさせること。そして支店長自身で見本を見せることです。数字だけを追うのではなく、その世帯、企業は何を考えているのかを見抜くことが大切です。

    3.金融機関に勤めてる身としては、こんな上司がいたら仕事に意味を持って取り組めると思いました。今の銀行は公務員体質で、本部のいうことを聞くだけ、マニュアル通りにやるだけです。そのような時代は終わり、新しいやり方を考えていかなくてはいけません。
    私の実感では、銀行業務の7割は機械学習で代用できると思っています。しかし、お客さんを掴むことは人間でしか出来ないと思っています。つまり、営業マンの削減は必須ですが、消滅することはないと思っています。
    そのためには、発想力と人間力という部分が大切になってくると思います。

  • よく言えば成功への共通項が見出されているといえるのかもしれないが
    成功譚として取り揃えたエピソードにそこまで斬新なものはないとも捉えるべきなのやも。
    バンカーという題材を外部から覗いてみたいという思惑からすると、さほど専門性を掘り下げた話題にはなっておらず、それでもビジネス書として広範な人々の参考にはなるのだろうが。

  • 銀行業界担当なので読んでみました。
    
    いろいろな銀行のお偉いさんのありがたいお話が載ってる本。読み物としては良いが具体的な学びはそんななかったかも。
    
    チームの動かし方とか人との接し方、仕事への向き合い方というマインドセット的な部分では色々勉強になりました。

  • 次世代銀行のあり方を各銀行の有名人が議論を展開。まぁ、内容はありきたりのお客様志向を第一位に考えて、が多かった。まぁまぁ面白かったけど、知りたいのはもっと銀行ビジネス自体、今後どうあるべきなのかを、取り入れて欲しかった。

  • ザ・ネクストバンカー 次世代の銀行員のかたち
    著:浪川 攻

    銀行業界では長年、支店長は「一国一城の主」として、若手銀行員の憧れの存在だった。かつては、支店長の正確な判断力が、資金繰りに苦しむ中小企業を助けて、その後、この企業が成長する道を拓いたというような伝説が語られてきたのも銀行の営業現場である。

    本書はこれまでの銀行の常識に疑問を呈するとともに、組織運営と人材育成のヒントにまで踏み込んだ2部構成となっている。
    ①これまでの「銀行の常識」を疑え
    ②これからの「銀行員のかたち」

    人気ドラマのあの銀行で描かれているような「支店長像」とは実際には違う。時代の変化によりそれは大きく変わっている。もちろん組織の規模感や店格や地域により一概にも言えないものの、おそらく多くの人が思っているそれとは大きく異なる。

    良い支店長像が地域や働く人にとって良いとは限らず、正解はない。しかし、本書でとりあげられている支店長はどなたも個性的で素敵でもある。信念を持ち、自分ではなく、お客様と部下や仲間を思い誰よりも汗をかいている。

    都銀・地銀・地域金融機関と言ったくくりではなく、「個」のすばらしさが記されている。出来ることは人それぞれであるもののその場でその時にしっかりとした軸を持って誇られるような働きを積み重ねていきたい。

  • ここ最近読んだビジネス書の中で一番心を打たれた一冊。付箋だらけになってしまった。高い志を忘れることなく、誇りを持って仕事を続けていきたい。お客さまのため、自分ができる最大限の努力を続けていこう。

  • ●結局、顧客は胸襟を開いてくれず、銀行が自負する「問題解決業」とは程遠い毎日を送るしかない。理想を抱いて銀行に入所した者ほど疑問を詰まらせている。
    ●伊予銀行松山北グループ長矢野一成
    本部からの決めつけ的な目標設定を廃止している。自主的に目標を立てるようにしている。2019年1月末、統合直前に比べて事務量が44%程度削減されている。支店長はちょっとポンコツくらいでいい。

  • この手のインタビューで尽くされるほど簡単なノウハウは無い。たいていは自分が成果をあげている本当の要因に無自覚か自分がそうでありたいという要因に無理やり結びつけてしまいがち。わかったつもりになるのは危険と自重自戒。

  •  無理に共通項を見出すのではなく、それぞれがあるという認識が強まる。銀行で仕事をしていることがそれほどに特別なことなのだろうか。異常なのだと、ある意味で指をさされるような感覚にも陥る。
     指針のようでいて、やはり本書を読んでも見えてくるわけではない。
     そのような現実を知る。

  • 大変参考になる。部下を一人一人見ることと、顧客第一主義の徹底。お客様の為に。

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著者プロフィール

金融ジャーナリスト。1955年東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカー勤務を経て記者となる。金融専門紙、証券業界紙を経験し、1987年株式会社きんざいに入社。『週刊金融財政事情』編集部でデスクを務める。1996年退社し、ペンネームで金融分野を中心に取材・執筆。月刊誌『Voice』の編集・記者、1998年に東洋経済新報社と記者契約を結び、2016年フリーとなって現在に至る。著書に『銀行員はどう生きるか』『証券会社がなくなる日』(以上、講談社現代新書)、『地銀衰退の真実 未来に選ばれし金融機関』(PHPビジネス新書)、『金融自壊 歴史は繰り返すのか』『前川春雄 「奴雁」の哲学』(以上、東洋経済新報社)などがある。

「2021年 『「型破り」な銀行の新ビジネス戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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