ムーミン全集[新版]9 小さなトロールと大きな洪水 (ムーミン全集 新版 9)

  • 講談社
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本棚登録 : 119
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (114ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065169056

作品紹介・あらすじ

一度出版された後、長い間絶版となっていた1冊。
1945年に刊行した、ムーミンの物語の第一作です。
どこかへ行ってしまったパパと、冬ごもりのための家をさがして、ムーミンママとムーミントロールが旅をします。

1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。大人気のキャラクター「ムーミン」は、この全集が原典となっており、今なおその魅力は増すばかりです。
この度、今の時代により読みやすくするべく、改訂を行いました。
初めての方も、ムーミンのことなら何でもご存じの方も、楽しんでいただける[新版]として刊行した全集の最終巻。
1現代的表現、言い回しに整え、読みやすくなりました
2さしえがクリアな美しい線で再現されます
3原語最終版に基づき、より細部にこだわった表現に
4フィンランド最新刊と共通のカバーデザイン
5四六判ソフトカバーでコンパクトに
こどもから大人も楽しめる、大注目のシリーズ、決定版です!

感想・レビュー・書評

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  • ムーミン物語の第1作とのこと。なんでも出てくるママのバッグ、心強いなあ。パパははじめから放浪癖があったんだな。そして巻末の解説。本作が書かれた時代背景を読むと、今とあまりにも通じるところが多くてびっくりする。と同時に、ムーミンシリーズにただよう、楽しいながらもどこかうっすらと影のある感じも納得がいくのだった。

  • 『ボーダー 二つの世界』というスウェーデン映画を見て、

    「トロールの話って他にどんなものがあるんだろう?」と気になり、

    検索した結果出てきたのが『小さなトロールと大きな洪水』(トーベ・ヤンソン)。

    今更思い出したけど…トロールって、『ハリーポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』のイメージ強くて、

    まさかムーミン出てくるとは思わなかった!!!!!

    「トロール」とは一体何者なのか、本作を読み終えてから調べるか……と思っていたら書いてあったので抜粋。

    【「トロール」というのは、北欧の神話や民話に出てくる妖精や小鬼のことで、北欧の人ならだれでも知っています。】

    小鬼と妖精が一緒にされている事にもおどろきね。

    そしてそこにさらに書いてあったのは、

    【ムーミントロールというのは、ひとりのキャラクターにつけられた固有名詞ではなく、グループにつけられた種族名なのです。】

    …とのこと。

    普段私が「ムーミンかわいい」と言っているのは、

    どうやら「ワンちゃんかわいい」と言っているようなものだったらしい。

    主人公の名前やと思ってた…。

    ムーミン以外にもいろいろ名前ある子が出てくると思ってた……

    そして何気なく取ったこの一冊こそが【ムーミンシリーズ第1作目】との事。(第二次世界大戦の終了直後に、かぎられた部数で出版されたきり、長らく絶版になっていたそうです)

    4重にビックリしました。

    ……と今まで幾度となく見てきたキャラクターをちゃんと知る良い機会になったなぁ。

    ピカチュウがネズミだという事は間違いなく断言できるけど…

    ウルトラマン……あなたは一体何者なのだ……。

  • アニメ版ばかり見てきたけど
    小説原作版を読むのは
    いつ以来?
    子供の頃に読んだような
    読んでないような
    あまりハッキリ覚えてないです。
    この本が処女作だという
    刊行順で言うと一番最初だということを知ったので
    まずこれから読んでみました

    絵が良いなぁ
    絵本なんだね
    この世界を表してくれているようです
    ムーミン谷

  • ムーミンシリーズ、一番最初のお話。
    ムーミンママの感情が、後の作品よりも強く出ているのが私は好き。
    短い作品だけれど、真っ暗な森や襲い来る洪水の中を懸命に駆ける小さなムーミンたちの姿に胸がギュッとなり、強い印象を残す。
    作者自身の前書きも良かった。

  • ストーリーは子供の頃他の本で読んだり想像したりした内容が詰め込まれていてどことなく懐かしく感じるのに、ムーミンだけは全く懐かしさを感じないというか今までに見たことない姿をしてる本。

  • ムーミンを一度も読んだことがなかったので、作品を書かれた順に読んでみようと思い立った。
    全体を通して不安・薄暗い感じのストーリーなのは、書かれた当時が第二次世界大戦の真っ只中であったということから納得できた。
    また、パパに放浪癖がある事を知らなかったし、ママも強気な所があるので、創造の生物でも意外と人間に近い感性なんだなと思った。

    全ページ通して挿絵がふんだんに使われているので想像もしやすく、新装版とあって装丁が美しかった。
    チューリッパが可愛らしいなぁと好みだった。

    他の作品はもっとほのぼのしているのか、気になるところ。

  • ヤンソンが、最初に書いたムーミン物語。シリーズの他の作品とは、絵柄や設定が異なるので、出版が遅れたそうな。
    パパは最初行方不明で話が始まり、最後になって一家が揃って、ムーミン谷に行き着く。暗くて面白みはない。

  • ムーミンパークで購入。ムーミンパパひどいなと思いながらもママの逞しさにひたすら驚く。生きる強さがママには宿ってる。

  • 【オンライン読書会開催!】
    読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です

    ■2022年7月9日(土)20:30 〜 22:15
    https://nekomachi-club.com/events/791c1a272802

  • ムーミンシリーズの処女作にして全集最終巻

    初めからいたスニフ
    アグレッシブなムーミンママ
    所在不明なムーミンパパ
    かわいいチューリッパ

    短いお話だけど、不安でいっぱいな旅路からの大団円で、読んでスッキリ

    そういえばスニフは途中からいなくなっちゃってたなと思い出した
    いつの間にやらミイが養女になってたし
    スノーク兄妹も気付いたらいなかった
    ムーミンシリーズ全巻通して読んでみたけど、とても不思議な物語だった
    図書館の隅でこっそり読むようなお話

    それがこんなにも大衆性を獲得しているなんて、アニメの力って偉大だなぁと感じる
    スノークのおじょうさんはフローレンだし
    ムーミン谷でみんなでわちゃわちゃしてる時間は思いがけずとても少ない
    もっと谷での生活の様子を読みたかった

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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