時を壊した彼女 7月7日は7度ある

著者 :
  • 講談社
3.33
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本棚登録 : 131
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065170885

作品紹介・あらすじ

何度、何度、何度くり返しても
彼の死だけが変わらない

星夜の学校を襲った悲劇と、くり返す夏の日。
命がけの青春を、私達は生きている。
運命と戦う高校生達のタイムリープ×本格ミステリ

☆☆☆

7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。
その爆発は、部長を激しく吹き飛ばし殺害してしまう。

原因は、未来からきた少女2人。
彼女らはタイムマシンをハイジャックした挙げ句、爆発させてしまったのだ。

部長の理不尽な死をなかったことにすべく、彼らは協力して過去を書き換えようとする。
だが、時を繰り返すたび、なぜか犠牲者は増えていってしまい──

遡れるのは計7回、無限に思える選択肢。
繰り返す青春の1日は、命がけだ。

感想・レビュー・書評

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  • 2019年10月講談社刊。書き下ろし。タイトルに惹かれて。終章に向けて、延々と登場人物達の会話にのせて状況とその状況を選択する考えを描写する作業には脱帽。もう少し端折っても良いのにと思いました。

  • 2020/02/23 読了。

    図書館から。

    古野作品ー。
    単行本の2段書き・・・。
    久々に時間かかった笑

    計算しながら、組み合わせ考えつつ、
    頭使った…。

    一郎が一番幸せになったなぁ…。

  • 疲れる

  • 未来からやってきたタイムマシンがなぜか爆発、その影響で一人の友人が死んでしまう。彼を理不尽な死から救うため、未来人と現代人は過去に記憶を転写して事故を防ごうとするものの。何故か失敗の連続。これは本当に運命なのか、それとも誰かの作為なのか。サスペンス感も溢れるSFミステリ。
    過去に戻るにおいてのルールや因果律など、SFを読みなれない者にとってはややとっつきづらい要素がいろいろとありますが。そこがミステリとしての要でもあったので、これはがんばって読んでおかないといけません。前置きが少し大変だったものの、入り込んでしまえばあとは一気。繰り返される試行の中でもまたしても繰り返されてしまう死。さらに増える犠牲者。特に四回目が酷い……まさかの展開には絶句するばかりでした。いったい何故こんなことに!?
    明かされた「犯人」とその動機にも愕然。だからあれほどにややこしいあれやこれやが詳細に語られていたわけか。そしてそこここに仕掛けられていた伏線の数々にもやられました。
    そして高校生たちの友情と恋愛感情がない交ぜになって発生しうる様々な思惑。そこから事件へと誘導されてしまう心理がなんとも悲しくて。隠された未来の姿も希望に満ちたものでもないようだし、本当にこれは幸せに終われる物語なのだろうか、とどきどきしっぱなしでした。未来なんて知らないほうが幸せかもなあ。

  • 最新作はタイムリープもののミステリ。
    ここ数年、警察小説ではない新作はSF色をかなり強めている印象が強い古野まほろだが、本作でもそれは変わらず。但し構造は完全に古き良き探偵小説の作法に則っているので、そのギャップが面白い。

  • 練習中の吹奏楽部員を突如襲った謎の爆発、原因は未来からきた少女たちが乗っていたタイムマシンだった…。ただでさえ考えながら読み進めることが多い作者さんの作品なのに、今回のタイムリープモノはさらに苦労し冒頭で降参し、速攻で文末100Pへリープ。それでも十分楽しめた。さすが!

  • 2回目ぐらいまでは何というか苦痛だったが、そこをすぎると引き込まれ、最終あたりの論理にはやっぱり頭の鈍い私にはついていけないといういつものパターン。
    どうしてもタイトルや概要からは7回死んだ男が思い浮かぶが作者が変わると、というよりはむしろ時代が変わると、こうもかわるかという印象。

  • 『娯楽』★★★★★ 10
    【詩情】★★★★★ 15
    【整合】★★★★★ 15
    『意外』★★★★★ 10
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★☆☆☆☆ 1
    「作家」★★★★★ 5
    【尖鋭】★★★★★ 15
    『奥行』★★★★★ 10
    『印象』★★★★★ 10

    《総合》95 S

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著者プロフィール

東京大学卒。リヨン第三大学法学部第三段階専攻修士課程修了。元警察官僚。2007年『天帝のはしたなき果実』でデビュー。以後続く「天帝シリーズ」は、高校生、大学生を中心に熱狂的なファンを獲得。他著作に『絶海ジェイル』『背徳のぐるりよざ』『その孤島の名は、虚』など。

「2022年 『老警』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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