- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065170953
作品紹介・あらすじ
かつて産婆が赤子を何人も殺した村で、尋常ならざる夜が始まったーー。祟りと因縁が渦巻く、新境地ホラーミステリー。
カメラマンの仁科は、雑誌の取材のため、ライターの原田と山深い神社を訪れた。が、雨が降りそぼる夕暮れ、携帯が繋がらない山道で迷い、おまけに原田は足を捻挫してしまう。ようやく古い民家に辿り着き、老婆の好意で泊めてもらうことになったが……。仁科は、コゴロシムラと呼ばれるその村で、出口のない恐怖に晒される。
人間同士の切なさもどかしさを描いて並ぶ者なし、の名手がホラーミステリーに挑む!
感想・レビュー・書評
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変化を味わえた。
カメラマンの仁科が取材で訪れたた山深い古民家での一夜。
そこでの言葉にならない恐怖。
序盤はかなり好みのがっつりホラー。
逃れられない恐怖の時間はかなり惹きつけられる。
やがてこの展開はミステリなのか…次第に変化を見せつつ最後まで一気に読ませてくれた。
新の不自由な姿、この原因にはただ哀しみしか感じ得なかったけれど、次第に彼の無邪気な姿、凛とした姿、生き方に眩しさが…と、ここでも変化を味わえた。
そしてほのかに漂う一般的な枠に当てはめてしまうのが難しい感情、これがやっぱり印象的。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラーから、謎がうまれて、サスペンスに。そして最後はひとの話になった、そんな印象。
終わり方がめちゃくちゃ好きだ…。
ひとのドロッとした気持ち。歪みだったり、不足だったり過多だったりする、なにか。この作家さんの描くひと、とても好きだなぁ。 -
ミステリやホラーを期待して読むか、BLを期待して読むかで評価が別れる作品だと感じた。
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ホラーモノだと読み進めて言ったのに途中…?
と思ったらそこからがまた、面白かった。
伏線回収しながらミステリーに!
アメリカにいった先の話も気になるので続きを書いて欲しいなぁ。
そして表紙のイラストに納得‼︎ -
取材の一環で田舎の温泉に向かう途中、道に迷い泊まらせてもらった民家で、怪異を体験したことから話は始まる。ホラーだと思い込んで読み始めたが、全く違った。
伏線を無事回収しつつ、BLの雰囲気を醸し出し終了。 -
読み終えた後の満足感が毎回半端ない。
BLにしても一般向け作品にしても、予想以上にどっしりとした読み応え。ページ数はそんなどっしりじゃないのに!
鉄板ホラーの怖さも味わえつつも、え…その方向で行くの?という斜め上方向の怖さも味わえて、しかも見る人によっちゃあニアBL!な展開も満足すぎます…
あらすじは他所でご覧ください。
最初に味わえる怖さは、この本を購入する前に予測していた通りの怖さでホラーの定番的なゾワゾワなんだけど
そこがスッキリしないうちに次章へとうつります。
なんやなんや?と思いながらも新の存在や仁科の潜在的な性的嗜好、コゴロシムラの真相にずぶずぶ足や手や頭を突っ込んでいきます。
実は!!のところは読んでのお楽しみなので割愛するけど
最後をハピエンととるかは人によるな、と言うのが正直なところ。
新の台詞は真っ直ぐ他意のない台詞だと思うけど、仁科の気持ちの背景や今までの流れ(コゴロシムラのあれこれからの新のことや新に対してのモヤモヤ)を考えると
あーら♡あんたら両想いや!ときゃっきゃっは出来んな。
ひゃーーー!こん人らどうなるやろか!こわい!っていうのが先行してしもうたな、、、
でもむっちゃ満足しとん。続き見てんよ。
新の話す四国弁がとても良かった。
身近なところがでるとやっぱり嬉しいなー -
両腕のない青年「新」と、コゴロシムラと呼ばれたかつて産婆が子供を何人も殺したという村にまつわるミステリ。
呪いとかって突き詰めていけばこういう理由があったりするんだろうなぁ。新は外界から閉ざされた世界で自分を神様だと思って生きてきたので、子供のように全く無垢な存在として描かれている。仁科はきっとそんな新に魅せられてしまったのだろうなぁ。
著者プロフィール
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