DNA鑑定 犯罪捜査から新種発見、日本人の起源まで (ブルーバックス)
- 講談社 (2019年9月19日発売)
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感想 : 28件
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784065172858
作品紹介・あらすじ
知らないではすまされない現代人の常識――DNA鑑定の最もやさしい解説書!
●個人識別力「4兆7000億分の1」の根拠とは?
●DNAのどこを見てどのように鑑定するのか?
●DNA鑑定でこんな「事件」も解決してきた
●鑑定できるDNAと鑑定できないDNAの違いは?
などの基本的な知識から、
◆絶滅魚「クニマス」は本当に復活したのか?
◆「突然変異」と「生きた化石」の不思議
◆「新説」縄文人はどこで誕生したのか?
◆ネアンデルタール人と現代人は混血したのか?
などの生物学や人類学の話題、さらには、
▼戦没者のご遺骨探しにおける「国の不誠実」
▼初期のDNA鑑定が引き起こした「冤罪事件」
▼科捜研のDNA鑑定が抱える「決定的な欠陥」
▼なぜ科捜研では「追試」ができないのか
などの日本のDNA鑑定の大問題まで、DNA鑑定をこよなく愛し、ありとあらゆるものを
鑑定してきたプロフェッショナルが、DNA鑑定の面白さと深さを語り尽くす!
【本書の構成】
第1章 DNA鑑定「前夜」
第2章 なさねばならぬDNA鑑定
第3章 少しだけ学ぶDNA鑑定の原理
第4章 世にDNA鑑定の種は尽くまじ
第5章 DNA鑑定が明かす日本人の起源
第6章 DNA鑑定で迫る生物の謎
第7章 犯罪捜査とDNA鑑定
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
DNA鑑定の基礎から応用までを幅広く解説し、科学の不思議とその影響力を探求する内容が魅力です。著者は、DNAの基本的な解説に始まり、犯罪捜査や生物学の分野での実際の応用例を紹介しています。特に、遺骨の...
感想・レビュー・書評
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内容が捜査、シベリア抑留者の遺骨の調査、食品の産地偽装や品種偽装の話以外の純理学な基礎研究にまで及んでいるのに鑑定という表現は、著者は好んで敢えて使用しているものの、一般のひとにまず間違いなく誤解を与えるだろうから新書とはいえむしろ新書だからこそすごい拒否反応があって好きではないのだけど、広範な遺伝解析の事例がわかりやすくおもしろく書かれていてよかった。
付;鳥海山麓はすごい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
DNA鑑定あれこれ。DNAとは何かと言う解説から始まり、DNA鑑定やそれに関わる判定方法。PCR検査の登場。
シベリアでの遺骨の鑑定。DNA鑑定によるクニマスかどうかの真偽。DNA捜査による免罪事件。AIによる、より正確な検査。
前半は、専門的な用語も登場して混乱しましたが、DNA判定により、シベリアでの人骨を判定して日本に持ち帰ったりと正しい使い方がある一方で、足利事件の免罪のように、人の一生を台無しにすることもある。
科学は、それを使う人次第で善にも悪にもなるという所でしょうか。 -
DNA鑑定のいろいろな応用例が述べられるが、一貫しているのは、鑑定結果について著者の疑う姿勢。実際、それが正しいとするにはいろいろな検証を積み重ねる必要があることを述べる。これは科学者として大切な姿勢だと思う。
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中身は結構難しい。
厳しいようなら真ん中あたりは軽く読む感じで良いと思う。 -
著者の熱気が伝わってくる。専門用語がどんどん出てきて、必死でついていかないと置いてきぼりになりそうになる。
DNA鑑定は、科学というより技術に近いのだと思う。技術は一般的に、一定の手順を経てもたらされた結果を正しいものとして扱うけれど、本当にそれ以外の可能性はないのか、常に疑問を持ち続けることの大切さを著者は訴える。
これは本当に大切なことだと、技術者の端くれとして、私もそう思う。 -
かなり学術的な本。もっと簡単なのでよかった。しっかり学びたい人向け。米沢のネタが所々に出てくる。
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鑑定っていろんなやり方あって、簡単ではないんだ。
日本の警察が、大人の都合でいろんな制限の中でやっていることも知らなかったし、PCRがそんなにエポックメイキングな出来事であることも初めて聞いた。
話はジュラシックパークから日本人の起源まで考察していて、その辺の展開が面白い。
著者のマニアックな職人ぶりがいいんだろう。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50165819 -
DNAの仕組みではなく、「DNA鑑定」というテーマが興味を惹いた。
本書にもあるように犯罪捜査、戦没者や大規模災害の身元調査、日本人の起源など。ひと言でDNA鑑定といっても、その応用範囲は広い。
著者はDNA鑑定の第一人者とのこと。著者はご自身の仕事がほんとに好きなのだな、ということがヒシヒシと伝わってくる。
本書の出版は2019年。PCR検査という言葉が日常用語になるとは想像だにできなかった頃。
おまけの知識だが、コロナ検査の名称のようになってしまったPCR検査というのが何をしているのか理解できた。 -
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DNA汚染の話が興味深い。環境や測定者などのDNAがサンプルに入り込むリスクを排除するのは極めて難しいため、特異なパターンが検出されてもそれを額面通り受け取ることが難しい。測定することでノイズが入り込んでしまうのだ。ハイゼンベルグの不確定性原理みたいだ。
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9月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_search/?amode=2&kywd=4311474615 -
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DNA鑑定とは何かを解説した本。DNA鑑定の基本的な知識から、活用方法、鑑定事例までを著者の経験も踏まえて紹介する。
DNA鑑定と一口に言っても様々な方法がある。初期の頃は手間もお金も掛かっていて、鑑定精度も低く、事件の鑑定では冤罪に近いような事例もあったらしい。
当時は一般への利用は難しかったようだが、時間の経過と共に、現在では多くの分析結果、知見がデータベース化されたことにより、鑑定がやりやすくなっている。
古生物から現代まで、著者が関わった事案を中心にDNA鑑定の在り方を考察している。著者は自称DNA鑑定マニアというほど鑑定経験が豊富だが、結果の考察には慎重なタイプのようで、データを鵜吞みにせず色々な切り口で考えを述べていて好感が持てた。DNA鑑定というと、殺人事件の犯人や被害者特定の証拠として有名になったが、現代では生物に絡む様々な用途がある。動物だけでなく食品の鑑定もやるらしい。
因みにジュラシックパークで有名になった虫入り琥珀から恐竜のDNAを取り出す
話の考察はとても面白かった。自分もあの映画に刺激されて化石ショップで虫入り
琥珀を買ったけれど、これは偽物かもしれない。でもお気に入りの標本なので、
DNA鑑定はしたくない。知らない方が幸せということもある。 -
DNAを調べれば親子関係の有無がわかる。遺留品のDNA鑑定で犯人かどうかわかる。異なる種が、いつ頃進化の枝分かれをしたのかわかる。現生人類の女系の祖先をたどっていくと、十数万年前にアフリカにいた一人の女性に収斂する(ミトコンドリア・イブ)・・・まるで魔法だ。
ぼくはDNAからわかることもさることながら、そんなことがなぜわかるのか不思議でしょうがなかった。たとえばDNAの突然変異の頻度が決まっているので、DNAの違いがどの程度あるのかを調べれば枝分かれのタイミングがある程度想定できるのだ、という「原理」はわかっているつもりだが、ではその頻度というのは誰がどのように調べたのだろう? 女系をたどっていくと共通の女性祖先にいきつく、という理屈はわからないでもないが、その人がアフリカにいたということがどうしてわかるのだろう?
・・・というあたりが知りたくて本書を読んだのだけれど、モヤモヤが晴れることはなかった。DNA鑑定の理屈も出てはくるが、そこを説明することより、DNA鑑定でわかったあれやこれやについて紹介したり論評したりするほうがメイン。もっと大元が知りたかったんだけれどな・・・ -
すぐに連想される犯罪捜査や親子鑑定だけでなく、いろんな用途について書かれていて勉強になった。こんなところにも使われるのかと目からウロコ。そして日本人の起源の話は奥が深くて興味深い。
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DNA鑑定の基礎から、人間はどこから、日本人はどこから来たのかを探り出せる。著者の「疑う」思考に科学者としての矜持を感じた。 -
DNA鑑定がどのようなものかを技術的な面を含めて書かれている。著者のマニアックさがとっても気に入った。
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第1章 DNA鑑定「前夜」
第2章 なさねばならぬDNA鑑定
第3章 少しだけ学ぶDNA鑑定の原理
第4章 世にDNA鑑定の種は尽くまじ
第5章 DNA鑑定が明かす日本人の起源
第6章 DNA鑑定で迫る生物の謎
第7章 犯罪捜査とDNA鑑定
著者:梅津和夫(1949-、山形県、法医学) -
請求記号 498.92/U 73/2108
