哲学人生問答 17歳の特別教室

著者 :
  • 講談社
3.61
  • (9)
  • (23)
  • (22)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 274
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065173824

作品紹介・あらすじ

「いじってくる相手との距離の取り方がわかりません」
「給料とやりがい、どちらで仕事を選べば幸福になれますか」
「ありのままの自分を受け入れられません」
「嫌いな人との付き合いが避けられない時、どうしたらいいでしょうか」
「自殺しようとしている人を止めるのは善でしょうか、悪でしょうか」

現役高校生と哲学者が熱くたたかわせた、本気の人生問答。

「生きていくこと」「幸福になること」についての高校生からの人生相談に、哲学者の岸見一郎さんが先人の知恵を生かして真摯に答えます。

大人前夜のきみたちへ。学校では教えてくれない本物の知恵を伝える白熱授業。
「17歳の特別教室」シリーズ第4弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白く 興味深く
    読みました

    著者の岸見一郎さんは
    初見です
    母校の高校生たちの質問に応えて
    17歳の若者たちに語る
    ということで
    かなり言葉を選んで話しておられることに
    好感を持ちました
    また、「教えて諭してやる」という上からの目線も
    感じませんでした
    あぁ この人は誠実な人なのだ
    と思わせてもらえました

    どうやら
    「17歳の特別教室シリーズ」という企画もの
    の一冊のようですね
    高橋源一郎さん
    佐藤優さん
    瀬戸内寂聴さん
    京極夏彦さん
    磯田道史さん
    なかなかの人選ですね
    おもしろそうです

  • 勉強になった
    アドラー心理学、よく聞くがちゃんと学んだことがない。この本に多々出てきたので、興味を持った。
    高校生のときにこんなお話があったら、人生ちょっと明るくなるだろうなと思ったり。
    ありのままの自分を愛して生きていきたいな

  • 賢い17歳たち。
    進学校らしい。
    岸見先生の言葉が、多感な心にどんなふうに響いたのだろう

  • audibleにて拝聴。

    ながら聴きには丁度いい聴きやすさ。

    「幸福」は存在であり、「幸福になる」必要は無い。「幸福である」ことに気づくことが「幸福」


    あるのは「今、ここ」だけ
    「今日という日を今日のために生きる」
    そうやって毎日丁寧に生きていきたい


    高校生の質問に解答していく形なので、具体的で分かりやすい!

  • これは「嫌われる勇気」を読んだ人が、さらにもう一歩踏み込んで理解を深めたい時に是非読むべき本だ。

    ベストセラーになった「嫌われる勇気」の著者の本。著者名を気にかけず、「17歳の特別教室」シリーズが面白いので、思いがけず読むことに。

    この本は、少し読みにくい。理由は、他の「17歳の特別教室」シリーズと違って、講演型でなく、Q&Aの問答型になっているから。ストーリーが存在するわけでないから、最初のうちは、これが延々と続くのかなとしんどくも思った。

    でも、読んでの満足が高い。理由は、問答を通じて、アドラー哲学(心理学)をより理解しやすくなるから。シリーズの京極夏彦さんの講演ではないけれど、「嫌われる勇気」を本だけで読むと、その本に使われた文字だけで切り取られた考え方しか読み取ることができない。ところが、この本は、特に高校生達が自分の身に降りかかっている疑問を投げかけてくれていることで、より実感の湧きやすい・生きた問答になっている。

    「自立」するためにふさわしい、読んだ後、自分自身で考えるためのきっかけになってくれる本だと考える。

  • 岸見さんの言葉に、その通りだなぁと思う事が多くあった。自分の課題か、相手の課題かなんて正にその通り。7つの習慣にも似たようなことが書いてあったなと思った。

    岸見さんは、結構きっぱり発言する方で、語尾も曖昧ではなく、断言する。違うと思えば違うと言う。
    それが良さなのかもしれないけど、少しだけ読んでいて気持ちよくない時があったかな。
    自分の価値観が全てではないですからね。

  • 幸福は質的なものでありオリジナルで目に見えない。一方成功は量的なものであり、一般的で目に見える。
    カウンセリングに来るのは嫌われていない人。なぜなら、自分の言いたいことをいっていなかったり、自分が本当にしたいことをしていなかったりするから誰からも嫌われていない。
    自分が幸福になることが他社貢献であるという視点を持つ。
    将来像や夢は昔からあまりないというか、聞かれると困ると位だったのでそこはあまり共感できず。

  • 成功=幸福?
    成功:何かを達成すること、量的、普遍的
    幸福:過程に存在するもの、質的、個人的

    自分の考えを持って自分で決断する
    やり遂げなくていい 上手くいかないと分かったら、
    それまでに割いた時間と労力を惜しまず
    なるべく早く撤収する

    飽きっぽい→やめる決断ができる
    集中できない→同時進行ができる

    親に褒められるために勉強すると、
    成績が落ちたり、褒めてもらえなくなったりしたとき、
    注目されようと親を困らせるようになる
    屈折した承認欲求
    注目されなくなるので幸福になりたくない
    それを恐れない「幸せになる勇気」が必要

    勉強させることはできない
    「勉強していないようなので、
    そのことについて相談したい」と言っておき、
    実際相談されたら親身に聞く

    普通の、ありのままの自分でいればそれでいい
    大人が要求する「普通」は、
    いい大学に行っていい就職をする、
    かなりハイレベルなもの

    いきなり他人にはなれない、この私を受け入れる

    友達は、自分の話を遮らず批判せず聞いてくれる存在
    大人に言うと説教されるようなことも話せる

    今の人生は予行ではなく本番

    生きているだけで価値がある
    勉強も自分の幸せも、生きてるだけで他者貢献
    人生の目的は、
    人と関わること、ただ存在するだけで他者貢献すること

    つらさは他人と比較できない

    将来の夢に職種を答えるのは資本主義的
    仕事と年収が人の価値のように思われている

    (趣味で絵を描くと「凄いね! 将来は画家だね!」と言われる
    趣味と仕事は別物だと子どもにも分かってたのに、
    それを混同するから、
    子どもが就きたい職業はYouTuberだ
    ということになるんだろう)

  • 分かりやすく面白かった!
    友達に助言するときに、辛いことを伝えるのが友情だと思っていたけど哲学的に他者への介入はそこまでしない方がいいと書かれてたのが衝撃的だった

  • 有志の洛南校生との特別講義のやり取りがQ&A形式で綴られており、総じて読みやすかった。
    対話対象が高校生といこともあり、網羅はされていないが、すんなり柔らかく、より近く岸見氏のアドラー解釈を体感できた。
    欲を言えば、1質問のなかで数回やり取りなどがされているとより対話臨場感があったと思われる。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸見一郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×