- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065173930
作品紹介・あらすじ
今年7月、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」が日本で23件目のユネスコ世界遺産に指定された。しかし、この世界遺産を構成する古墳の多くは、その被葬者さえ特定されていない。最大規模を誇る仁徳天皇陵や、履中天皇陵、允恭天皇陵などには、本当にその天皇が眠っているのだろうか。天皇陵は、いつ、どのように定められ、管理されているのか、近世・近代史を専門とする著者が、「天皇陵の歴史」と問題点を解き明かす。
江戸時代中期、各地の古墳を独自に探査した蒲生君平。幕末期、尊王思想の高まりの中で、陵墓の比定と修補を願い出た宇都宮の藩主・戸田忠至。こうした近世の研究成果の上で、明治政府は、全天皇と皇族の陵墓を決定していった。神話に語られる天皇の実在を「証明」するためにも、墓の確定は欠かせなかったからである。神武天皇陵や仁徳天皇陵はどのように決められたのか、明治天皇陵はなぜ京都にあるのか、大正天皇陵の参拝に大混雑した鉄道と町、昭和初年に新たに皇統に列せられた南朝第3代の長慶天皇の陵はどう探したのか、さらに天皇陵の祭祀の場としての意味、著者が発見した資料「陵墓参考地一覧」からわかること――など、あらゆる論点から天皇陵を検証し、今後の科学的・考古学的調査の必要性を訴える。
〔原本:『天皇陵論―聖域か文化財か―』 新人物往来社、2007年刊〕
感想・レビュー・書評
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はじめに―天皇陵と宮内庁
第1章 創られた天皇陵
第2章 天皇陵決定法
第3章 天皇陵の改定・解除
第4章 天皇による祭祀
第5章 もうひとつの天皇陵
第6章 聖域か文化財か
おわりに―「聖域」としての天皇陵
著者:外池昇(1957-、新宿区、日本史) -
天皇陵「聖域」の歴史学(講談社学術文庫)
著作者:外池昇
ユネスコ世界遺産に指定。
タイムライン
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