- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065174425
作品紹介・あらすじ
安曇野・穂高で地元神楽衆の舞い手が刺殺される。遺体の耳は削がれ、「S」の血文字が残されていた。数日後、二人目の被害者が。死の間際、彼女は「黒鬼」と言い残した。鵜飼見物に石和を訪れていた桑原崇と棚旗奈々は、フリー・ジャーナリスト、小松崎に呼び出され、事件現場へ向かう。筑前博多近郊の古代海人・安曇族が移り住んだという地で起きた哀しい事件の因果を桑原崇が解き明かす。QED長編。
感想・レビュー・書評
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てっきり伊勢で終わったと思っていたので、図書館で目にしたときは「あれえ?」と声が漏れてしまった。というか、伊勢の後もflumenなどが出ていたとは……そちらも読まねば。さて、久しぶりに手にしたこのシリーズ、相変わらずタタルが蘊蓄を垂れ流していて、つい苦笑が漏れた。そして膨大な量の蘊蓄に対して事件の添え物感も変わらず。一応カテゴリはミステリーに放り込むが、このシリーズは殺人事件の真相を探るより、歴史蘊蓄小説として読んだほうが心躍るので、楽しみ方を間違えないようにしなければ(笑)。
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「QED」は完結したのではなかったのか…
本屋の新刊コーナーに並んでいるのを見て、真っ先にそう思った。「QED」はすでに完結し、その後刊行されたものは「外伝」扱いだったはず…しかし、今作はどう見てもただの「QED」…ま、ファンとして復活は嬉しいけど、何とも複雑な心境。しかも前作の白山の話が続いているらしいのも、もう位置付けの意味がさっぱり分からない。
今回の舞台は長野県・安曇野。
あの風光明媚なのどかな安曇野にまつわる悲しい歴史。
舞台は安曇野だが、タタルたちが最初に訪れたのは山梨県・石和。前日に石和温泉から戻って来て、すぐに読んだが、何度も訪れているのに石和の徒歩鵜の話は全く知らず、非常に興味深く読めた。
そこから安曇野に展開するのは、若干強行な感じもしたが、以前に比べ話の内容はスムーズに頭の中に入ってくるような気がする。自分の知識がタタルたちに追い付いてきたのか…
しかし、今回の事件はどちらかと言うと、他のシリーズの領域のような…?そして、QEDは復活なのか…?タタルの「後ほど」が気になる。 -
今回もとても面白かった。そしていつものQEDよりかは殺人事件がうまくおさまっているような気がする。スタートは鵜飼。国家”君が代”の2番の”鵜のゐる磯”と安曇野の秘密。いつものように高田本らしい解釈で安定の面白さ。
山梨笛吹川の石和鵜飼
#福岡八幡古表神社
#傀儡子舞と相撲
#春日大社 若宮おん祭「細男(せいのお)」
#翁 -
QEDシリーズ。安曇野・穂高で起こる連続殺人が主軸。歴史パートは、歴史に黙殺された人々といういつもの感じだが、武内宿禰がキーマンでしょうか?
深く読み込めなかったが、ミステリと歴史のバランスはちょうどいいかな。昼ドラ的プロットだったが。 -
何故、「安曇野」は「あずみの」と読むのか?「曇」は「ずみ」とは読めない。
確かに不思議ではあったが地名はそんなものかと思っていた。話は九州の隼人にも及び敗者の歴史が語られる。このシリーズを読んでいると平安くらいまでの朝廷の強さと敗者への仕打ちがよく分かる。が何故そこまで朝廷は強かったのかはよく分からない。騙し討ちや権謀数術ということか。
読み方については一応の解答があったが、あまり納得は出来なかった。道祖神などの話は今度、安曇野に行った時にはよく見てみたい。 -
安曇野と穂高が舞台の中心ではあるが、話題は鵜飼から始まり、天皇、九州安曇氏など幅広く展開される。地名、神話、言葉、伝統行事などに込められた意味や意図に毎回驚かされ、とても勉強になる。
過去の安曇野旅行の前にこの本を読んでいなかったことが悔やまれる。次回安曇野に行くことがあれば、この本を読んで事前に再読した上で、現地の神社をまわってみたい。 -
長野の安曇野の話。安曇族が定住したことからその地名となる。何故アズミとよむのかも解明。土台をしっかり固めたうえで古代の天皇、神様の謎を解いていく。面白いけど、一度では理解できないけど関氏の本よりわかりやすいので高田氏の方が読みやすい。
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QEDシリーズ。今回は安曇野。ハーフマラソンで訪れたことがあるが、こんな土地の謂れがあったとは。
著者プロフィール
高田崇史の作品





