神はいつ問われるのか? When Will God be Questioned? (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 466
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065174456

作品紹介・あらすじ

アリス・ワールドという仮想空間で起きた突然のシステムダウン。ヴァーチャルに依存する利用者たちは、強制ログアウト後、自殺を図ったり、躰に不調を訴えたりと、社会問題に発展する。
 仮想空間を司る人工知能との対話者として選ばれたグアトは、パートナのロジと共に仮想空間へ赴く。そこで彼らを待っていたのは、熊のぬいぐるみを手にしたアリスという名の少女だった。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、WWシリーズの第2作目。前作の『それでもダミアンは一人なのか?』よりも、本書は一層Wシリーズを読んでいるかのような懐かしさを覚えた。

    本書では、グアドとロジのほぼ二人きりで、あるヴァーチャル世界の崩壊に関する調査を行う。

    ヴァーチャル世界とリアルの世界の境界がどんどん無くなっていく世界。
    もし、自分も高齢となり、体の自由が効かなくなるようなことになれば、体を切り離してヴァーチャル世界の中でずっと過ごすのも悪くないかなと思ってしまう。

    ここからは完全にネタバレ。
    前作『それでもダミアン~」ではグアトとロジの関係をグアトがロジのことを「妻」と紹介していたが、本作では二人がカップルらしくいちゃいちゃするシーンはあまりなく
      あれ?二人の関係性ってWシリーズからあまり発展していないのか?
    と思うような場面もあるが、一緒の部屋で寝起きし、ロジの寝顔をグアトが普通に見ているような描写があることから、もう結婚してそこそこの期間があった後の夫婦の関係にも見える。
    それにしては、ロジがグアトに対してよそよそしいと感じてしまうのは、ロジの性格が元々こういうものなのか、そのあたりはちょっと謎だ。

    最後のロジの本名の関係で例のおなじみのネタが出てきたのは良かった。
    やはり『マーガリィ』と『マーガリン』のネタはWシリーズファンなら鉄板のネタだよね(笑)。

    そして最後にちょこっとアネバネ(名前は出てこないが、「美女」と形容される『彼』と言えばアネバネしかいないだろうw)が出てきたのは素直にうれしい。

  • 人工知能も大変だな(^^;)と思ったけれど、そんな心配は要らないのか?(-_-;)グアトとロジの関係が可愛らしいこのシリーズ(*^^*)今回のポイントは「y」と「ine」の間違いに怒るロジ(*´艸`*)

  • SF。シリーズ2作目。
    VR世界の崩壊。少しスパイものの雰囲気も。
    科学技術が発展した未来において、現実と仮想現実の関係はどうなるか、神の認識はどうなるか。
    SF的に考えさせられる作品。
    …なんですが、自分としては、極上のラブストーリーという印象が強い。
    グアトとロジの関係が好きすぎてニヤニヤ。

  • 読み易かったけど、オーロラとかの人工知能やらトランスファーがあまり登場しなくて、ちょっと物足りなかったかな。

    これ、ヴァーチャルの中にずっと居るんじゃないのと、「クラインの壺」(岡島二人)を思い出しながら、読んでいたが。

    ヴァーチャルが進化したら、リアルは要らなくなる?
    リアルだって、今感じる指の感触、食べた柿の味、目に見えるパソコンの画面、所詮神経細胞の電気信号を脳細胞が処理しているのだから。

    リアルが消えるときでも人間は神を必要とするだろうか。ヴァーチャルを主宰する人工知能が神になる?唯一神は危ないから、万の神の合議制にする?
    よく判らない。でも、この考察があったことは覚えておこうと思う。

  • 近年の森博嗣作品の中では抜群に『読みやすい』作品(というかWWシリーズ)だと思います。
    書きたい事の思想はもう10年来変わってなさそうで、その間にいくつかのシリーズが刊行されましたが、このシリーズは初めての人でも入っていける物語になりそうな気がします。

    ヴァーチャル世界の終わりを通して、人間と神、人間と世界の関係性を考えさせる内容に、スパイと冒険の味付けをし、真賀田四季をほんのちょっとだけ隠し味に入れてある物語。

    講談社の新ブランドの立ち上げの目玉でもあると思うので、手に取ってもらいやすさを意識したのかもしれません。

  • グアトは著者の分身、ロジの気持ちは清々しく、WWシリーズの哲学的な意味以上に楽しめました。

  • WWシリーズ第2作目。
    アリス・ワールドというバーチャルリアリティシステムが突然ダウンし、自殺者がでるなど社会に大きなインパクトを与える。グアトとロジは、システムを制御する人工知能との対話のため、バーチャルリアリティの世界へと入ってゆく。


    今作では、現実と見紛うようなバーチャルリアリティシステムがでてくる。バーチャルとリアルの違いは何か、その違いにどんな意味があるのかが見所だと思った。

  • アリスとクマさんというモチーフ?が何だか珍しく感じられた。
    ロジの誕生日サプライズのくだりがとても可愛い。モリスとチェスしてたのは誰だったんだろう?

  • 人がいて、ウォーカロンがいて、トランスファがいて、人がその行動をほとんど、バーチャルで済ます。
    行き着く先は、人が肉体を必要としない世界ではなかろうか?
    それなのに、子孫が欲しいと思うのは、すべての人が肉体を捨てた世界は、その先なんの変化も無くなってしまう様に思えるからだろうか?
    この先、この物語は、自然回帰に向かうのか?
    バーチャルに集約されてしまうのか?
    それとも、それらがちょうどいい風にバランスを保った世界になるのか?
    興味深い

  • 人工知能が神になる世界もあるのかもな となった。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2020年 『森メトリィの日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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