ひとりで生きる 大人の流儀9

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 188
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065176467

作品紹介・あらすじ

一人で生きることを自覚せよ、と言っても、そう簡単にできるものではない。泣く雨の夕暮れも、一人で膝をかかえて星を見上げる夜半もあるであろう。孤独というものには、やるせなさがどこかに隠れている。なのに一人で生きようとしている人には、家族、兄弟姉妹、仲間、同僚、友と日々、逢ったり、連絡を取り合って、普通に生きている人たちには、ないものがある。あの潔さに似たものは何なのだろうか? ひとりで生きることは、一見淋しいものに思えるが、実は美しい人間の姿であるのかもしれない。――伊集院静
シリーズ累計195万部超の大ベストセラー第9弾。

感想・レビュー・書評

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  • 『週刊現代』に連載されている「大人の流儀」を単行本化したもの。
    昨年10月から今年の8月まで。
    ベストセラーになっているエッセイ集だそうですが、伊集院静さんの本を読むのは初めて。

    どんなお顔か知りませんが、美人女優(夏目雅子さんと篠ひろ子さん)をお嫁さんにしているので、きっと素敵な作家さんなんだろうなと思っています。

    この本を読んで初めて知ったのですが、結婚して一年で奥様が亡くなった、その15年前に弟さんを水難事故で亡くしているそうなのです。

    そう思って読むからか、全体に何か哀しさのようなものを感じる。
    サイン会にも、同じような体験をされたかたが集まってくるそうです。
    伊集院さんにそんな気はないのに、「伊集院さんの言葉に救われた」と言われてしまうそう。

    「近しい人の死の意味は、残った人がしあわせに生きること以外、何もない」

    私は小林真央さんの言葉
    「来世も、再来世も一緒にいよう!と言われ嬉しかった」
    を思い出しました。
    きっと真央さんは海老蔵さんに誰か他の人と幸せになってほしいと今思っているのではないかしら。

  • 伊集院静さんの「大人の流儀」シリーズ第9作。不思議な作家さんだと思います。最後の無頼派ともいわれ、昭和の匂いがプンプンする根性論的な意見も時に飛び出すのに、中高年はもちろん、若年層からも人気がある。本書を読んでもよくわかりますが、やはり、二本足でしっかり立って人生を生きてきた人の経験から出る言葉は、強く、優しく心に響くんですよね。本書では老いた愛犬への暖かいまなざしが特に印象的でした。

  • 一人で生きていくということは
    誰とも関わりを持たずに生きていく
    というわけではない。
    たとえ一人になっても
    しっかりと生きていけるように
    生きていくことだ。
    誰かと一緒に暮らすことになっても
    依存しないで尊重して
    生きていくことが重要だ。
    人の何倍も働いて
    人とは違うやり方を身につけて
    一人でも食べていけるように
    生きていくことが肝心だ。
    人との別れは必ずあるから
    縁を大切にして
    一人でも思い出を支えにして
    生きていくことができる。
    愛犬と戯れたくなる。

  • ずっと人を頼らず、しっかりと自分の人生を歩んできた筆者が
    人はひとりでは生きていけないと言う。
    孤独に生きることは当たり前のことで、
    孤独に生きるからこそ、誰かの存在が必要なのだと。
    筆者に寄り添う、老犬の描写が優しくて愛おしい。
    クールイメージを持っていたけれど、愛情深い人なんだろうな。

  •  題名は「ひとりで生きる」
     でも、読み終わった後に人生はひとりで生きることができないと思える一冊。
     
     伊集院さんの人生観や物事を見る目が伝わってくる。犬とのやり取りや過去の回想は、読んでいて切なくなる。読んでいると、自分の過去のことも思い出し、なんとも言えなくなった・・・。

  • ★4.0(3.29)2019年10月発行。週刊現代に2018年10月から2019年8月にかけて掲載されたエッセイから一部抜粋・修正。なるほど、仙台の話が良く出てくるかと思ったら、奥さんの篠ひろ子さんは仙台出身だからですね。著者の二人目の奥さんはあの夏目雅子でしたね。文章は非常に読みやすく、日常の生活を綴ったエッセイ。今年の1月にくも膜下出血で倒れたが、大分良くなってきたようですね。日経新聞連載の「ミチクサ先生」の連載再開を楽しみにしています。

  • シリーズ全部読んでます。いいな~。読んでてほっとしますね

  • 若い頃に弟を、一度目の結婚で妻を若くして亡くして、波乱万丈の人生を過ごしている著者

    「近しい人の死の意味は、残った人がしあわせに生きること以外、何もない」

    との言葉は胸に染みる

    闘病中の著者が、東北一のバカ犬と呼ぶ愛犬と、愛する妻と過ごす心穏やかな日々が早く戻ってきてほしい

  • <傷>
    さあようやく現在の最新刊(と思しき)9番へ。このシリーズは時々しか読まないので未読のバックナンバーはきっとまだあるのだろう。まあ読まんが.
    このシリィズの連載を週刊誌で読んだことはないがこの書のように章立てて書いているわけでは無いと思う.たぶん.そうすると編集者が章立てを考えて本にしているのだろう.伊集院がそんな面倒なことを考えるとは思えないからだ.
    ともかく伊集院という作家を僕は好きではない.m(_~_)m(すまぬw)

  • 書店でタイトルに惹かれて手に取りました。買ったその日のうちに読了しましたが、読了した後で買ったことを少し後悔。

    「……最初の一章立ち読みくらいでよかったなぁ」

    大変「常識」的なことしか書いてない。
    「常識」的なことから安定して外れない。
    伊集院静特有の「くさみ」を纏った「常識」。
    それがこの本の9割がたの成分です。
    だから、「常識」とか「ベーシック」とか、そうとでも表現したくなる例の感覚ってどの辺だったかなー、って確認するには良い本。

    でもって、後半は何かしらのテーマは感じるものの、ほとんど雑多なエッセイの詰め合わせ。

    もちろん、「若者の諸君、〇〇のわかる大人になりなさいよ」系説教のオンパレードなんだろうな、とは読む前から予想はしてました。
    私そういうの聞いてらんないので、伊集院静も大人の流儀シリーズも読むのを避けてた、食わず嫌いしていたんですよ。まぁ、いい機会だと手に取ったのも正直なところです。
    で、まぁ、予想通りでした。人はひとりでは生きていけないとか、自分よりも苦労してる人のことを想像してとか、若い時は自分を鍛えろとかその他云々、どっからでも湧いてくるんだろうね、こういう高さからの目線の物言いは。

    この本読んでも思うのは、やっぱり人はひとりでも生きていける、ということです。
    ひとりでも生きていけるけど、ふたりならふたりで出来ることがあるだろうし、どうせふたりで暮らすならその前にひとりでもできる範囲でちゃんと生活する基礎が固まってる方がいいと思うのです。
    これも常識的な見方といえばそうですが。

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著者プロフィール

伊集院静(いじゅういん しずか)
1950年山口県防府市生まれ。72年立教大学文学部卒業。81年短編小説『皐月』でデビュー。91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞、94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。作詞家として『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』『春の旅人』などを手がけている。エッセイも多く、『大人の流儀』シリーズはベストセラーとなっている。2017年日本経済新聞の連載『琥珀の夢』が刊行され、2018年10月5日、ドラマ化。2019年10月から日本経済新聞にて夏目漱石を主人公にした作品「ミチクサ先生」を連載開始。

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