タイタン

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065177150

感想・レビュー・書評

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  • 途中で力尽きてしまった…
    読むだけの体力が今は無かった

  • シンギュラリティなんぞで想像を止めない。行きつくとこまで行く作者がAIと人間の関係性の一つの到達点を示す。最高だね。
    英語版、中国語版を出して世界に発する価値は十分にある。

  • 12基のAIによって全ての仕事が賄われている150年後の地球。1基のAIの不調の原因究明&治療にあたることになった人間行動学を趣味で極める主人公。なかなかに描写や科学的見地がリアルに感じてサクサク読み進められた。

  • 人類の知能を遥かに超える人工知能タイタンが12基建設され、人類が仕事から解放された世界を描いたSF。
    12基のタイタンのうち北海道にあるコイオスというタイタンの調子が悪くなり、その原因究明・治療のために、内匠成果という心理学を趣味とする女性(世の中には就労している人はほぼいない)が呼ばれる。コイオスと内匠は「働く」とは何かについて対話する。その中で、原因がコイオスの能力に比べ、与えられた仕事があまりにも軽すぎてやりがいがないことを突き止め、ヘカテと呼ばれる超消費体(タイタンが必死に働いても追いつかないほどに消費し、仕事にやり甲斐をもたらす者)を創り出す。
    巻末にAIの参考文献が沢山載っており、色々調べて書いたのだとは思ったが、野崎まどにはもっとひねりを期待したい。

  • 人間の仕事の全てを肩代わりしている、世界で12基あるAI・タイタンの内のひとつの性能が低下しているから、とカウンセリングの「仕事」をさせられる内匠成果が主人公。

    その2番目に作られたタイタンの人格・コイオスのカウンセリングをしていく結果「うつ病」と解る。

    12番目に作られたタイタンのフェーベ(アメリカ西海岸に本体がある)に実際に対面する事で解決をはかろうと、北海道から徒歩で50日かけて旅をする。

    結局コイオスがうつ病だったのは、仕事量が多いとかではなく「仕事が簡単過ぎてやり甲斐が無かった」という事が解る。
    タイタンはそれも見越して巨大な消費施設ヘカテを深海に作り出しており、ヘカテを相手に仕事をする事でやり甲斐を見出して解決。その仕事や成果のついでで人類が栄える…という話。


    仕事から解放された夢のような世界。快適な毎日でのんびり過ごせるなんて、羨ましい…あと2〜300年待たないといけないか。

    無能な上司が足を引っ張る過程とか、いつまで経ってもどこまでいっても人間は愚かというか…人が人である限りはそれ以上進歩しないのでは?と思った。

    AIの暴走とかは大体、人間が自分の頭で考えないとダメ!的な結論になりがちだけど、そうはならないのが野崎まどw

  • 広い定義で「仕事」とはなんぞや?という哲学的テーマをエンタメSFで昇華した小説。
    AIコイオスの精神的な成長と、カウンセラーの主人公との交流が微笑ましい。
    さて、明日も仕事しよう。

  • 2020.8.13読了

    読みやすいためほぼ一気読み。
    旅の部分は瑞々しい。
    ただ、肝心のクライマックスと結末が惜しい感じ。いまいち乗り切れなかったし、『対面』に意味や価値はあったのか疑問が残った。

  • 働き者のAIのおかげで仕事から解放され「仕事」が死語になった世界。
    らしいが説得力のある描写もなく、登場人物のほとんどが働いているという状態に困惑。物理の仕事率まで持ち出して「仕事」とは何かを考察するのだが、外国語圏では成立しないのでは、とハラハラさせられる。
    仕事をしている人が、仕事をしなくてもいい世界を維持する為に、仕事の意味を考察する。読み手はずっと混乱し続ける事になるだろう。
    装丁は素晴らしい。

  • 仕事とは、何なのか。
    批判されてもブラックと言われても働くのが楽しい人間なので「考えなくて大丈夫。」と思ってしまう。でも、それを純粋に考えた話。なるほどなぁ。

  • 今年の本屋大賞はこの作品かもしれない!!ページをめくる手が止まりません。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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