これでおしまい

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 346
感想 : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065177174

作品紹介・あらすじ

一〇七歳の世界的美術家が最後に遺した「人生のことば」
歳を取るというのは、悲しむだけのものでもない
歳を取ってはじめて得られる喜びがある

三月一日に一〇七歳で世を去った篠田桃紅さん。
この本の制作途中、「これが最後の本になる」と繰り返し言っていました。
桃紅さんの人生哲学を短い言葉で伝える「ことば篇」と、
これまでの人生を写真と文章で振り返る「人生篇」、
二部構成でお届けする、最後にして決定版と言える著作です。

戦後、世界のアートシーンを牽引するニューヨークに単身で渡り、国際的な評価を得た篠田氏は、日本で最初に自由を希求した女性、と言えるかもしれません。その人生は冒険と波乱に満ちていましたが、自分の心のままに道なき道を歩いてきました。
いまより女性の生き方の選択肢がずっと狭く、さらに戦争、結核など、死と背中合わせにあった 昭和の時代に自由を貫くことは並大抵のことではありませんでした。「人生編」で桃紅さんはこう語ります。
「自由というのは、気ままにやりたい放題することではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動に責任を持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(=因る、依る)という字を書くのです」

今の時代、自由の大切さを誰もがわかっているけれど、「自らに由って立つ」ことの難しさは変わっていないかもしれません。
本書の桃紅さんの言葉は、自分らしい人生を生きたいすべての人に向けての、エールとアドバイスになるでしょう。

感想・レビュー・書評

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  • 「あきらめられないから悩みが尽きない」107歳で逝去した美術家・篠田桃紅が残した“最後の一冊” | 文春オンライン
    https://bunshun.jp/articles/-/54666

    日々、新たなり~篠田桃紅 105歳を生きる~ | NHK放送史(動画・記事)
    https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009051020_00000

    美術家・篠田桃紅が遺した忘れ難い言葉①~最後の本『これでおしまい』を上梓 - 佐藤美和子|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
    https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021040900009.html

    『これでおしまい』(篠田 桃紅)|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000326676

  • 長年、孤独というものに対してモヤモヤとしていたものがあっさり解決した様に思います。
    一人で生きて一人で死んで行くと言う当たり前。
    孤独で無い人がいますか。
    襟を正して暮らしていこうと思います。

  • とてもよかった。
    桃紅さんのことは、存じ上げなかったけど、一つ一つの言葉が胸に響く。
    素晴らしかった。他の本も読んでみたい。

  • テーマごとの桃紅さんの言葉(いずれも芯の通った名言だ)を並べた頁と、その人生を追っていく頁が、交互に出てくる構成。特に心に残った言葉は「人は自由にどのように考えてもいいのです。どのように考えてもいいどころではありません。どのようにも考えなくてはいけない。それが自分の人生を生きる鍵です」「『ただ過ぎるに過ぐるもの、人の齢(よわい)』清少納言も書いているとおり、ただ、ただ、過ぎる。当方に関係なく」。伝記の部分からは、潔く人生を選択し切り拓いていく強さと、育ちのいい人特有の人のよさが垣間見え、思っていたよりも柔和な印象を受けた。

  • テレビで存在知り、作品・人物がとても好きなので気になり読書。篠田桃紅の背景を知ることができた。
    「孤独」という言葉がとても多いと思うが、それだけ本人にキーフレーズだったのだと思う。そして少し共感した。

  • 美術家篠田桃紅さんの言葉をまとめたもの。人はもとより孤独である、などご自身の考え方が記載されている。

  • 墨と筆を使いながら水墨画でも書でもない印象に残る作品を描かれている方だが、生い立ちとこれまでのインタビューなどで残された言葉を交互に織り交ぜた本になっている。

    誰かに頼るのではなく、自らに由って生きるということをきっぱりと力強く述べている言葉が、気持ちよかった。

    戦後それほど年月が経っていない1950年代半ばには、自らの作品の独自性を確立して、アメリカのギャラリーで発表をしていたということも、当時の時代性を考えると、かなり際立った道を歩んでいたのではないかと思う。

    孤独を恐れず自分のことを信じるということの力強さを感じられる本だった。

  • 時間の都合上、大きな文字のところしか、読みませんでした。

    しかし、非常に良い事が書かれており、素敵な一冊に出逢えたと感じました。

  • 憧れの生き方、篠田桃紅。意志が強く、ピシッと背筋の伸びた、損得勘定、無駄のない、一本筋の通った生き様が伝わってくる。爽やかな孤独と言おうか。
    本の内容自体は、「一〇三歳になってわかったこと」とかぶるところが多く、新しい発見はなかった。

  • 篠田桃紅の簡単な経歴、伝記のようなト書とともに、口語文体のエッセイ。何冊かのエッセイの中に出てきた文章も含まれる。
    樹木希林さんの潔さに、美意識と知識を持つ父親から譲られた古典の知識も豊富に持ち、紡ぎ出された言葉は、素晴らしい。

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著者プロフィール

美術家

「2021年 『朱泥抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田桃紅の作品

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