これでおしまい

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 197
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065177174

作品紹介・あらすじ

一〇七歳の世界的美術家が最後に遺した「人生のことば」
歳を取るというのは、悲しむだけのものでもない
歳を取ってはじめて得られる喜びがある

三月一日に一〇七歳で世を去った篠田桃紅さん。
この本の制作途中、「これが最後の本になる」と繰り返し言っていました。
桃紅さんの人生哲学を短い言葉で伝える「ことば篇」と、
これまでの人生を写真と文章で振り返る「人生篇」、
二部構成でお届けする、最後にして決定版と言える著作です。

戦後、世界のアートシーンを牽引するニューヨークに単身で渡り、国際的な評価を得た篠田氏は、日本で最初に自由を希求した女性、と言えるかもしれません。その人生は冒険と波乱に満ちていましたが、自分の心のままに道なき道を歩いてきました。
いまより女性の生き方の選択肢がずっと狭く、さらに戦争、結核など、死と背中合わせにあった 昭和の時代に自由を貫くことは並大抵のことではありませんでした。「人生編」で桃紅さんはこう語ります。
「自由というのは、気ままにやりたい放題することではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動に責任を持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(=因る、依る)という字を書くのです」

今の時代、自由の大切さを誰もがわかっているけれど、「自らに由って立つ」ことの難しさは変わっていないかもしれません。
本書の桃紅さんの言葉は、自分らしい人生を生きたいすべての人に向けての、エールとアドバイスになるでしょう。

感想・レビュー・書評

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  • 長年、孤独というものに対してモヤモヤとしていたものがあっさり解決した様に思います。
    一人で生きて一人で死んで行くと言う当たり前。
    孤独で無い人がいますか。
    襟を正して暮らしていこうと思います。

  • とてもよかった。
    桃紅さんのことは、存じ上げなかったけど、一つ一つの言葉が胸に響く。
    素晴らしかった。他の本も読んでみたい。

  • 今年(2021年)3月1日に逝去された著者。
    急遽編纂したか、それを見越して準備していたか、同年3月28日の上梓は見事な?タイミング。

    春先書店に並んでいるときはチラチラと内容を立ち読みした程度だったが、山下りん@『白光』(朝井まかて)、河鍋暁翠@『星落ちて、なお』(澤田瞳子)と明治、大正、昭和を生きた女性アーティストの作品を読んだところで、大正、昭和、平成、令和を駆け抜けた著者の生涯をさらっておこうかと、手に取った。
    各時代、いろんなメディアに語った彼女のひと言が並ぶ。

    日本の書道界や画壇に背を向けて、1950年代、40にして渡米する行動力を裏付けるような、力強くも孤高な言葉が多い。
    日本で注目を集めたのは晩年になってからか、老境に入ってからの言葉が多いが、今後、人生の後半戦に足を踏み入れる身には、大いに参考、励みになる。

    老境に至ってからの映像(NHKの番組に103歳の頃に出演したもの)は目にしたことがあるが、毅然とした姿勢、意識、眼差しは素晴らしいなと思うと共に、洋服より着物と言い続けたわけも良く分かるなという着こなしっぷりも、実にカッコイイんだな、これが。

  • 昔の言葉が多く読みづらかった。

  • 107歳まで生きた人生の先輩の言葉は重みがあって説得力があります。

  • 以前数冊篠田さんの本を読んでいたけど、彼女の生い立ちについては、この本で読んではじめて知った。彼女は結構いいところのお嬢さんだったんですね。
    芸術家で独身で107歳まで生きた彼女の言葉は、これからもたまに読み返すだろう。
    同じ日本人女性でこういう方がいたというだけで励みになる気がする。

  • 2021/07/05 更新

    <a href="http://booklog.jp/users/akagikanko" target="_blank" rel="noopener">→ かん子のブクログへ</a></pre>

  • 篠田桃紅さんの一生の振り返りと、彼女が残した数々の名言が列挙されています。
    人間とは、芸術とは、幸福とは、数々の桃紅さんが残した言葉が心に刺さります。

    以下、印象に残った言葉抜粋

    ・満ち足りている人っていうのは、自分の価値観を持ち得る人ですね。

    ・人のことを考えすぎる。そうすれば自分はあの人のためにやってきたんだと言い訳ができるから。

    ・幸福なんてものは主観ですから。
     客観的な幸福なんてものはないですよ。

    ・自分をなくすくらいじゃなければ、人を愛せないですよね。その人と自分のどちらかを立てなくてはならないとなったら、まず自分を立てるでしょう。だから人を愛するなんて偉そうなことは言えないんですよ、本当は。

    ・私が描いたものより、何も描いていない状態が一番いい。長く生きて、あらゆることをした上で悟った。何もしない状態が一番いいと悟るために人間はあらゆることをする。

  • 歴史書を読んでるみたい。一人の人間がこの年まで生きるとこうなるんだな。

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著者プロフィール

美術家

「2021年 『朱泥抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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