ホテル・ウィンチェスターと444人の亡霊 (講談社タイガ)

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  • 講談社 (2019年11月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784065177426

作品紹介・あらすじ

歴史あるホテル・ウィンチェスター。コンシェルジュの友納はホテルを騒がす怪奇現象に振り回されながも、今日もお客様のために働く。

みんなの感想まとめ

歴史あるホテルを舞台に、コンシェルジュの友納が幽霊たちと共に日々の業務をこなす姿を描いた物語は、ホラーとほっこり感が絶妙に融合しています。444人の亡霊たちが引き起こす騒動に振り回されながらも、友納は...

感想・レビュー・書評

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  • ディズニーリゾート近くのホテルウェンチェスター、その設定からホーンテッドマンションに入り込んで物語が進められている感覚になった。怖い話のようでほっこり不思議なホラー。最後は泣けてくる話だった。

  • 東京・日比谷公園を臨む老舗ホテルを舞台に繰り広げられる、全4話構成のオカルト×ミステリー。
    ロケーション的にモデルは帝国ホテルだろうか。

    作品全体の雰囲気は決して悪くないし、2話目「凶兆の階層」はなるほどそうか!と種明かしにワクワクしつつ不気味さも楽しめた。

    一方で、所々に気になる点がたくさん。



    まず、友納が’あちら側’の存在だろうな、という予想は序盤から感じていたが、果たしてその通りだった。
    が、そうなってくると友納と普通に会話をしている同僚や客も’あちら’の人なのか?と疑問が浮かぶ。つまり、ホテルウィンチェスターはスタッフ含め死者ないし死期の近い人があの世に向かう前の一時を過ごす地点、というイメージ予想。p266に「時と空間の止まった場所」という表現もある。
    しかしこれはやや違うだろう。何回か来ている客もいるとあるし、普通に警察や消防を呼んでいる様子も描かれている。

    となると、このホテルは生者と死者が混在する曖昧な空間で、かつ友納が特殊な存在であり客はホテル外では何らかの作用で彼の記憶がすっぽり抜け落ちる…説。この場合も他の同僚の扱いが謎ではあるが、想像で補完するしかない。

    あとは固有名詞の登場。上述の「日比谷公園」と明記された所もそこはリアルを持ち込むのか…と驚いたが、他にも「ディズニーランド」や「サイゼリヤ」(サイゼって全国区チェーンなのか?)等、折角の非現実感が損なわれてしまっている気が。


    1話目のまさにディズニーアニメーションっぽいノリから読み進めると中盤の2話は重めの怪異が発生、4話目は一転ハロウィンを絡めたファンタジーで締め…と空気が転換するのも私は少し気に掛かった。

    木犀先生の、ライト要素を排除した本気のホラー作品を読んでみたい。


    1刷
    2021.9.17

  • 伝統と格式の宿、ホテル・ウィンチェスターは毎晩のように数多くの宿泊者が訪れる
    だがこのホテルは、宿泊者の大半は気付かないそこかしこに、444人もの亡霊がひしめき合う幽霊ホテルでもあった
    亡霊たちはちょっとした、時にはとても迷惑なイタズラや騒ぎ、亡霊同士の喧嘩などのトラブルを引き起こすものの、亡霊たちをなだめ、お客様を安心させるコンシェルジュ友納の働きにより、ウィンチェスター・ホテルは平穏を保っている
    しかし、お客様の抱える問題と亡霊たちの性質が意外な形で作用し、騒動が思いがけない波紋を起こしてしまうのだった

    伝統的な幽霊屋敷のホラーと、人怖もののミステリの要素がマーブル模様になった風味の、ライトな読み心地でした
    亡霊とホテルの組み合わせだと『シャイニング』を連想させるし、ウィンチェスターという名前はアメリカの有名な幽霊屋敷だけど、おどろおどろしさはむしろ人間の方が持ち合わせていて、亡霊のみなさんは見た目やあだ名がむしろチャーミングだった
    ハリポタのホグワーツに出てくる亡霊のみなさんに通じるくらいの質感

    最終話では視点が宿泊客の少女となって、怪異に遭遇し恐怖するものの、人ならざるものに護られて、大人となってウィンチェスター・ホテルを後にする、クラシカルなゴシックホラーだったし、色んなホラーの古典の要素が詰め込まれている作品です

    コンシェルジュの友納が、困らせる亡霊たちには優しく、お客様には恭しいのは良いとして、ホテルに損害を与えかねない迷惑客にもおもてなしの心を持ち続け、再びの来訪を待つ姿勢なのには疑問を感じたのですが、最終話の少女との会話で納得のいく真相が示されたので、そこも満足してます

    古い建物が意志を持ち、それを媒介とするように亡霊が集まり、囚われて、それらの思念が凝り固まり、ひとつの巨大な生き物のように振る舞いだす、冬の季節にぴったりのホラーでした

    余談ですが、ウィンチェスター・ホテルは東京駅までのアクセスが良く、ディズニーリゾート帰りの客が訪れる、日比谷公園の隣、との記述があったので、おそらくモデルは帝国ホテルかと思われます

  • 〇ホテルオーナーと友納の関係が気になった!
    〇ユーモアの部分と陰惨な部分との落差
    〇「ウィンチェスターの怪物」がとてもよかった

    ・ウィンチェスターの名前をいだくホテルがただのホテルのわけがない!
    ホラーでミステリーで、惨劇で少しハートウォーミングな物語
    ・スニファー、頸折れ男、嗤い男、レディ・バスローブ
    ・友納は勤続10年目のホテルのコンシェルジュ、後輩にホテルマンとは何かを語り嫌がられながらも、お客さまが気持ちよく滞在していただけるよう日々精進している
    そんな友納の口癖は
    「私どものホテルでは、何一つおかしなことはおこらず、一切の後ろ暗いところもございません」
    友納には、もう一つ大切な仕事を受け持っている

    「血の降る部屋」
    なんて日だ
    お客さまの財布が消え、浴室に降ってきた鮮血が消え、酒が消え、ぬいぐるみが消えた
    …願いを叶えてくれる

    「凶兆の階層」
    7階は特に不可解なことが起きる。壁を叩く音、浮かび上がる手のあと、異臭、廊下で騒ぐ声。
    …ホテルのみせる夢が交錯する

    「すさまじきもの」
    411号室。53年前、悲劇の起こった部屋でテレビ番組を撮影するという。その時、子どもだった女優といっしょに。
    …悲劇と狂気

    「ウィンチェスターの怪物」
    かつて家族で毎年宿泊に来ていた女の子が久しぶりに一人でやってきた。手違いで三号機エレベーターに乗ってしまい…
    …万聖節の夜。優しい怪物は。ハンメルン。

  • 霊感のあるコンシェルジュがホテルに住み着く霊に振り回されるお仕事小説という括りではあるが、霊だか何だかわからないのもあったり、このホテルそのものが不思議なものを容認してる感じ。意外とホラー。

  • 由緒正しきホテル・ウィンチェスター。
    長い歴史を持つこのホテルに棲みついた
    444の亡霊が起こす騒動から
    宿泊客をお守りするのが
    優秀なコンシェルジュ友納の仕事。

    4つの事件がおさめられている
    ちょっぴりホラーテイストの
    日常の謎系ミステリかしら。

    ホテルをうろついている亡霊たちは
    ちょっとした悪さをしたり
    部屋を冷気で満たしたりするけれど
    この場所が好きなのよね〜。
    怖いのは、やっぱり人間のほう…。

    一応、4話目でオチはついてますが
    続きがあったら読みたいな。

  • 怖がりのくせして“ウィンチェスター”と聞くと引き寄せられてしまうんです。『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』(2018)も好奇心を抑えられずに観に行きましたが、しらふじゃ怖かろうと酒飲んで鑑賞したら寝てしまった(笑)。そして本作はそんなウィンチェスターの幽霊屋敷をモチーフにしたのでしょう、亡霊が棲みついているホテルの話。

    ホテルスタッフの中で唯一亡霊が見えて会話もできるコンシェルジュが主人公。亡霊に呼び捨てにされているのが可笑しい。「ウチのホテルでは何ひとつおかしなことは起こらず、いっさいの後ろ暗いところもございません」と言うこと自体怪しいがな(笑)。

    何かトラブルが起きたときこそ、客が常連になるかどうかのチャンスだというのは、すべての接客業において同じな気がします。この幽霊ホテルであっても。

    “妖怪アパート”シリーズなどが好きな人にはお薦め。

    映画『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/0ca920789e47a5157dfbe21223d248b4

  • コンシェルジュの友納がホテルで起こる奇っ怪なトラブルをゴーストたちと謎解きをしていくのとても面白い。

    解決というより長年のコンシェルジュとしての経験をフル稼働し誤魔化すって感じ。

    不要な物を消すことや、予知はずっと続くだろうし、四一一号室も焼け死んだ霊が出続ける可能性あるし、唯一救われたのは杏奈ちゃんだけかもしれない。

    ホテルの制服を着たスレンダーマンの正体もちょっと心に来るよね。
    そして友納さんの正体に思わず声が出る。
    つまり友納と幽霊たちの付き合いはまだまだ続くってことですね。

  • タイトルとあらすじで勝手に海外が舞台かと思い込んでいたけれど、舞台は東京都内の老舗ホテル。444の亡霊が棲みつくホテル・ウィンチェスターで働くコンシェルジュの日常。例えるならホーンテッドマンションみたいなノリで特別後引くようなホラー感もなく、読みやすくてささっと読めてよかった。

  • ん?よくわからなかった。

  • シャイニング!みたいな?笑 でもこちらの方が好き。もう遠慮なくキャラクターを作ってるところが好き。ただ最後の場面はシャイニング!のほっこり版。

  • これもいわゆる特殊設定ミステリなんだろな。ライト~な小説にちょびっとだけホラーのエッセンスを足した感じ。まぁ、仕事が忙しくて心に余裕がないときに、可もなく不可もなく。

  • 歴史ある老舗ホテル・ウィンチェスター。ここには444の亡霊が棲みついている。コンシェルジュとして働く勤続十年目の友納は、ありえないトラブルに振り回されながら今日も最高のおもてなしのために奔走する! 血の降る部屋、怪奇現象が頻発する呪われたフロア、五十三年前の火災事故――の謎。〈死者の祭り〉ハロウィーンに現れる怪物とホテルの関係に隠された切ない秘密とは?

  • お化けホテルを舞台にしたミステリ。亡霊や呪われた屋敷ものが好きなので、楽しく読めました。ミステリとしてのどんでん返しが仕掛けられているのも気が利いています。

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著者プロフィール

◆著者
木犀あこ(もくせい・あこ)
1983年徳島県生まれ。奈良女子大学文学部卒。2017年『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』で第24回日本ホラー小説大賞優秀賞を受賞しデビュー。著書に『美食亭グストーの特別料理』(KADOKAWA)、『ホテル・ウィンチェスターと444人の亡霊』(講談社)などがある。

「2023年 『世界一くだらない謎を解く探偵のまったり事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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