欺きの童霊 溝猫長屋 祠之怪 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 65
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065179741

作品紹介・あらすじ

溝猫(どぶねこ)長屋で亡くなったお多恵が祀られた祠(ほこら)をお参りして以来、忠次ら四人は幽霊を「嗅いで」「聞いて」「見て」分かるように。銭の入った巾着袋を失くした銀太は、幽霊を見たせいにしようと空き家に忍び込むが、そこに本物の幽霊が……。またある日、留吉が路地を歩いていると、愛らしい女の子に手招きされた。その子の正体は? それらの出来事は、銀太に「芸がない」と言われた、お多恵と関わりが?


手招きする女児に付いていくと怨霊が?

怖いけど愉快な幽霊綺談。
「嗅ぐ」「聞く」「見る」順序が変わる?

『古道具屋 皆塵堂(かいじんどう)』に続く人気シリーズ!

銀太の心ない言葉が、お多恵の怒りを招く?

溝猫(どぶねこ)長屋で亡くなったお多恵が祀られた祠(ほこら)をお参りして以来、
忠次ら四人は幽霊を「嗅いで」「聞いて」「見て」分かるように。
銭の入った巾着袋を失くした銀太は、幽霊を見たせいにしようと
空き家に忍び込むが、そこに本物の幽霊が……。
またある日、留吉が路地を歩いていると、愛らしい女の子に手招きされた。
その子の正体は?
それらの出来事は、銀太に「芸がない」と言われた、お多恵と関わりが?

感想・レビュー・書評

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  • 溝猫長屋3作目。4人の少年たちと周りを囲む大人たちと猫と犬と幽霊の楽しいお話。3作目ともなると安定感が出てきたような…。
    いつものパターンではなく2巡目があったりして、お多恵ちゃんも工夫してきたのか銀太の煽りに怒ったのか。
    猫(四方柾)は勿論のこと、野良太郎も大活躍。野良太郎、見直したよ。
    一方、お紺ちゃんは何してくれとんじゃ!
    4人の少年の幽霊が見える暮らしにもそろそろ翳りが見えてきて寂しい。ずっと溝猫長屋にいてほしい。

  • 幽霊を見て、聞いて、嗅げる少年達。空き家で会った幽霊は、なぜか一人足りない─。

  • 溝猫長屋の三作目。

    なぜか飛ばしてしまったらしい。
    もう無いと思っていたクッキー缶をあけたら、
    チョコクッキーが残っていたような気分。
    シリーズが終わってしまったと思っていたせいか、
    面白く感じた。

    幽霊の臭いを嗅いで、聞いて、見るという恐ろしい能力を
    お使いの銭を落とした言い訳に使おうとするとは、
    随分幽霊になじんできた長屋の男の子たち。
    その力の源、お多恵ちゃんの悪口を言って、
    いつも順番が狂って来るというややこしい事態に。
    そこへ箱から出てしまう箱入り娘のお紺が、
    男の子たちを幽霊の出そうなところへ連れ出す。

    幽霊がでるので、当然人の生き死にの話になるのだが、
    そこにあまり「情」がからんでこない、からっとしたところが、
    このシリーズの良いところだったのだと、いまさらながら思う。
    あと、極悪非道呼ばわりされているお紺ちゃんが良かった。

  • 長屋の祠に祀られたお多恵ちゃんの力で幽霊を『見る』『聞く』『嗅ぐ』ようになってしまった子供4人の怪談話三作目。
    今回はお多恵ちゃんの悪口を銀太が言ったためにイレギュラーな展開に。銀太を抜かして役割が二巡し、自称箱入り娘のお紺もパワーアップし、さらに出てくる幽霊も猫の霊や死神?まで、前二作品とは大分違っておりました。

    色々違いを出しているのですがそれが逆にまとまりが悪く感じられてしまい、私にはやや読みにくかったです。

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著者プロフィール

1972年、東京都生まれ。明治大学卒業。2008年に『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、デビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて描く。『古道具屋 皆塵堂』シリーズに続いて『溝猫長屋 祠之怪』シリーズも人気に。他の著書に『ばけたま長屋』『悪霊じいちゃん風雲録』などがある。

「2023年 『攫い鬼 怪談飯屋古狸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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