古事記異聞 京の怨霊、元出雲 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 94
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065189405

作品紹介・あらすじ

橘樹雅は民俗学研究のテーマ「出雲」を追い、京都を訪れていた。かつて出雲族の集落があったという下鴨神社の西側には「怨霊の寺」が。遥か出雲国から都へやってきた人々がなぜ怨霊になったのか? 糺(ただす)の森で起きた殺人事件を機に、雅は「言霊(ことだま)」の真の力に気づき、出雲族等、まつろわぬ民にかけられた朝廷の「呪い」の正体を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 殺人事件は起こるのだが、はっきり言ってそれは付け足し。日本史についての作者の新解釈を提示するために登場人物たちは動いている。
    神武天皇の東征の導きをしたのが八咫烏、三輪大神、賀茂氏。彼らは地元を裏切って朝廷の味方をしたのに、結局は殺されてしまう。出雲(今の丹波まで出雲だった。亀岡に元出雲大神社がある)の須佐夫命、大国主命も殺された。海神の祖神の天照大神も裏切られた。みんな大怨霊となった。京都の下賀茂神社の辺りの出雲郷は出雲から連れてこられた者たちが閉じ込められていたところ。
    ええええええ、本当なの!!!

  • 面白かった!!!
    ここ最近肌に合わんしんどい本が多かったので、好きな作家さんのんは安定と安心の幸せ。
    1鬼棲む国、出雲、2オロチの郷、奥出雲の続き3冊目、民俗学の院生橘樹雅のフィールドワーク。今回も出雲を追って、京都へ。雅がレベルアップして、話が早くなってきているのが、とっても好ましい。相変わらず無駄に人が死んだり殺されたりの、お約束的ルーチンももちろんあり(良い加減殺人ミステリ要素は省いてもいいのでは?とは思うが、こだわりは感じる)。とうとう本拠地元出雲にたどり着く。新キャラの千鶴子が良いガイドになって、読みやすさを促進。千鶴子の大嘗祭も読みたい。今回のルートは出雲大神宮、出雲路、出雲寺、上御霊神社、、下鴨神社(出雲井於神社)、出雲路幸神社で、ミステリキーワードは幸、井、ひいらぎ、羽衣、斎宮、その他盛りだくさん。
    次は奈良、三輪のようでとても楽しみ。ともかく、よく知る地域となるとこれまた楽しい。だいたいルートは予想できるし、奈良の次に行く場所もあそこだろうな、とか考えたりするのも楽しい。
    ハルステッド・ストリート・ベルベット飲みたい。スパークリングワインとちごて、シャンペンてまたゴウキらね。

  • 出雲から元出雲へ、まつろわぬ神々が施政者に消された歴史が少しずつ明かされて行きます。
    相変わらず披露される蘊蓄の多々に圧倒されました。
    今回は主人公をサポートする役に御子神と同時期に研究室に在籍した女性が登場し、次の巻では一緒に奈良へ行くことになりました。次はどんな事件に巻き込まれ、出雲の神々の真実が明かされるのかが楽しみです。

  • いつものパターンで話は進んでいきます。
    今回は懐かしい名前が見えて、フフフと笑みました。この作家の人物相関図というか、時系列に並べる一覧表とか、そういうものを整理したいなあと思います。
    現在起こっている殺人事件については、関係人物の関わり合いをもう少し書いてほしいなあ、とも思うところもあるのですが、毎回、歴史・伝記・伝奇的部分がメインで殺人事件は付けたしみたいに思いながら読んでしまうので、殺人事件の部分が詳しくなったら鬱陶しいと思うのかもしれません。この辺りは読者の身勝手なのです。
    元出雲の存在は、大層面白く読みました。敗者の歴史ではありますが、ちょっと新しい風が吹き込んできたように思います。
    では、次作へと進むことにします。

  • 楽しいな、蘊蓄は。
     でも、丁寧に読んでいないから、登場人物どうしの関係を忘れてしまうんだなぁ。
     小余綾さんは、もちろん覚えているのですが。

  • 伝奇モノとしても微妙…?と思いつつ惰性で読んでしまっていた「神の時空」に比べて、それなりに、というか尻上がりに面白くなってきた気がする「古事記異聞」シリーズ。事件の方は相変わらず無くてもいいようなすっ飛ばしっぷりだけど、それは「QED」の後半あたりからの傾向なので著者の芸風だと思って割り切った方がよさそう。

    前巻の「出雲」から今度は京都「元出雲」に舞台が移る。主人公の雅が出雲臣にゆかりのある寺社や史跡を訪ねつつ、そこで偶然出会った女性(同門の先輩だと判明)に導かれながら神話で描かれた物語の"真相"に迫っていく…という流れ。事件は例によってオマケみたいな感じ(同じ民俗学研究室に所属する3人が立て続けに変死を遂げる、というもの)。

    出雲にまつわるあれこれに非常に興味があるのでその部分はなかなか面白かったと個人的に思う。舞台が京都ということで、あの作品に出てきたあの人物(警察関係者)が登場していたりするのもご愛敬。ただ"ミステリ作品"を読みたい方にはあまりお勧めしません。

  • 4月から大学院民俗学研究室に進学予定の主人公は、京都で研究テーマの「出雲」に関する史跡を訪ねていたときに、研究室の先輩という美人の40歳前後の女性と偶然知り合うことになる。そんななか、地元京都の大学生が連続して亡くなる事件が起こり、二人は事件の真相に挑むことになる。

  • 2020/07/17読了

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著者プロフィール

東京都生まれ。明治薬科大学卒業。『QED 百人一首の呪』で第9回メフィスト賞を受賞し、デビュー。歴史ミステリを精力的に書きつづけている。講談社ノベルス最長の人気シリーズQEDシリーズをはじめ、著作多数。近著に『源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義』『QED 憂曇華の時』『古事記異聞 鬼統べる国、大和出雲』など。

「2021年 『オロチの郷、奥出雲 古事記異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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