水曜日が消えた (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1731
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065194904

作品紹介・あらすじ

僕は1週間のうち、火曜日しか生きていない。

他の曜日は、まったく違う人格の僕が生きている。
でも火曜日は図書館も閉まっているし、飲食店も休みだし、ちょっと退屈だ。
そんなある日、目覚めたらそこは水曜日だった。
火曜日の僕は、水曜日に生きている。つまり、水曜日が消えた。

自分自身とは何なのか。人を愛するとはどういうことか。

中村倫也主演の衝撃作、感動のノベライズ。

感想・レビュー・書評

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  • 「映画化されそうなお話だな」と思ったら、映画「水曜日が消えた」(主演・中村倫也)の小説版として書き下ろされたお話でした(汗)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    身体は1つ、でもぼくの中には「7人のぼく」がいる。

    月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日…
    曜日が変わるとごとに、バトンタッチするように人格が入れ替わってしまうぼく。
    そしてそれぞれの曜日は、その曜日の記憶しかもたない。

    つまり火曜日を生きるぼくは、永遠に火曜日でしか生きられない…はずだった。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    まず、タイトルの秀一さに脱帽!でした。

    「水曜日が消えた」ってどういうこと??
    月・火曜、木~日までの6日間で1週間の世界ってこと??

    タイトルを見たとき、わたしの頭の中ではそんな推測が飛びかっていました。
    しかしその予想とは違う「“水曜日”がいない」世界が展開され、本当に驚きました。

    しかも一見、難解な設定にも関わらず、はじめから一度も考えこむことなく、スッと設定が頭に入り、物語の世界を楽しむことができたのです。

    “火曜日のぼく”目線で語られる世界は、新鮮でもあり、「火曜日にしか生きられない孤独感」が、じわじわと伝わってきて、次第にせつなくなりました。
    後半で語られる、主治医の先生の主人公を見守る本当の気持ちは、すこし薄味で駆け足のような感じがして残念でしたが、ラブストーリーかと思いきや、だんだんとミステリの要素も含んできて、ドキドキの展開でした。

    表紙絵で「ぼく」の姿は描かれていますが、一ノ瀬は?主治医の先生は?曜日ごとのほくは?どんな姿なのかな??と、もっと見たくなりました。
    そこは映画を見ればわかる、のかもしれないですけどもね(^^;)

    ひとつだけ欲を言えば、目次が欲しかったです。
    わたしは結構、目次で章タイトルを見るのも好きです。
    章タイトルを見てから話を読むことで、章タイトルと内容の関連性がわかると、とてもおもしろいからです。
    各章に入る前の扉絵で、章タイトルは見れるのですが、目次のほうが俯瞰して章タイトルを眺められるので、ぜひ増刷された際は目次を入れていただければ…と思います。

    というわけで、“サラリと読めるけどせつないミステリーな恋愛話”を、どうぞご堪能ください。

  • 一つの身体に宿った”七人の僕”。
    曜日ごとに変わってしまう人格のうち、火曜日担当が僕だ。……だが、ある日目覚めるとそこは水曜日だった。


    映画『水曜日が消えた』の小説版として書き下ろされた小説。主演は中村倫也さん。

    一つの身体に7つの人格。人格は曜日ごとに切り替わり、色違いの付箋や報告書を使って情報をやり取りしています。
    その中で火曜日は、毎週の通院を担当しなくてはいけないし、行ってみたい飲食店や、入ってみたい図書館は火曜定休だしで、火曜日は一週間で一番退屈な日だと感じている。そんな火曜日が、ある日目覚めるとそこは水曜日。
    火曜日は、初めての水曜日で、初めての飲食店や図書館、そして初めての恋を体験していきます。ストーリー紹介にはサスペンス小説とありますが、ほんのりとした恋愛、ミステリも楽しめます。

    ですが、どちらかと言えば成長譚ぽいのかなとも個人的には思いました。
    あの時、この選択肢を選んでいたら自分はどうなっていたのか。小さい頃あると信じていたあの才能を伸ばしていたらどうなっていたのか。
    人生は可能性と取捨選択の連続で、違う選択をした自分をこんなに間近で見られるのは、不便さや不公平さを無視すればとても贅沢なことかもしれません。
    ラストはちょっと意外で、少し心配にはなりますが、それでも読後感は悪くなく納得できるものでした。

    火曜日は自分はつまらない人間だと言っていたけれど、火曜日のコミュニケーション面におけるバランス感覚の良さというか、人を思いやる事が出来る部分というのは、
    きっとほかの曜日とは別な特別な才能だと思います。

    曜日ごとのキャラクターが全く違いますし、文で読むと実際の登場人物人数に反してごちゃごちゃして感じるので、映像で見た方が視覚的に分かりやすいかもしれないですね。

  • 曜日毎の人生とは、今まで想像したことも有りませんでした。
    もう少し掘り下げて欲しい箇所もあったのですが。

    実際の7人を映画で観たくなりました。

  • 中村倫也さん主演で映画化になっていたから気になっていた作品。

    あり得ない内容なんだけど、どこか現実感があって。おもしろかった。サクサク読めた。

    火曜日くんを応援しながらも、もっと他の曜日もどんな人だったのか知りたかったな。

    結末は少し予想外だったけど、ハッピーエンドで安心。。

  • タイトルが気になり買ってみた。
     この本を通じて人との共存のあり方を考えさせられた。特にこの物語は共有しながら共にどうあるべきか?それを1人が7人の人格を持つ不思議な物語で表現されていた面白い作品でした。

  • 多重人格モノが好きなので、手に取りました。
    月曜日から日曜日まで、全部で7人の人格が、日ごと付箋に連絡事項を書きつつ生活しているというお話です。
    各曜日のキャラがそれぞれの分野に長けていて、脳のフィルターによる才能と医師に言われます。
    ビリーミリガン(ノンフィクションなので比較できる訳もありませんが)のような話を期待してしまっていたので、読み進めて話の展開が分かって少しがっかりもしていたのですが、結末は想像とは違い、良かったです。
    主演を中村倫也で想像しながら読んでいましたが、後半のシーンなどは、演じ分けの技量が試されるところです。
    イケメンを愛でるだけの安っぽい映画になっていない事を祈ります。

  • 曜日ごとに人格が切り替わる多重人格の中の「一番平凡」な火曜日の人格が主人公。ある日いつもと違う水曜日に目覚めて、火曜日にはない楽しみがある水曜日を知る。火曜日にハッピーになって欲しくてはらはらしながら一気読みでした。

  • 同名映画のノベライズであるが、個人的には映画→ノベライズの順をオススメする。

    映画の方は今時の映像作品に珍しいくらい説明が少ない作品となっている。視覚で、聴覚で理解させようとし、それをあえて言葉では説明しない、しきらないシーンが多い。

    そうした映画をノベライズという「言葉で説明する」しかない表現に置き換えているという点がまず非常に面白い試みだと思った。

    実は映画とノベライズでは少し展開などの違いもあるのだが、それもこうした表現の違いによるところが大きいのではないかと思う。

    まず映画を見て、映像から解釈できることを自分の中に落とし込んだ上で、その映像を筆者はどのように解釈し、物語として構築しているのかという観点で読み進めていくと2倍楽しめる作りとなっている。
    またこのノベライズを読むと、もう一度映画を見て、自分の解釈を再確認したくなるから不思議だ。良い相乗効果だと思う。

  • 映画化されるということで読んでみたが、可もなく不可もなくといった1冊だった。
    半分ほど読んだところで結末が見えたので、もう少し捻りがあればよかったと思う。

  • 脳科学とは?

    特に何も考えずに読み進めて行って、気になったので戻って確認しましたが、安藤先生は脳科学者だったのですね。

    精神科医でもなく、
    神経内科医でもなく、
    脳神経外科医でもなく、
    脳科学者。
    (でも最後の手術は
    脳外科の先生がしたのでしょう。)

    事故にあってPTSDから
    多重人格になったわけではなく
    (そういう話ならありふれています)、
    脳に基質的な異常が生じてしまった。
    そしてその部位を手術で除去する。

    最初から主人公が身を投じていたのは
    カウンセリングではなく症例のデータ収集。

    最初の一歩から、現代の日本の医療では
    ありえない設定だったわけです。


    「アルジャーノンに花束を」のような
    ワクワク感を味わえました。
    とても面白かったです。

    中村倫也の顔がちらつき、
    さらにワクワクしました。

    ただ、ほんの少し違和感の残る部分がありました。
    著者は本当はもうちょっとスマートに
    話を進めたかったのではないかなと思いました。
    この話はまだ完成ではないような…。

    これからの作品を楽しみにしたいと思います。

    • asaさん
      アルジャーノンに花束を…的な本かなと想像してました。ますます読みたくなりました。
      アルジャーノンに花束を…的な本かなと想像してました。ますます読みたくなりました。
      2020/05/18
    • sakiさん
      >asaさん
      お話の完成度としてはあちらの方が高いですが、医学ではなく科学という設定で似ているなと思いました。面白かったですよ!
      >asaさん
      お話の完成度としてはあちらの方が高いですが、医学ではなく科学という設定で似ているなと思いました。面白かったですよ!
      2020/05/18
    • asaさん
      ありがとうございます。早速注文しようと思います。
      ありがとうございます。早速注文しようと思います。
      2020/05/18
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著者プロフィール

2012年『ネバー×エンド×ロール ~巡る未来の記憶~』(メディアワークス文庫)でデビュー。大胆なSF設定と透き通るような青春描写で注目の書き手。近著に『終わらない夏のハローグッバイ』(講談社タイガ)がある。

「2020年 『水曜日が消えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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