村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
4.17
  • (4)
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 82
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065196564

作品紹介・あらすじ

同世代・同時代の小説家である村上春樹に深い関心を持ちつづけた文芸評論家・加藤典洋が節目節目に発表してきた作品論や書評を集成。小説家に対し一貫して好意的だったが時に厳しくもあった批評の射程は、デビュー作『風の歌を聴け』から最新長編『騎士団長殺し』にまで及んでいる。本書は村上春樹の小説世界に分け入る際の良い手がかりになるだけでなく、「批評」とはどのような営みなのかを読者に知らず知らずのうちに伝えてくれる、他に類を見ない評論集。遺稿「第二部の深淵――村上春樹における「建て増し」の問題」収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 無茶苦茶楽しい読書だった。こんないろんなこと考えて読むの久しぶりかもというくらいのめり込んだ。感動するくらい面白い読みもあれば、それは違うんじゃないかという読みもけっこうある。完璧な本じゃない。だけどそれがまた良い。好きだった。

  • 加藤典洋さんが、村上春樹さんに関して著された評論を集めたものです。いくつかの長編の分析、長編短編を通して読むことで見えてくるもの。そこから、村上春樹さんが、どのように小説家として進化してこられたかが、加藤さんの愛情とも見える心のこもった分析から見えてきます。キーワードといいますか、象徴ともいいますか、その言葉、単語が意味するもの。そこに注目し、他の作品との繋がりやその意味。そういったものから、何を書こうとされたのか。その成功と失敗。村上春樹さんの小説の読み方が変わる、そういう読み方を教えていただきました。もう一度、村上さんの小説を読み返したいと思わされました。

  • 20/05/22。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1948年山形県生まれ。文芸評論家。早稲田大学名誉教授。1985年『アメリカの影』刊行。『言語表現法講義』で新潮学芸賞、『敗戦後論』で伊藤整文学賞、『テクストから遠く離れて』『小説の未来』で桑原武夫学芸賞を受賞。他に『戦後入門』など著書多数。2019年没。

「2022年 『村上春樹のタイムカプセル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤典洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×