- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065197004
作品紹介・あらすじ
女子寮入り口の石碑に彫ってある文字は『ピープル・ヘルプ・ザ・ピープル』。人が人を助ける。人生ギブアンドテイク。それが逢沢学園女子寮のモットー!
「三バカとは世を忍ぶ仮の姿、彼女たちには重要な任務が・・・中略・・・人助けは寮生みんなでやりますが、問題解決にはまず、情報収集が大事です。偵察隊ですね。逢沢学園女子寮では代々、この役目は、お庭番と呼ばれてます。」
『アナザー修学旅行』で講談社児童文学新人賞、『かさねちゃんできいてみな』で椋鳩十児童文学賞、日本児童文学者協会新人賞をダブル受賞した、有沢佳映氏、7年ぶり待望の第3作目は上下巻、計680ページ!登場人物70人超!
もくじ
1章 悪あがきの二学期デビュー
2章 恋に落ちたら
逢沢学園女子寮の朝は、鉄琴のチャイムと(BGMとしての)ラジオ体操から始まる。
六時半まで、あと十秒。
恭緒が寮内放送のスイッチに指を置いてうなずいたのを合図に、わたしは足元で体育座りのまま寝てる侑名のお尻をスリッパで押しのけて、鉄琴のバチをかまえた。
『キンコンカンコーン』
コーンの余韻のとこで息を吸いこんで、マイクに向かう。
『おはようございます。起床の時間になりました。みなさん担当の掃除場所へ向かってください。今日も一日元気に頑張りましょう』
よっし、噛まないで言えた!──本文より。
感想・レビュー・書評
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これはもうめちゃくちゃに面白い。
2020年の児童書界隈で話題になっていた作品、やっと読めました。
詳しいレビューは下巻を読んでからにしようかな。
とりあえず言葉選びと
あだ名のセンスが抜群。
ドタバタコメディ系のなかで群を抜いて面白い。
女子寮男子寮もわちゃわちゃしてて、たくさん登場人物がいるので、登場人物の一人一人を認識して読みたい人は大変かも。
でも把握しきれなくても全然読めるし、そういうもんだよね学校生活!と、私は逆にテンション上がりました。
顔は知ってるけど名前は知らない、とか、あだ名しか知らないけど仲良いよ!とか、リアル学校生活っぽいよね。
はあ下巻もたのしみ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ライトな学園ものもたまにはいいかなと思って手に取ってみたら、予感に違わずというか、大当たりでした。そもそもお庭番になるのかならないのか導入部分(主人公の滑稽な一人相撲という分かりやすいシチュエーション)でくだくだと書き連ねて上巻の半分も費やしているが、今どきの女子高生(寮生)の饒舌な語り口で飽きさせることなく学生寮の様子やキャラクターたちの性格を説き明かして読者を惹きつけてしまう。数名の登場人物だけで話が進んでいくありがちな学園物とは大違いで、十数名の生徒や教師にいちいちあだ名を付けてキャラ立ちさせている手腕に唸らされた。
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Giornoさんの書評を読み、おもしろそう!と、読みたくなりました。図書館でさがしてみます。Giornoさんの書評を読み、おもしろそう!と、読みたくなりました。図書館でさがしてみます。2022/11/13
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軽く読めそうかな?と思い借りました。
中高一貫の学校で、寮生活での話しです。
初っ端から、部屋割りとか人物名(あだ名)や性格が書かれた表が基本情報ページとしてあります。
人物名を覚えるのが苦手な私は「面倒くさそうだな」と、早々に読むのを諦めようと思いました。
が、面白いです!
上巻ほとんど、人物相関図を先ず読者に理解してもらう内容でしたが、それすらも面白かったです。
下巻を読むのが楽しみです。 -
有沢佳映さんの新作、女学生達のフレッシュな感性全開で素晴らしかった。
会話や語りのひとつひとつが、「学生ってこうだよね」と納得できるリアルさ。 -
中高一貫の学校での寮でのお話。
寮の子達のそれぞれのキャラクターが全員しっかりしていて、主人公以外のキャラも面白かった。
ビシッと解決というわけではないが、頼もしい先輩方との交流を、交えながら、寮の楽しい日常が描かれている。
こんな学校楽しそうだなー -
なにかの本紹介でみて読みたいなあっと思っていた。
とある中高一貫校の女子寮で、もろもろ問題解決に駆り出されるお庭番なるものに任命された3人のおはなし。
女子寮?お庭番?なにそれ、ワクワクしかないじゃんっと、
3バカとおんなじようなことを思った私。
けど、今の中高生はこーゆーノリなのか?
それとも私もこの頃はこのノリについていけてたのか?
なんだかかいわのテンポ?が早いとゆーか、寮からだからか色んな人があっちからこっちからでてきてちょっと読むのにつかれた。
最初の方のお庭番になりたくないーーーっと3人のうちの1人がジタバタする部分が結構長いし、最初の問題ごともそもそも問題ごとなのかどうかよーわからん、とゆーよーなことで、なんかなあ、上巻まるごと導入部分って感じ。
最後までよんでよーやくノリになれてきたので下巻に期待。 -
はじめて読む作家さん。楽しかった〜下巻にも期待!
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1年生(中1)から6年生(高3)まで六十余人が暮らす逢沢学園女子寮
アスこと戸田明日海たち1年生に9月になって初めて知らされたのは……
「人助けは寮生みんなでやりますが、
問題解決にはまず、情報収集が大事です。偵察隊ですね。
逢沢学園女子寮では代々、この役目は、お庭番と呼ばれてます」
3年生の“三バカ先輩”がお庭番を引退、後任に推薦されたアスは必死に断ろうとするが
──第一話「悪あがきの二学期デビュー」
晴れて(?)お庭番になったアスたち三人に最初に持ち込まれたのは、告白十九連敗中の4年生の恋の悩み事相談だった
──第二話「恋に落ちたら」
《ピープル・ヘルプ・ザ・ピープル》
女子生徒の人間模様を中学1年生の目でユーモアたっぷりに描き出した青春成長物語
女子寮・男子寮・一般生徒・教師・寮監から番犬まで(!)、ざっと六十人を性格づけて描き分けた隠れた傑作でもある
『アナザー修学旅行』で第50回講談社児童文学新人賞(2009年)を受賞してデビュー、第2作『かさねちゃんにきいてみな』で第24回椋鳩十児童文学賞、第47回日本児童文学者協会新人賞をダブル受賞(2014年)した著者の7年ぶり待望の第3作、2020年7月刊
第三話、第四話収録の下巻も同時刊行 -
逢沢学園女子寮のお庭番に選ばれた101のアス、侑名、恭緒。
設定と人物覚えるの大変だったけど、おもしろかった。寮生それぞれ個性的だし、楽しそうな生活。アスのぐだぐた考える感じとか、読んでてうーんって感じるけど、それこそ学生って感じ。女子が集まったら騒がしくなって、話が脱線して、なんかもういいかってなるの、めちゃくちゃわかる。
今回は恋愛事だったけど、下巻はどうなのかな? -
感想は下巻で。