- Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065205129
作品紹介・あらすじ
左手に天才ピアニストの灯が宿ったシュウは、灯の親友・音理を救うためコンクールに出場することに。ピアノに触ったことすらなかったシュウだが、天性の音感でなんとか曲を弾けるまで成長。コンクール当日、灯を失った絶望から立ち直れずにいる音理に、シュウの音は響くのか…!? 圧倒的熱量のピアノ漫画第2巻!!
感想・レビュー・書評
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シリーズ、第二弾。
灯の親友・音理(ねり)を救うため、厳しいピアノ練習に取り組むシュウ。
左手に宿った灯のサポートで、メキメキと実力をつけて行く。
絶望の淵にいる音理に、シュウのピアノは届くのか?
そして、大音楽家・クリフトン・ラノ、その息子ノエル。2人の登場が、新たな波乱を呼ぶ?
一度聞いた演奏を、全て完璧に再現する天才。
果たして、シュウとノエルの未来は、どう変わるのか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大ポロネーズなど、曲に迫ってるところがあって読み応えありました。コンクール場面も良かったです。ただ、続々と灯のために軍団が現れ、食傷気味になりかねないかなあ。音楽ってそんなもん?自分の音弾けばいいのに、ノエル。彼の雰囲気、映画版の風間塵を思い出しました。
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たった一ヶ月の練習でコンクールの舞台に上がった周介の度胸には驚嘆してしまうけど、平気なように見えていただけで彼も緊張してしまうのか
けど、その緊張を止めるのは音理がくれたカイロでも言葉でもなく、音理の悲鳴のようなピアノがきっかけとなるのは何とも彼らしいと感じられる描写だった
周介を突き動かす燃料となるのは基本的に灯なんだよね。生き続けるべきだった灯が死に、自分の右手に宿った日から周介を生かしているのは灯に為すべき事をさせるという強い覚悟、そして灯が叶えたいと願ったものを変わりに、そして二人で叶えたいという強い衝動
覚悟を明確にした瞬間から周介からは緊張が完全に消えてしまうのは面白い
それにしても周介と灯の演奏シーンは独特の勢いが存在したね
灯が操る左手が奏でる柔らかな伴奏、周介が操る右手が奏でる力強い主旋律
これはどう考えても滅茶苦茶な演奏で、評価されるようなものではない。でも、灯を失ったことで自分の音を失った音理の心にはこれ以上無いくらい届く
左手と右手が奏でる楽しげな連弾はコンクールの参加した目的を何よりも果たしてくれる
だからあの連弾を音理に聞かせた時点でこのコンクールにおける周介の目的はほぼ果たせていたと思えたからこそ、続きを弾けないと頭を下げる彼の姿に再び律儀さを感じてしまったよ
それでいてラノの言葉に豪胆な返しをするものだから周介の一挙一動には魅せられてばかりである
こうして周介は灯と共にピアノを極める道を歩む姿勢を鮮明に出来たのだけど……
まさか、このタイミングで別のアプローチによって灯の音を継承しようとする人間が現れるとは思わなかった!
まるで灯を中心にして回っているかのような若手音楽家達。けれど周介は灯と同じく中心にいるはずなのにその潮流に参加していなくて……
才能ある者達の世界を体感して志しを新たにする周介のこれからに思わず期待してしまうラストだった
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