ステイホームの密室殺人 1 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー (星海社FICTIONS)

  • 星海社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065206522

作品紹介・あらすじ

緊急事態宣言からの「ステイホーム」のかけ声とともに一瞬で変わってしまった日常を舞台に、ミステリー界の珠玉の才能たちが競演する「ステイホームの密室殺人」!

織守きょうや「夜明けが遠すぎる」
アルバイト先の突然の休業で困窮した小悪党とその弟分は、オンライン飲み会のアリバイ工作をして殺人を実行するが、その目論見は脆くも崩れ去りーー!?

北山猛邦「すべての別れを終えた人」
新型コロナウイルスを避けて地方に疎開した女が、バラバラの焼死体として発見された。果たしてその真相はーー。限りなき終末感とともに、名探偵・綿里外が現れる!

斜線堂有紀「Stay sweet, sweet home」
ステイホームで適切な距離(ディスタンス)が取れず、険悪ムードのとある家族に起こった不慮の死は事件か事故か? オンライン越しに示される推理が冴え渡る!

津田彷徨「不要不急の殺人」
とある老人ホームで、新型コロナウイルス感染が疑われる一人の入所者が急死を遂げた。死因究明に取り組む若き医師がたどり着いた真実とはーー!? 現役医師作家が描く医療ミステリー。

渡辺浩弐「世界最大の密室」
全人類が引きこもり生活を送る中、「世界最大の密室」と化した「無人の街」で発見された謎の死体。彼はいったいなぜ、どのように殺されて街に現れたのか?

Book Design/円と球

感想・レビュー・書評

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  • コロナ禍ステイホームが推奨される中発売された、新しい生活様式の日常が舞台の密室殺人アンソロジー。

    2年前、緊急事態宣言でピリピリしたあの感じ。皆が疑心暗鬼で監視しあっていたような、あの張り詰めた雰囲気を思い出します。
    それぞれの小説の内容も、そんな息苦しく暗い雰囲気の話が多い気がします。いくつかの話は、当時本当に起こっても不思議ではなかったような、そんなリアリティを感じました。

    執筆陣の中にお一人、内科医でもある作家さんがいらっしゃるのですが、何だか当時の報道や医療関係者に対する世間の目に対し、鬱憤が色々たまっていらっしゃる……? という印象を受け、とても大変だったんだなぁと……。患者側からではわからない苦労を感じました。

  • すごい仕掛けの話とサックリのはなしがあった〜

  • 2020年8月星海社刊。織守きょうや:夜明けが遠すぎる、北山猛邦:すべての別れを終えた人、斜線堂有紀:Stay sweet, sweet home、津田彷徨:不要不急の殺人、渡辺浩弐:世界最大の密室、の5つのコロナ禍世界の密室殺人をテーマにしたアンソロジー。斜線堂有紀さんの安楽椅子探偵ものをオンラインでやっちゃうアイデアが面白かった。津田さんの「ゴミ箱診療科の医療カルテ」を読んで見たくなりました。いずれの作品もコロナ禍でなくとも成立するお話だなと思いました。

  • 2020.9.24読了。
    ベストは北山さん。コロナのテーマに沿った北山さんならではのトリックで面白かったです。
    織守さんはまあまあ。
    あとの3人はこの価格に見合うかというと…
    文庫本で売られているなら☆3つをつけていたかな。

  • 面白かったー!!

    コロナ絡めたミステリーの数々で、まさにコロナ禍ミステリー!!!!

    自粛期間にあったあの、焦ったいなんとも言えない感じ。きっと全ての人にあっただろうし、不安定な情勢がさらに追い打ちを、、、

    なんかわかるかも?

    そんな普通に過ごす私たちですら、一瞬殺意が交錯しそうになったあのロックダウン、、、、

    もうだいぶ落ち着いたけども、コロナ全盛期の頃と変わってないこともあるわけで、そのあたりまた今だからミステリーやってほしいな!!!!

    と、ちょっと楽しみになる一冊でした!!!!!

    未読の著者さん多数だったので、今後これを機に読んでみたい!!!!!

  • 斜線堂有紀に惹かれて読みました。どの話もコロナ時代のリモートやひきこもり、オンラインなどを利用したトリックで面白かったです。織守きょうやのチンピラ同士の話が一番良かったかな。

  • ステイホームというお題が作家の手によると鳥肌の立つような薄気味悪い雰囲気になったり背筋が凍るような話、印象的なやるせなさが残る話だったりとそれぞれが小さな世界を確立していて面白かった。

  • 最近注目してる斜線堂さん以外は初読みでした。
    とても読みやすくて楽しめました。

    数年後、どんな思いで振り返れるかな。

  • 突如現実の世界を襲ったコロナ禍。それを題材にしたミステリアンソロジー第一弾。この状況だからこそ生まれえたトリックや動機の数々が楽しめます。
    お気に入りは渡辺浩弐「世界最大の密室」。それまでの作品がオーソドックスなミステリだったのでこれはちょっと毛色が違うかと思いきや。まさかそんな話だっただなんて! 愕然としてしまいました。
    北山猛邦「すべての別れを終えた人」も印象深い一作。というか、あまりに怖いのだけれど。こういうのがありえないとは思えないのがまた怖いところです。本当にこの世の中が早く平和になればいいのに。

  • コロナ禍で非日常が日常となったあの頃、ステイホームがまさに日常となった。そんなステイホームを題材としたミステリ短編。個性的なミステリ揃いで面白かった。織守さんと渡辺浩弐さんが特に好み。

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著者プロフィール

1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年、第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は、シリーズ累計35万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に『SHELTER/CAGE』『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『301号室の聖者』『世界の終わりと始まりの不完全な処遇』『ただし、無音に限り』『響野怪談』がある。

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