ステイホームの密室殺人 2 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー (星海社FICTIONS)

  • 講談社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065209141

作品紹介・あらすじ

緊急事態宣言からの「ステイホーム」のかけ声とともに一瞬で変わってしまった日常を舞台に、
さらなるミステリー界の珠玉の才能たちが競演する「ステイホームの密室殺人」、待望の第2巻!

乙一「ステイホーム殺人事件」
新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中の男子高校生が刺殺体で発見された。密室殺人の謎を追いかけた末に友人たちが行き着いた、彼の死に込められたメッセージとは? 乙一のせつなさと天才が爆発する傑作。

佐藤友哉「潔癖の密室」
外界との接触をすべて断ち、引きこもった潔癖症一族の家長がリモート家族会議中に刺殺された。潔癖症の家族がなぜ人を刺殺できたのか、そして密室はいかにして作られたのか、二つの謎にリモート探偵が挑む!

柴田勝家「すていほぉ~む殺人事件」
自粛休業中で無人のメイド喫茶で、店長が死体となって発見された。密室と化した店内の謎を、メイド探偵とメイド喫茶オタクの二人が解き明かす!

法月綸太郎「題名のない朗読会(抄)」
自粛警察がはびこる「新しい日常」下、ボランティア読み聞かせ会の開催で世間から中傷を受け、沈黙していた児童作家が満を持して新たに朗読会を開催した。脅迫状が送りつけられる中、彼が読んだものとはーー!?

日向夏「迷惑な殺人者」
ステイホーム期間中、コロナ陽性者が出たマンションで起きた飛び降り事件。その死は自殺か他殺か、謎めいた動機をめぐってコロナ時代ならではの推理が迫る!

渡辺浩弐「末恐ろしい子供」
保育園休園のあおりを受け、遠隔見守りサービスを使って子育てする夫婦。ある日、監視カメラの目をくぐって息子が死んでしまう事件が起こるが、その裏には恐るべき真相が隠されていたーー!

Book Design/円と球

感想・レビュー・書評

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  • コロナ禍ステイホームが推奨される中発売された、新しい生活様式の日常が舞台の密室殺人アンソロジー、第2巻。


    コロナ時代ならではのミステリを、という事で発売された書下ろしミステリアンソロジー。
    時代を反映した事件や動機に心を痛めたりあの閉塞感を思い出したり。

    個々の作品では、柴田勝家さんの「すていほぉ~む殺人事件」がキャラミステリとして面白かったです。この「すていほぉ~む殺人事件」を1話とした、「メイド喫茶専門の探偵」の小説も出ているみたいですね。そちらもいつか読んでみたい。
    編集注として、実在するメイド喫茶とは関係ない~みたいな一文が入っていたのは少し笑ってしまいました。メイド喫茶がらみの事件もあったり、タイトルが秋葉原の有名メイド喫茶を彷彿とさせるから……。

    若干読む時期を外している気もしますが、コロナ禍も多少落ち着いてきた今時期に読むことによって、心をしずめて純粋に物語を楽しむ事が出来るという……。臨場感的には数年前に読んだ方が良かったのかもしれませんが、メンタルやられそうだったので。

  • 2020年9月星海社刊。ステイホーム殺人事件:乙一、潔癖の密室:佐藤友哉、すていほぉ~む殺人事件:柴田勝家、題名のない朗読会(抄):法月綸太郎、迷惑な殺人者:日向夏、末恐ろしい子供:渡辺浩弐、の6つのコロナ禍世界の密室殺人をテーマにした書き下ろしミステリーアンソロジー。シリーズ2作目。いずれも工夫を凝らしてあって楽しめました。コロナ禍という縛りがなくとも、成立するトリックのように思います。

  • コロナ禍を題材としたミステリアンソロジー第二弾。こういう新しい目線のミステリが生まれたことだけは、僥倖だと思えるでしょうか。思わなきゃやってられない。
    お気に入りは乙一「ステイホーム殺人事件」。こういうテイストは好きだけれど、事件の真相はあまりにやりきれないなあ。
    日向夏「迷惑な殺人者」にはやられました。読んでいるうちになんだか変な気がしてくる……と思ったら、そういうことか! わかってからもう一度読み返すと、さりげない伏線が見事です。油性ペンってそれかー!

  • 柴田勝家さんのと佐藤友哉さんの話が面白かったなー。両方ともぜひシリーズ化してほしい感じの探偵役だった(もしかしてシリーズになってるのかな…?)

    1も2も両方とも「コロナ禍だからこそ」の設定ってのは本当に面白かった!

  • どの話も[ステイホーム]がテーマの中一ひねり加えられた展開とトリックになっており短くとも満足感が得られた。

  • 日向夏に惹かれて読みました。どの話も面白かったです。そして、この本に突き抜けた面白さを感じなかったのは、心に響く話がなかったからかなぁ。トリックとかは良く考えられてて、平均的は高めだったと思います。目当ての日向夏さんのは、二度読みする楽しさがありました。柴田勝家「すていほぉ~む殺人事件」が一番好きでした。

  • 乙一「ステイホーム殺人事件」だけ読んだ。
    コロナ禍ならではのミステリで、読むなら今なんだろうけど、なんとなく読む気になれず。。

  • コロナ時代を反映したミステリーアンソロジー
    この時代だからこその動機やトリックに考えさせられました
    日向夏さんがお目当てでしたが、乙一さんのお話がとても切なかったです
    初読みの佐藤友哉さん、渡辺浩弐さんは近未来なリモート環境の舞台だからかSFっぽいというかバーチャル的に感じました
    柴田勝家さんのはメイド喫茶への思い入れが凄かったです
    法月倫太郎さんはこの状況下で苦しまれている感じでした
    1も読んでみたくなりました

  • 密室殺人の謎解きを楽しむよりはこの時代をどう反映させてるかが気になる2冊。ズバリ感染したケース、リモートやステイホームやデリバリーなど新しい生活様式が関係するケースなど、期待を裏切らないアンソロジーだった。

  • 佐藤友哉さん、柴田勝栄さんのがよかった。この時期を思い返すのにも良い企画。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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