中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国 (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2020年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (536ページ) / ISBN・EAN: 9784065212622

作品紹介・あらすじ

講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版がいよいよスタート。本全集は、2014年には中国で、2016年からは台湾で翻訳出版され、累計で150万部を超えるベストセラーになっている。
第1巻と同時発売の第2巻では、夏・殷・周の三代の王朝と、春秋戦国時代を扱う。司馬遷の『史記』などに語られる歴史は、すべてが確かな「事実」なのだろうか。後代の建て前や常識に縛られ、架空の「事実」を盛り込まれた史書や注釈書の中から、ほんとうの「事実」を探り出す道筋を示す。夏殷周三代の王朝や、戦国時代の領域国家は、新石器時代以来の文化地域を母体として成立しており、いまだ『史記』で語られるような「天下」を成してはいなかったのである。
紀元前1023年、大国・殷を滅ぼした周は、青銅器に文字を鋳込む技術を殷から継承し、独占してそれを権威とした。しかし、その周も前8世紀には東西に分裂してやがて滅ぶ。つづく春秋時代も、それまでと同じく文化地域ごとに大国が小国を率いた時代だったが、漢字が周以外の大国の地域にも根づいていく。そして、大国が小国を滅ぼして官僚を派遣し、中央と地方を結ぶ文書行政が開始され、それを支える律令が整備されたのが、戦国時代だった。〔原本:2005年、講談社刊〕

みんなの感想まとめ

歴史の真実を探求する視点を提供する作品で、特に夏・殷・周の王朝や春秋戦国時代に焦点を当てています。著者は、司馬遷の『史記』を基にしながらも、その内容に対する批判的な視点を持ち、歴史的事実を選び取る目を...

感想・レビュー・書評

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  • 通史ではなく、史料の扱い(事実を選びとる目)を学ぶことが出来る。

  • 2/3ほど読んだところで放棄。
    読みにくい日本語、自説の自慢話の連続で辟易したのが原因。
    さて、第3巻に進もうか。

  • 史記の著述をまず疑うことから、この本は始まる。
    これは入門書ではない。史記の内容を一通り把握した人達向けの本。
    しかし、春秋と戦国時代の大きな違い、今でいう天下の概念で夏殷周を語るべきではない、という著書の主張は理解できた。

  • HT8a

  • 2021/2/13読了
    殷、周~春秋戦国時代を扱う。
    “春秋戦国”と一緒くたにされている、この二つの時代では、『国』の概念が異なっていたとのこと。元々、『国』を表す字は『域』だったのが、領域国家化して境界を意識するようになって『國』という字になった、という話も目から鱗で興味深かった。

  •  「中国の歴史」第二巻となる本書では戦国春秋時代における各領域国家の「正当性」に焦点が当てられる。テーマ自体は興味深くなかなか読み応えもあるのだが、著者一流の「一段落=ワンセンテンス」という細切れの文体が極めて読みにくく、内容がなかなか頭に入ってこない。勢い段落間の論理構成が不明瞭となり、何にフォーカスした議論なのかが一読して理解しにくく、読んでいてやや苦痛だった。

  • 現代に伝わる書物には後の時代による脚色が含まれており、どこがどう史実とは異なっているかの説明に終始した、かなり偏りのある内容だった。自説の正しさを殊更に強調する部分も何度か見られ、書物の研究に特化した本としては面白いが、この本でテーマとする時代背景の紹介がほぼ無かったのは通史の一つの巻としてはやや期待はずれであった。

  • 中国の周建国から春秋戦国時代までというと、史記に書かれている諸国・人物の動向のみが歴史として語られてきたように感じる。確かに重要なことかも知れないが、司馬遷の書いた「物語り」をそのまま中国の古代史と考えて良いのか?まさに司馬遼の日本史をそのまま歴史で紹介しているようなものではなかったのか!全く想像もしなかった世界を紹介してくれた読書となった。著者は夏・殷・周の3代がいかに春秋戦国時代の人々の間で確立していた歴史であったかを力説。夏が本当に存在していたかどうかは別として、この時代には「夏王朝」が事実として考えられていた!それも殷のやや西よりに存在したと!そのことの重みを感じさせられた。夏の遺跡は見つかっているとは言えない中で、殷・周ともに中国の一部の地域を支配していた国に過ぎず、それ以外にも漢字を使っていない文化圏が周辺にあったとして、殷の前に何らかの権力が存在したことは、間違いないだろうし、それの一つが夏であったと考えるのはむしろ自然なことだと納得できた。漢字が発明され広がっていく歴史の中で、「中国」「中華」とは何か、「華」は「夏」から来ている?などの説明は知的興奮を覚えた。
    「春秋の五覇」と呼ぶときに、だれを選ぶのか、「左伝」「孟子」「荀子」による違いが、それぞれ書いた人の価値観の違いから来ているということも、歴史の客観性が?というところが面白いところだと感じた。

  • 後代に編纂された史料をもって過去の実像を見ることが、いかに困難であるかがよく分かる。戦国時代の領域国家形成に伴い、自己正当化のための歴史利用が国家毎にどう行われたかの比較は興味深かった。

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著者プロフィール

1954年茨城県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。博士(文学)。鳥取大学助教授、九州大学助教授、東京大学東洋文化研究所教授などを経て、現在、東京大学名誉教授。主な著書に『新編 史記東周年表』(東京大学出版会)、『中国古代紀年の研究』『左伝の史料批判的研究』(汲古書院)、『史記の「正統」』(講談社)、『「春秋」と「左伝」─戦国の史書が語る「史実」、「正統」、国家領域観』(中央公論新社)など。

「2020年 『中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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