復讐の協奏曲

  • 講談社 (2020年11月11日発売)
3.91
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Amazon.co.jp ・本 (282ページ) / ISBN・EAN: 9784065214985

作品紹介・あらすじ

私の仕事は無罪にすることで、
真相を明らかにすることではない。

御子柴が元〈死体配達人〉だと知る
事務員・洋子が殺人容疑で逮捕された。

大人気「御子柴弁護士シリーズ」衝撃の最新刊!
12ヶ月連続刊行企画 第11弾!

一度心に巣くった獣は簡単に消えはしない――
めぐる因縁そして〈復讐〉の結末は!?

三十年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。
事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた八百人以上からの懲戒請求書が届く。
処理に忙殺されるなか事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともに。
翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。
弁護人を引き受けた御子柴は、洋子が自身と同じ地域出身であることを知り…….。

みんなの感想まとめ

複雑な人間関係と過去の因縁が交錯する中で、復讐や贖罪のテーマが深く掘り下げられる物語が展開されます。元“死体配達人”の弁護士、御子柴礼司が事務員の洋子を弁護することになり、彼女が殺人容疑で逮捕されると...

感想・レビュー・書評

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  • 妄想イケメン不足だったので現時点での御子柴シリーズの制覇へ。リカロスの次は御子柴ロスか...新たなるヒーローに縋らなければ、日々に彩が無くなってしまう。無刺激の恐怖に苛まれています。

    面白い、やはり安定の面白さなのだが今回、帝王節は封印されていた。スピンオフと見間違うくらい至極あっさりとした内容だ。Vol.で表すとこの作品は御子柴礼司シリーズVol.5 となるのだが、体感は4.5といった感覚。感覚というか願望になるのか...。次に向けて地盤を固めた物なのだと信じたい。

    今回の依頼人は御子柴の一番身近な人間と言っても過言では無いシリーズ初期から登場している事務員、日下部洋子。殺人容疑がかかった彼女を「白」「黒」関係無く依頼人の利益のため、御子柴が弁護する事となる。面白いのは、裏切りが待ち受けているかもしれないと訝しむ猜疑心に洋子の潔白を信じれない自分がいる事だ。シリーズをここまで追った読者は皆陥る負の感覚かと思う。

    捜査を続ける御子柴は当然のように洋子の過去にズケズケと踏み込んでいく。そこで明らかとなる彼女の幼少期時代の壮絶な体験と御子柴との繋がりに心奪われない訳がなく、事件を忘れ夢中で読み耽っていた。のだが、トータル的に言うと「たまたま」要素が強い。
    つまりひょんな事から事件に巻き込まれ、ひょんな事から彼女の過去と御子柴に対する思いが明らかとなる。世界観が壮大な中山七里の作品にしては、今回に限っては極端に狭い範囲での出来事に感じた。

    の割に、過去一で登場人物が多い。洋子と殺された知原の関係者で繋がる相関係は他方に及ぶので、図に纏めておかないと追う事が難しい。この人物の多さから始まり、倫子ちゃんや教官稲見、インテリヤクザの山崎、「死体配達人」が育った街の村長的な存在高峰と、過去作の主要人物達も影薄だがしっかり登場してくる。ファンとしては嬉しいのだが、余りにも過去キャラを総動員されると集大成、まとめ感があって今回が最終回なのではないかと怯えてしまう。ので、早くこの不安を新作にて払拭していただきたい。....強欲な願望です。

    過去作の人物で今回一際光っていたのは、絵に書いた様な転落人生を迎えたその後の宝来弁護士だろう。彼は、これまたひょんな事から洋子の後任として御子柴法律事務所の事務作業を引き継ぐ事になるのだが、プライドが邪魔をして悶々している姿が心底可愛いのだ 笑
    宝来と御子柴は読者からすると「全然違う人種」なのだが、彼は自身と御子柴の共通点の多さに自問自答しまた悶々する場面がある。最早、御子柴に憧れちゃってて...もう、可愛いが過ぎるぞ。

    今までの作品の様に、御子柴の捜査から裁判に臨む流れは変わらないのだが、検察側の主張をその手にした情報で論破するあの痛快さは無い。何度も言うがあっさりしている。残りのページ数に不安になってしまったし、その心配が杞憂で終わる事も無かった。うーん、私的今回の主役は日下部洋子では無く、宝来兼人だったなぁ。ノーマークだったから急いで彼の風貌を妄想にて形成しなければ。無論、脳内補正の準備は完璧だ。

    最終章にて、裁判を終える御子柴の事を全力待機している倫子ちゃんの元気で健気で純粋な姿がとても可愛かった。そしてそれが満更でもない御子柴が珍しくデレを発動させる奇跡的瞬間を迎えた時、ここまでシリーズを追ってきて良かった... と、彼に産まれた小さな小さな、極小さな暖かい感情に胸うたれました。

  •  悪徳弁護士御子柴礼司シリーズ第5弾!もう少しです!!

     30年前に少女を惨殺しその遺体をバラバラにしてその頭部を郵便ポストの上に遺棄したことから、“死体配達人”として騒がれた過去を持つ御子柴礼司…刑をもって罪を償い弁護士として更生したが、御子柴礼司は元“死体配達人”であることを改めてさらされた上で、“この国のジャスティス”と名乗る何者かの企みに賛同した人々からの懲戒請求書が事務所に届くようになる…。時期を同じくして、御子柴礼司弁護士事務所の事務員日下部洋子は外資系コンサルタントの知原と夕食をともにするが、翌朝知原が殺害された遺体で発見され、その容疑が洋子にかかる…。洋子の無罪を主張するため、御子柴が洋子の過去を探ると意外にもふたりは同郷であることが判明し…。

     そこがつながるのか!で、そこもつながるの??とか、思いながら…そうそう、この作品ではあの宝来弁護士がいい感じに出てきました!そして、もちろん倫子ちゃんも!贖罪…償いきるのは難しいのかも、復讐…何年経ってもその思いを抑えられないものなのか…色々と考えさせられるストーリーでした。

    • かなさん
      コルベットさん、おはようございます。
      有料にしちゃえば、楽にできちゃうんでしょうけどね(^-^;
      でも、お高いし…あぁでもない、こうでも...
      コルベットさん、おはようございます。
      有料にしちゃえば、楽にできちゃうんでしょうけどね(^-^;
      でも、お高いし…あぁでもない、こうでもない考えながら
      自分で考えてレビュー投稿して並べるの、楽しいですよ(*'▽')
      2025/05/28
    • コルベットさん
      かなさん、おはようございます。有料版、ちょっと考えちゃいますよね。並び替え始めると、私の場合、キリが無くなりそうで怖い…^^;
      かなさん、おはようございます。有料版、ちょっと考えちゃいますよね。並び替え始めると、私の場合、キリが無くなりそうで怖い…^^;
      2025/05/28
    • かなさん
      コルベットさん、おはようございます。
      ですよね!私もそうなりそう(^▽^;)
      読書時間より並び替えの時間がたくさんになりそうですよね…
      ...
      コルベットさん、おはようございます。
      ですよね!私もそうなりそう(^▽^;)
      読書時間より並び替えの時間がたくさんになりそうですよね…
      それに、ちょっとお高いですよね!
      なら、私は好きな本を購入する資金にまわしたいです。
      2025/05/29
  • 御子柴礼司に830通もの懲戒請求が届く。御子柴は名誉棄損の訴訟をするとの反撃に出る。時を同じくして事務員の日下部洋子が殺人容疑で逮捕されてしまう。さて、この二つの事案をどうさばいていくかが見どころとなる。その過程を、実に巧みな文章と筋立て、人物描写でぐいぐい引っ張っていくのだ。洋子の素性が明らかになるにつれてある程度、前者の事案の方は御子柴の過去に糸口があることが見えてくるが、後者の洋子の容疑の方はどうやって無罪を勝ち取るのか皆目見当がつかない。推理する手掛かりはちゃんと示されていたのだが、まあ普通に者には見抜けないよなあ。肝心な証拠の詳細は御子柴の胸中に隠されていたしね。しかし、面白かった。エンターテインメントの醍醐味を味合わせてくれる。

  • 今作はちょっと楽しみにしてました
    もちろん毎作楽しみにしてるんですけど、いつも以上に楽しみにしていました

    なぜなら、今回御子柴が弁護する相手が洋子だという情報を裏ルート(ultramanさん)から入手していたからです!


    洋子?

    どの洋子?

    あの洋子です!

    日下部洋子
    御子柴法律事務所で働く事務員です


    私は、御子柴ファンですけど、密かに洋子ファンでもあります
    御子柴は変わり者ですが、洋子もかなりの変わり者だと思いませんか?

    だって、「死体配達人」という御子柴の過去を知っているのに一緒に働くって…

    仕事はできるし、能力も高く、働き口はいくらでもありそうなのに一緒に働くって…

    一体、日下部洋子という女は何者なのって思っちゃいます?
    やっぱり変わり者?


    だけど、今回の弁護を機に洋子の過去、正体がすべてわかります
    ここでも、やっぱりあの事件と繋がっているのかと驚かされました!

    けど、その真相が明らかになってさらに洋子が好きになっちゃいました
    もう、密かにではなくおっぴろげに洋子ファンです!

    • 1Q84O1さん
      高貴な方の毛ですから幸運を招きます
      みなさんに幸せの毛のお裾分けです!
      高貴な方の毛ですから幸運を招きます
      みなさんに幸せの毛のお裾分けです!
      2025/09/09
    • ultraman719さん
      一休さん、波平さんや!w
      一休さん、波平さんや!w
      2025/09/09
    • 1Q84O1さん
      波平さんは、てっぺんに一本しかないのであの毛は売れません!
      波平さんは、てっぺんに一本しかないのであの毛は売れません!
      2025/09/09
  • 御子柴シリーズの第5段。
    事務員、洋子の衝撃の過去からの始まり。
    そして、タイトルにある【復讐】。
    中山さんの得意のどんでん返しなど今回はこれまで以上に色々予想しながら読ませてもらいました。
    結果は半分、当たりましたかね。

    今回のラストは良かったです。
    これを読むだけでも今作は読む価値ありかと思います。
    後、イマイチ弁護士、宝来→今回は意外と頑張っていましたね^_^

  • 御子柴シリーズ 第5作
    正義を振りかざすブログに煽動された一般市民から、御子柴に大量の懲戒請求書が届き始める。それに対応しているさ中、事務員洋子が、デート(仮)相手の殺人容疑で逮捕されてしまう。近いうち焦点が当たると期待していたけれど、今回彼女の経歴が明らかにされていく。当然無罪を勝ち取りにいく御子柴。登場人物それぞれの背景が折り込まれ無駄無く無理無くみーんなあやしい。
    過払請求の宝来先生はシリーズのコメディ部門となりつつあります。

  • 久しぶりの御子柴で期待も高まり、更に事務員の洋子が殺人容疑で逮捕!
    そして洋子の過去と御子柴との関係は?

    ってもう面白いし知りたい気満々すぎてハードルを高くしすぎた_φ(・_・

    もっと掘り下げて欲しかった〜
    そして山崎がちょい役すぎ!
    なに友情出演みたいな出番なの…大好きなのに…

    でも今後の御子柴と洋子の関係を期待させる今作だったから次が楽しみ倍増しました♪

    ドン底弁護士の宝来も出番が増えそうな予感?


  • 今回はどんなテーマで来るんだろうと、毎回楽しみにしているのですが、本作を読んでみて確かにこのテーマには触れてなかったなぁと思わせてくれる作品でした。
    御子柴弁護士が良い意味で変化してきている気がします(実際はわかりませんが)。
    これからも変化を楽しみつつ愛読していきたいと思います。

  • 今作にはプロローグがあります。
    本編に入る前に ぞくっとさせられます。
    チェロの独奏で始まるエルガーの協奏曲みたい。
    短いイントロのあと、ほかの弦楽器や管楽器も加わって
    メロディーが大きく揺れながらふくらんでいきます。

    今回 御子柴が弁護するのは、殺人容疑をかけられた日下部洋子。
    言わずと知れた 御子柴法律事務所の有能な事務員です。
    三作目は恩師、四作目は母親、そして今回は仕事上の相棒の職員。
    因果なお仕事ですよね。

    情報を集めるうちに明らかになる洋子の出自。
    これが御子柴に大きな揺さぶりをかけることになります。
    淡々と、何事にも動じずに仕事をこなしていた
    洋子の強さの根源が見えた気がしました。

    洋子の過去が縦軸だとすると、
    夕食を共にした男性とその人間関係が横軸でしょうか。
    縦軸にも横軸にも深い闇が見え隠れします。
    それは復讐という言葉で表していいのかもしれません。

    今作ではもう一点、匿名の暴力について 多く語られます。
    匿名という傘の下で 傍若無人なふるまいが行われることについて。
    自分に正義があると思い込んで人を叩くことについて。
    あるブログが発端で、大きな騒動が起こるのですが
    インターネットで自由に発信できる危うさは、他人ごとではないかな。

    最後に話を洋子に戻します。
    御子柴が、どの作品でも洋子に投げかけ続けてきた質問。
    「なぜ、君はここにいるんだ」
    洋子が初めて自分の口で語ります。
    そしてその言葉は、
    “復讐の協奏曲” の最終楽章を美しく完結します。

    ここからは個人的な話ですが
    今月半ばからずっと「御子柴 中毒」状態。
    これでやっと、“普通の生活” に戻ることができます。
    濃密な時間を過ごすことができて、楽しかった☆彡

  • 安心感を得た一冊。

    このシリーズを読むたびに思う。
    御子柴の姿を胸の内をまた最初から味わいたいと…。

    今回は殺人容疑で逮捕された事務員の洋子の弁護がメイン。
    そこに社会問題を絡ませ、緊迫感も盛り込ませながら惹きこむ展開。 

    終盤は急いで風呂敷を畳まれた感は否めないけれど今作も満足感伴う読後感だ。

    ゆるぎない御子柴の姿にはまた一つ安心感を、洋子との関係もまた一つ信頼関係を得たな。

    御子柴の心情が詳細に綴られているわけではない。

    けれど一つ一つの会話から彼の心が、胸の内が伝わってくる。それを味わい尽くす。それがたまらない。

  • 御子柴礼司シリーズ第5作目!
    『復讐の協奏曲』


    【あらすじ】
    五歳の少女 佐原みどりちゃんを惨殺し、死体配達人と言われた過去を持つ弁護士の御子柴礼司。

    今回は彼を弁護士会から追放しようという「この国のジャスティス」に賛同した八百以上の懲戒請求書が届く。

    この処理をしている最中、礼司の元で働く事務員の日下部洋子は、外資系コンサルタント知原の誘いで夕食を共にするのだが、翌朝、知原は遺体で発見される。

    凶器に残った指紋から殺害容疑で洋子は逮捕され礼司は弁護を引き受けるのだった。


    【レビュー】
    三十年前のみどりちゃん惨殺事件を起こした礼司への復讐が、まさに今回のテーマだった。

    プロローグのみどりちゃんの母親の声が、読書中もずっと警笛のように響いてくる。
    更に注目なのが、謎めいていた洋子さんの秘密で本作で明らかになる。

    特に雇用条件が良いわけでもないのに、悪名高い礼司のもとで働く洋子さん。聡明でブレない強さを感じる彼女に、シリーズを追う毎に魅了されていたが、彼女の過去と礼司との接点が分かり、ますます惹かれた。
    過去に辛い経験をしても、どう判断し、どう生きていくのかを決めるのは、自分次第なのだろう。

    贖罪のために生きることすら自身に許さない礼司に対し、復讐のために生きてきた人が居る。
    惨殺されたみどりちゃんの母親の心情を考えると、気持ちに逃げ場がなく、心が痛くて苦しい。
    犯人を許すことなど到底出来ないし、出来なくて当然だろう。

    ただ、恨んだり憎むことが目的となった人生は想像を絶する。一方で過去の罪と向き合った結果、人が変われることに希望を見出す者もいる。
    改めて考えずにはいられない。
    贖罪とは、復讐とは、正義とは、、、
    毎回悩むが、堂々巡りで答えが見つからない。

    今回は、法廷で繰り広げられる駆け引きは控え目だったが、いつもは冷静沈着な礼司の揺れ動く心情や、珍しく感情が露わになっている様子が垣間見れた。シリーズを追う毎に、登場人物の関係性を変化させながら物語を構成されているので、飽きることなく逆にどんどん深みにはまっている。これは間違いなく御子柴礼司シリーズ沼だろう。

    どんでん返し要素も少なく、素人ながらも推理がほぼ正解したので、今回はミステリー要素は易しいと思う。かと言って、脇を固める?宝来先生や谷崎先生や、倫子ちゃんと言った主要人物の個性もしっかり描かれていて面白い。

    読後はリーガルミステリーの爽快感に浸りながらも、毎度定義されているテーマに悶々と思考を巡らしてしまう。
    これこそが中山七里さんからの読者への問いかけであり、課題なんだろうと真摯に受け止めることにしている。難しい問題で、経験則や性格や社会的立場によっても様々な意見があるだろう。
    考えることに意味がある作品なんだと思う。

  • 久しぶりの御子柴礼司シリーズ。
    過去の死体配達人事件のプロローグから
    「ブログ誹謗中傷」「コンサルタント刺殺」そして「御子柴襲撃」
    3つの事件の展開とボリュームのある内容で。
    それらの真相を暴くにつれ見えた黒幕。
    プロローグの登場人物が終盤で見事にリンクするかたちはさすが中山作品。
    このシリーズは本当に深い。

  • 御子柴礼司 シリーズ5
    御子柴の贖罪をテーマとしたシリーズ

    少年時代、5才の少女を惨殺し〈死体配達人〉と呼ばれて少年院に入った過去を持つ弁護士、御子柴礼司。

    『この国の、ジャスティス』と名乗るブロガーによる「懲戒請求者の氏名は、個人情報保護の下に完璧に秘匿される」との誤報を受け、煽動され、御子柴に、懲戒請求書が830通も届いた。

    御子柴は、懲戒請求が何たるかを示すべく、懲戒請求者全員を相手取り、名誉毀損と業務妨害で、損害賠償を請求する。
    和解金は、一律150万円。

    賛同者達は、絶望して、事務所には、和解についての電話がかかり始めた。
    中には、恐喝紛いの内容もあった。

    そんな最中、事務員の日下部洋子が、知原徹矢殺害の容疑で、逮捕される。
    凶器に、洋子の指紋が付いていた。

    「凶器に指紋が残っていて、アリバイを証明できない。ひっくり返してしまえるのは、御子柴先生だけ」と洋子は、御子柴に弁護を依頼する。
    自分の給料では、報酬が払えない。
    という洋子に、
    「社員割引だ」と言う御子柴。

    御子柴は、調べて行くうちに、洋子の事を、殆ど知らないと、愕然とする。

    洋子は『自分の私生活まで、嗅ぎ回られるに違いない。今まで隠していた、あれやこれやが、暴かれる』と、御子柴に弁護を任せたことを後悔し始めていた。

    洋子の過去。
    知原を殺害した真犯人。
    『この国の、ジャスティス』と名乗る人物。

    全てが明るみになる。

    今回も、一服の清涼剤となっている11才の倫子も、登場。
    早く、大きくなって、弁護士となる姿が見たい。

  • 弁護士・御子柴シリーズ第5弾。
    単独の御子柴シリーズは久しぶり?他の作品にも、ちょいちょい登場するから、前作からどれくらい経っているのかが分からない。
    しかし。
    今作はいきなりプロローグで、いきなりボディブローを食らったような衝撃。
    御子柴の弁護士資格をはく奪すべく、「この国のジャスティス」と名乗る人物が書いたブログを読んだ大勢の人が、懲戒請求を求めてくる。
    その数、御子柴の事務所に届いただけでも、850通…
    「匿名」に踊らされ、いっぱしの正義感に駆られる愚かな行為は昨年のあおり運転事件の「ガラケー女」のデマの拡散を思い起こしたが、作品自体は先に書かれている。
    その行為に対し、全ての人物に賠償請求を行うとする御子柴だったが、その最中、御子柴の事務所で働く洋子が殺人の容疑で逮捕されてしまう。
    御子柴の失墜の為に仕掛けられた罠なのか?
    これまで触れられてこなかったが洋子とは一体何者だったのか?
    その二つを軸に物語が展開する。
    今までに比べると、描かれる犯罪は派手でないものの、御子柴の人間らしさが垣間見えるようになっている。
    どんでん返しは、若干控えめだけど、プロローグで十分衝撃を受けたので、今作も楽しく最後まで一気読み。
    テレビでは連日「ドクター・デスの遺産」のプロモーションが流れているが、犬養もいいけど、御子柴もいい!と思える仕上がり。

  • シリーズ5作目。
    今回は御子柴法律事務所の事務員洋子が、殺人容疑で逮捕される。
    法廷シーンは少なめで、ベールに包まれていた洋子の素性が明らかに。
    何かありそうな雰囲気は前作までにも出ていたので、裁判よりもそちらが気になって読みすすめた。
    身近な人を弁護する度に、御子柴がどんどん人間味が出てきている気がする。

  • 御子柴弁護士シリーズ第5作。

    確定と思われる証拠をひっくり返していく。
    大逆転裁判ものという土台は変わらないけれど、それだけのシリーズではなくなっているような。

    御子柴に深くかかわる人物が、次々と被告人になっていく。
    その弁護を通じて、御子柴自身を掘り下げていく物語。

    今回は、ついに事務員の洋子がターゲットに。
    凶器についた指紋という、厳しい証拠と、どう立ち向かうのか?

    一般人からの懲戒請求騒動も重なって、盛りだくさんでテンポよく進み、最後までおもしろかった。
    弁護の手並みも鮮やか。

    洋子の正体について知れたのもよかった。

    ただ、御子柴がらみの被告人縛りだと、ネタ切れになるんじゃないかと心配。

  • プロローグ最後の一行に、事務員洋子さんの名前が⁉︎
    過去のシリーズから洋子さん気になりまくってましたが、御子柴先生の起こしたあの事件に関わりがあったのですね∑(゚Д゚)
    そんな洋子さんが殺人罪で起訴されます。
    先生の周辺に居る人、関係者は大体訴えられるんぢゃないかと思い始める今日この頃(笑)
    謎多き事務員洋子さん、そんな洋子さんの無罪を勝ち取れるか⁉︎な、お話。

    前半洋子さんの目線から話が進むのは少し新鮮。
    デートしたり嫌な電話受けたり...
    弁護士会に一般市民から御子柴先生の懲戒請求が多量に届くは、あの宝来先生にその事務処理やらせるは、御子柴先生が暴漢に襲われるは、事件いっぱい(笑)
    今回裁判シーンは短く、どんな弁護をするのかも調査過程で分かりやすく出てくるので、そこはちと物足りないかも...

    倫子ちゃんで今回も締めてますが次回あたりに訴えられますかねぇ?

  • 三十年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。
    事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた八百人以上からの懲戒請求書が届く。
    処理に忙殺されるなか事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともに。
    翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。
    弁護人を引き受けた御子柴は、洋子が自身と同じ地域出身であることを知り…….。




    久しぶりに御子柴弁護士シリーズを読みました
    読み始めてすぐに 確かドラマ化されたよなぁ〜?誰が御子柴礼司役だっけ?って思いながら読んでいたんですが なかなか思い出せなくて検索してしまった
    御子柴礼司役を要潤さん、日下部洋子役をベッキーさん、宝来兼人役を本村健太郎さん
    あぁ〜〜そうそう…要潤さんだったわってちょっと記憶がよみがえった
    事務員の洋子のことが知りたくて どんどん読み進んでいった
    ラスト、また少し御子柴弁護士の冷徹さが和らいだ気がした

    • JINさん
      ドラマ見てみたかった!
      ドラマ見てみたかった!
      2025/01/10
  • 御子柴礼司シリーズ5作目です。
    事務員の洋子さんが夕食をともにした男が遺体で見つかり、洋子が殺人容疑で逮捕される。→御子柴が弁護することに。
    なかなか裁判始まらないとか思いながら読みすすめました(笑)
    でも読み終わると洋子さんの過去も分かり、御子柴の人間らしさというか感情が見えてきて今回も楽しませていただきました。

  • 御子柴シリーズ5作目読了
    色々な所で人が繋がっているので、刊行順に読んだ方が楽しい
    御子柴弁護士事務所の事務員洋子が殺人容疑で逮捕され、弁護人を引き受けるが、洋子の過去もまたある所で繋がっていたのが発覚する
    優秀だが悪辣で名を馳せる弁護士、「死体配達人」と呼ばれた過去
    しかし今回は敵ばかりではない、観ている人は観ている、人は変われる、というちょっとホッとするストーリー

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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