細胞とはなんだろう 「生命が宿る最小単位」のからくり (ブルーバックス)
- 講談社 (2020年10月22日発売)


- 本 ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065215661
作品紹介・あらすじ
人体37兆個、すべての細胞内でドラマが起こっている! そして、侵入者=ウイルスの視点から見てみると…? 生命観がガラリと変わる!
どのように誕生し、どう進化してきたのか?
巨大生物も微生物も、単細胞生物も多細胞生物も、あらゆる生物は細胞からできている。
脂質の膜で覆われたその内部では、いったい何が起きているのか?
DNAを格納し、増殖の場となる。
タンパク質をつくり出し、生命現象の舞台となる。
そして、ウイルスが感染し、病気を生じさせる現場にも……。
5つの主要パーツのしくみとはたらきを徹底的に掘り下げながら、生物に最も近い存在=ウイルスの視点も交えて語る新たな生命像。
〈本書の主役となる5つの主要パーツ〉
あたかも、ウイルスに侵入してくれと言わんばかりの構造をしている【細胞膜】。
ウイルスに容易に乗っ取られてしまうタンパク質合成装置=【リボソーム】。
ウイルスに瓜二つのエネルギー工場=【ミトコンドリア】。
新型コロナウイルスにもまんまと利用される輸送システム=【細胞内膜系】。
そして、細胞の“司令塔”たる【細胞核】にいたっては、ウイルスによって生み出された!?
細胞の機能としくみ、その一生はなぜ、現在の私たちを構成するあのような細胞となったのか?
そして、その進化の過程でウイルスが果たした役割とは?
──気鋭のウイルス学者が、「侵入者目線」で新たな細胞像を解き明かす、傑作サイエンスミステリー。
〈もくじ〉
プロローグ 細胞とはなんだろう
第1章 細胞膜──細胞を形づくる「脂質二重層」の秘密
第2章 リボソーム──生命の必須条件を支える最重要粒子
第3章 ミトコンドリア──数奇な運命をたどった「元」生物
第4章 細胞内膜系──ウイルスに悪用される輸送システム
第5章 細胞核──寄生者が生み出した真核細胞の司令塔
感想・レビュー・書評
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ウィルス学者が書いたウィルス目線の細胞観。これまで読んだ類似の本にはない新鮮な視点で、ウィルスとの違いや、関わり合いから細胞とは何か、その進化プロセスが良く見えてくる。
関西弁を交えながらの著者の語り口も独特、軽快で読みやすい。
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答えだけに集中して読むとボンヤリ答えはわかる
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著者がNHKの高校生物に出ておられたので、気になって読んでみた。細胞というより、ウイルス愛が溢れすぎて、視点移動についていくのが少し大変。でも分かりやすい文章だったし、面白かったと思う。
頻繁に出てくる関西弁は若干違和感あるけど。。 -
細胞とはなんだろうに答える形で解説してある。著者が巨大ウイルス学者なので、色々なところでウイルス目線で解説をしていると書いてある。不思議な働きをする細胞が自然選択(進化?)で出来てきたのがとても驚きです。
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ちょっと専門的過ぎてそこまでのレベルは要らなかった。閑話休題的に出てくる話は面白くなく、本文とのギャップが激し過ぎてそれよりもう少し平易な本文の説明の方が良かった。文字数を稼ぐ為か色々例を上げて最後に否定をするなら例を読む事自体無駄に感じた。まあもう買わない著者リストだからいいけど、コロナで急に出版するようになった感がありありで、内容が伴っていないと感じた。
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著者は巨大ウイルスの研究者であるらしいが、細胞の膜構造に重点を置いて、細胞膜、ミトコンドリア、小胞体、核などについて解説を展開している。細胞の内部構造については、高校までに習ったように思うが、そのときのような細胞内組織の名前と役割だけでなく、これらの細胞内構造がどのように生じたのかを含め、細胞の進化にウイルスが及ぼした影響に話の重きが置かれる。
必ずしも細胞内組織の網羅的な紹介ではないため、ゴルジ体についての説明が欲しいとか、もう少し知りたい部分がないではないが、またの機会を期待したい。 -
請求記号 463/Ta 63/2154
著者プロフィール
武村政春の作品





