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Amazon.co.jp ・本 (290ページ) / ISBN・EAN: 9784065218723
作品紹介・あらすじ
70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見ながらつぶやいた。
「今度生まれたら、この人とは結婚しない」
夫はエリートサラリーマンだったが、退職後は「蟻んこクラブ」という歩く会で楽しく余生を過ごしている。
2人の息子は独立して、別々の道を歩んでいる。
でも、実は娘がほしかった。
自分の人生を振り返ると、節目々々で下してきた選択は本当にこれでよかったのか。進学は、仕事は、それぞれ別の道があったのではないか。
やり直しのきかない年齢になって、夏江はそれでもやりたいことを始めようとあがく。
2大ベストセラー『終わった人』『すぐ死ぬんだから』の著者が放つ最新「高齢者」小説!
みんなの感想まとめ
人生の選択と後悔、そして再出発をテーマにした物語が描かれています。主人公の70歳の夏江は、これまでの人生を振り返り、選択の結果に対する疑問を抱きながらも、新たな挑戦を始めようと奮闘します。彼女の葛藤は...
感想・レビュー・書評
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70歳。
まだまだ先のようであっという間なのだろうか。
明日のことも分からないのに何十年後のことを想像するのは難しいですが、70歳になったらこの本を手に取ってまた読み返したいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あの時他の会社に入ってたら…、で、この人に出会わなかったら、私にはどんな他の人生が待ってたのだろう?と、そりゃあ何度となく想像したもんだ。
人生には分岐点が何度もあり、ドラマの「ブラッシュアップライフ」のように、あっ間違ったとなればやり直せるなら良いのだが、現実はそうもいかず、来し方の人生を振り返るだけだ。
でも他の人生だったとしても、やはりあっちを選んでればと、人は思ったりするのだろう。
幾つになっても人はやり直せる、という励ましは、高齢者になろうとしている人間にとっては、そんなに簡単ではないと、主人公の夏江は懐疑的だ。確かにそうなのかも‥。
だが、私はあとがきで納得できた。
タイガーウッズが言った言葉に。
「人は蘇ることができる。ただしかつての姿を追うのではなく、何者かに変身しなければならない」
ひゃ〜♡
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中盤までは、主人公にイライラ。
動かない自分では無く、現状の不満を周りのせいにばかりしているように感じ、そういう気持ちになった。
途中からは変化があったものの、やはり、周りが何と言おうと、当の本人が自ら決めて動くことでようやく納得が後からついてくるのかもしれないなぁ。
先を見通してのその時の選択の仕方、自身とは結構逆な感じだったので、欲しいものを手に入れる手法やら忖度とはいえ、その時に応じた対応を続ける意思の強さはある意味すごい。 -
痛快!!
私はまだ(41)のオバハンだけど、佐川夏江さん(70)と同じ悩みというかモヤモヤしたものを抱えているので、やたら共感してしまった。
いろいろ夢とか野望があって自分に期待していたのに、あっという間に(41)のその辺のオバハンに!!
健康寿命まで30年ほど、今は幼児がいるのであと15年くらいは自分はあと回し。
結局何もない普通の中年...
やりたいことが存分にできるのは定年間際?!
その頃の私は気力体力があるのか?!脳は?!
考え出すと、やり直せないところまで来てしまったことに絶望。
そして夫はこの絶望を理解できない。
そもそも男で(この時点で高い下駄を履いていると僻んでしまう)、家族仲が非常に良く、世話焼きのお母さんに可愛がられ、学校では苛められたことも苛めたこともなく、大企業に就職し、転職先も早々に決められて、時短勤務とか育休なんかとらずにキャリアを継続でき、子供もいて家族健康で幸せだと言える都内育ちの人には分からないのかもしれない。
当然あるとは思うけど、時代の風潮とか性別や年齢のために何かを諦めたことがないように思える人だし。
どんな結末を迎えるのかドキドキしながら読んだ。
幸せそうな人が予期せぬ辛い出来事にみまわれたり、いつまでも気になる息子達が大きな決断をしたり。
そして忖度や葛藤を経て夏江さんが「前向きなバアサン」になる展開が好き。
「バアサン」にあたる世代の内館牧子さんが書いているからすごく面白い。
夏江さんが忖度の裏で心のなかで言う本心に笑ってしまった。 -
団塊世代のお話。
女は早くいい人と結婚して、子供を産み育て、家事をして、男の言うことを聞けって時代。
この主人公も抜け目なくエリートと結婚し、それなりに幸せな生活を送ってきたが、70歳になってふとこれからの人生を考える。
「終わった人」「すぐ死ぬんだから」も読んだが、単なる老後の寂しい話だけではなく、色んな知恵を与えて貰える。
身内に話す本音は笑えるし、ケチな夫も面白おかしく書かれている。同世代の人なら尚更、共感が持てるんだろうな。 -
著者の本は、「すぐ死ぬんだから」に続き2作目ですが、めちゃくちゃ面白いです。
登場人物に個性があり、心理描写も丁寧に描かれており、グイグイ読んでしまいました。
ぜひぜひ読んでみてください。 -
キレっキレでおもしろくて、元気が出た。
登場人物たちの年齢などもあって、もう少し年齢を重ねてから読んだ方がいい話なのかと思ったけど、むしろまだ若い時に読んでおいた方がいいと思った。
建の選択の場面の言葉が心に残る。
私も不発弾をいまだに抱えて爆発しきれていないのだと感じた。 -
おもしろい! 70歳の ”悩める主婦” 夏江の本音の部分がおもしろくて気持ちよく、一気に読んでしまった。
70歳の佐川夏江。杉並の自宅近くの保育園建設に対して、新聞記者のインタビューに答えたところ、「佐川夏江さん(70)」と記事になったのに衝撃を受ける。69と70は大違いなのだ、と。
わー、70歳だ、一体私の人生って・・と、夏江は戸惑う。夏江は自分を評して、ずっと忖度した物言いをして、相手に、世間に気に入られるように生きて来た、という。しかし本心はちがう。その本心の部分を内館氏はズバリと書く。これがものすごく気持ちいいのだ。
物語は、起承転結、メリハリよく進む。転の部分で、アッという展開。しかし最後は前に道をつける。内館氏らしい、「陽」の決着。
実はNHKBSでドラマ化される、番組宣伝をTVで見てさっそく読んでみたのだ。夏江は松坂慶子、夫に風間杜夫、姉に藤田弓子、姉の夫が平田満、読んでてこの顔が頭に浮かび、文字の中で動いていた。
この夏江、設定は昭和22年生まれ、短大を卒業し大手企業に就職し、そこで2歳上の夫と出会い、二人の息子はもう独立、姑も2年介護して見送った。面倒くさいものから解放された、輝ける70代が開けるのか? と思いきや、「今度生まれたら、この人とは結婚しない」と夫の寝顔を見ながら思うのだ。並みいるライバルをけおとし、猛烈に、しかし深淵に作戦を練りアタックして、しとめた夫なのに、だ。
しかし、夏江は、本音と建前を使い分けて「忖度だらけのもの言い」の人生を送ってきたのだ。そして当時の女性は結婚がゴールとの風潮を疑いもせず、結婚には短大、主張するよりはうなずく女、を演じて来たのだ。しかし70の今、ターニングポイントは2度あったと思う。あの時あっちの道に行っていたら・・
夏江の本心メモ。
「七十歳になってわかるが、昭和四十年代は野蛮な時代だった」(24歳すぎて結婚しない女には、『あらあ、娘も哀れだけど親が哀れだね』というのが40年代だった)
「『口には出さず、腹ン中で思ってろ』と言いたいが言うわけがない。」「みんなして前向きで陳腐な語託を並べてろッ。」「前向きバアさんに食当たりしたのだ」(70過ぎたら趣味とかボランティアに、前向きになれという識者や友人に対し)
「口には出さなかったが、そういう励ましはマッサージに似ている。その時は生き返るが、すぐに元に戻る」(同い年の識者の講演会に行き、前向きな考えをと言われて)
「姑のムカつきには手当なしか?」「親の溜飲の下げ方をひとつくらい答えてもいいだろう」(息子夫婦の関係が怪しくなり、人生相談の回答者が、夫婦の問題に親が立ち入るな、ということに対し)
あとがきでは、内館氏自身が雑誌のインタビューを受け「この件に関し、脚本家の内館牧子さん(70)は・・」と印刷されたのに衝撃を受けたとあった。
2020.12.1第1刷 図書館 -
良かったー65歳で読めて。まだ主人公より5年猶予あるやん。戻れないことは思い出にしてこれからどうするかやね。内館先生ありがとうございました。
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内館牧子さん、大好きです。一時期、エッセイが好きでハマりました。
これは、70歳の主婦が主人公の小説。
まだ、50代ですが、なんとなく気持ちはわかります。
今度生まれたら、今とは違う人生を歩みたい。
そう思う面と、いや、わりと良い人生かもとも思う面と…。
高齢者でも、前向きに生きろとか、趣味を持てとか、へどが出る。みたいな気持ちの主人公…無茶苦茶、内館牧子さんのエッセイみたい。
日々の暮らしの中で、息子夫婦の事件や、息子の海外逃亡、姉の離婚…そして、自分の好きな事を再度見つけ直す…なんか良いなぁ。 -
70歳、たしかに、「高齢者だなぁ」と思う年齢である。
私の住む地域では、行方不明者のアナウンスが流れることがあるが、「69歳の男性が・・・」と流れたら「69歳で行方不明なんて、何があったんだろう」と思う一方、「70歳の男性が・・・」と流れると「認知症で徘徊してしまったのかな」と思ってしまう。
もし有名人が69歳で亡くなったら「まだ若いのに」と思う一方、70歳で亡くなったら「結構長生きしたんだな」と思ってしまう。
実際には、1歳しか違わないのにね。
それくらい、(70)には威力がある。アラフォーの私も、そう思います。
70歳になって残りの人生に絶望してしまった主人公・夏江。
ローン払い終わった自宅が有り、専業主婦して育て上げた息子たちは40代で健康に社会的に暮らしている、両親義両親はともに他界しており老々介護もない、夫も健康に老人クラブの活動に精を出している、仲の良い姉がおりよく会っている・・・。
年金貰えないだろうと言われている氷河期世代からしたら、何が不満なの?と思えてしまいますね笑。
夏江は、「老人には趣味でもあてがっておけ」という風潮が嫌だそうで、社会から必要とされていない現状に絶望しているのだろうと思う。趣味は、ない時間の合間にやるから楽しいのであって、それしかないとなったらつまらないものと考えているようだ。
分からなくもないけど、それなら、50代で子育て終了してから、なぜ(70)まで何もせずにいたのだろう・・・?
内館牧子さんが普段思っていることを、包み隠さず忖度なしに書いた小説なんだろうな、と思った。
特に、夏江と同い年で社会的に活躍している女性弁護士の講演会でかみついた夏江は、「え、こんなキャラだっけ?」、と前後の人格的つながりがないほどに、べらべらと演説めいていた。あれが、内館さんの本音?
「あのとき別の選択をしていたら」と思うのは、年代関係なくよくあることだ。
手に入れなかったものが輝いて見えることってあるよね。私もあります。
若い時なら、「もう一度あのときの選択をし直して、人生やり直すんだ」と暴走する人もいるかも。このお話では、70過ぎて暴走した方が一人いましたが・・・。
例えば、昔フッた男が成功者になっていた。彼を選んでいたら、今は私もきっともっと輝いた人生を送っていたのかも・・・。
しかしここで夏江の良いところは、「もし私が彼とくっついていたら、彼は成功していなかった」と冷静に振りかえることができるところだろう。
だから、夏江は暴走しないし、その結果、この本ではたいした事件もおきない(笑)。
そんなふうに、手に入れなかったものを欲しがらない冷静なところが(70)なのかな。
だとしたら、やっぱりそういう年齢って、私はいいなと思います。
自分の人生の生きがいが何であるか?残りの人生何に使うか?そんな自己完結できる贅沢な悩みを持てるのは、やはりいい人生だなと思うのです。
余談だけど、園芸ボランティアをできることになったときの夏江の描写が、私の母(65)と全く同じで笑った!
もう働く必要ないのに、いつまでも社会と繋がっていたい、誰かの役に立ちたいという思いも、母と夏江は似ている。正直、私が65~70になっても、そういう気持ちでいられるとは思えない。なぜなら、もう十分に社会で魂をすり減らしたからだ。
今すぐにでも隠居したいと願うアラフォー娘は、どんな老人になるんだろう。 -
垣谷さんのマンダラチャート直後に読み始めたので、時折キャラが行き来してしまったが、忖度オンナだけどホンネは骨太で逞しい佐川夏江が、老境に入り焦燥感にかられ揺れ続け、そこから年齢とどう向き合って行くのかがおもしろくてあっという間に読み終えてしまった。
「相手のパンチを受けないように避けていると、間違いなく自分にパンチは当たらないからダメージは無い。だけど、避けるという事は前に出ないことだから、自分のパンチも相手に当たらない。だから勝てない」
言い訳ばかりしそうになった時、
思い出そっとコレを! -
70才の夏江さんの物語。私と世代が違うので共感できる事が少なかった。文句ばかり言ってるオバサンだなーと思ってしまった。趣味を持つことはダメなのかな。私は良いと思うけど。でも70才になったら違う気持ちになるのかな。最後はハッピーエンドで良かったです。
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身に覚えがあることばかりで前半は自分を否定されている気がして卑屈な気分になってしまった。
でも、結局は面白く、あっという間に読み終えた。
自分のこれからの生き方を少し考えてみよう。何も変わらないとしても…。と、思わせてくれた。 -
「終わった人」「すぐ死ぬんだから」を読んでいたので
読みました。なかなか面白い。
うなずける!そして笑える。思った様に生きている人って
どのくらいいるのだろう?
お互いに目をつぶる事、我慢をすることで生きて来ている人の方が多いと思います。
何が幸せか?晩年になってわかる事も多いのでしょうね~ -
内館牧子さんの小説は、おもしろい❗
口では忖度したり、当たり障りのない返事をしていて、腹のなかの気持ちを表すところが随所にあり、笑ってしまう
僕は「今度生まれたら」、妻ともう一度一緒になりたいと思うが、妻はそう言わない。
今から時間はかかっても、そういう気持ちになってくれるように努力するのが、目標だ❗️ -
この人の作品いくつか読んでみました
自分の歳に近いおばさん達を題材にして多くの共感がありました
今度生まれたら 何度も考えた事でしょう
この主人公の夏江さんほど男を見る力はありませんが、できれば違う人生を送りたいと思いました -
自分は、60歳を越えて、今生きている実感がある。後、10年経ったとき、はたして自分の足で歩いて、生き生きと生の実感を感じる生き方をしているか。考えさせられた。面白いではなく、生きている実感を大事にしようと思った。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
内館牧子の作品
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