倒錯のロンド 完成版 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2021年1月15日発売)
3.52
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感想 : 100
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784065219652

作品紹介・あらすじ

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。受賞間違いなし、と自信を持って推理小説新人賞に応募しようとした作品が、何者かに盗まれてしまった! そして同タイトルの作品が受賞作に。時代の寵児になったのは、白鳥翔。山本安雄がいくら盗作を主張しても誰も信じてくれない。原作者は執念で盗作者を追いつめる。巧緻極まる仕掛けが全編に張り巡らされ、その謎が解き明かされていく衝撃、そして連続する衝撃! 叙述トリックの名手・折原一の”原点”に位置づけられる名作、32年越しの改訂が加わった新装完成版。 

みんなの感想まとめ

緊迫した駆け引きと巧妙な叙述トリックが織り成すこの作品は、原作と盗作の対立を描きながら、読者を深い謎の世界へと引き込みます。物語は中盤以降、内に内にと絞られ、奥行きのある展開が続くため、読後感は独特で...

感想・レビュー・書評

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  • 折原一さん「倒錯のロンド」
    なおなおさんにお薦めして頂いた作品。
    35年位前の作品で、叙述系、新本格ミステリーの先駆けとなった作品とのこと。
    頭がおかしくなる作品と伺っていたので期待して読み進めてみた。

    この作品‥
    今まで自分が読んできた物語と読後の感覚がだいぶ違う。大抵の作品は読み進めていくと外に外にと広がりを魅せながら物語展開し進行していくのだが、この作品は中盤以降は内に内にと絞られていく。
    どんどん狭まっていくも奥行きの深さが幅を生み、その深みに深く深く落ちていく様な不思議な感覚。

    内容的にかなりのエンターテイメント性があり、作中作が大きく絡んでくる物語。
    作中作がどこまで作中作なのか?
    マトリョーシカ方式で描かれているのでこの「倒錯のロンド」という作品自体が叙述の一環になっている様に感じる。
    終盤、江戸川乱歩賞の件などは事実と虚構が交わりながら両方の物語が描かれている様に感じ、種が証されてもなお複雑で整理の付かないままの不思議な感覚のまま読了となった。

    たしかに頭がおかしくなる。
    パニックに近い衝撃力を感じさせれ、結局この作品、存在そのものが物語の一部だし物語の正体

    面白かった。
    この作品が30年以上前に書かれたという事実もそのまま衝撃をうける。今読んでもレベルが高い叙述が色褪せないで健在していた。なんなら昨今のものより完成度や掘る深さは独特ながらも新鮮味を感じられた。

    それもこれも、なおなおさんにお薦めいただけたから。ありがとうございました。

    • なおなおさん
      NSFMさん、読んでくださって嬉しいです。
      そうですか、やっぱり頭おかしくなりましたか…なりますよね^^;
      レビューの「内に内にと絞られ、狭...
      NSFMさん、読んでくださって嬉しいです。
      そうですか、やっぱり頭おかしくなりましたか…なりますよね^^;
      レビューの「内に内にと絞られ、狭まっていくも奥行きの深さが幅を生み、その深みに落ちていく様な不思議な感覚」って、分かりやすいです。私には表現できないので、そうそう!これー!って思いました。
      次は「倒錯の死角」行っちゃいますか(≖ᴗ≖ )ニヤリ
      2025/07/30
    • NSFMさん
      なおなおさん、コメントありがとうございます。

      お薦め頂きありがとうございました。
      次は湊かなえさん「白ゆき姫殺人事件」読みます。
      ニヤつか...
      なおなおさん、コメントありがとうございます。

      お薦め頂きありがとうございました。
      次は湊かなえさん「白ゆき姫殺人事件」読みます。
      ニヤつかれた作品はその後読まさせてしてもらいますね(^^)ニヤリ
      2025/07/31
  • 叙述ミステリーランキングやブク友さんの本棚でもよく見かけるのでずっと読んでみたかった。

    【自信を持って推理小説新人賞に応募しようとした作品が盗まれてしまった!そして別人の名前で同作品が受賞作に…】

    自分が書いた『幻の女』が盗作されたといくら主張しても誰も信じてくれない。
    ウィリアム・アイリッシュ『幻の女』の「誰も自分のことを信じてくれない」というシーンと重なる。

    スラスラ読めるのですぐに読み終わるけど、最後がなかなかややこしい。
    頭の中で整理し直す作業が大変だけど楽しかった。

    あっさりしていてコミカルにも感じる何とも言えない読後感。
    エピローグで奥行きが深くなるところが良かった。
    ★3.5

    • なおなおさん
      Naotyさん、この本好きです。
      もう何かなんだか……狂う……^^;
      このような叙述トリックは初めてで、それ以来折原一さんの本を追っかけよう...
      Naotyさん、この本好きです。
      もう何かなんだか……狂う……^^;
      このような叙述トリックは初めてで、それ以来折原一さんの本を追っかけようと読みますが、毎回狂いますᕕ( ᐛ )ᕗ
      疲れるので、しばらくお休みしております^^;
      2025/02/14
    • Naotyさん
      なおなおさんの本棚でも折原さん作品をたくさん読まれてたので気になってたんです!

      え?何?何?って狂いますよね〜(@@)
      文章はすごく読みや...
      なおなおさんの本棚でも折原さん作品をたくさん読まれてたので気になってたんです!

      え?何?何?って狂いますよね〜(@@)
      文章はすごく読みやすくてスルスル読めるのに、頭を整理するのが疲れますね(^_^;)

      でもこういう叙述トリックは私も好きです♡
      2025/02/14
  • この本に興味がある人は、叙述トリック、
    どんでん返しを期待していると思う

    騙され続けるのは快感だが,
    ここまで転がされ続けるとちょっとお 腹いっぱい

    総じて折原一著書の装丁が固く、
    文書も固いだろうと勝手に想像し敬遠していたが
    全くの逆で平易な文書で読みやすい

    20年の時をかけて完成版に仕立て上げるといのは
    熟成ウィスキーのようで高尚に感じる
    この本を勧めるネタには丁度よい

  • どんでん返しの名作の1つといわれる作品。
    読んでいるときは、山本視点が「手記」となっていたためこっちに何かしらのトリックが隠されているのかと思っていたら、まさかの白鳥翔に仕掛けが施されていたとは思わなかった。まず最初に山本安雄が白鳥翔が既にデビューしている作家を新人作家と勘違いし、その小説の写しを作り小説に明るくない永島一郎が取ってしまった事で、更におかしな展開になっていくという所が構成がとても面白かった。
    盗作された(と思っている)山本と盗作した(と疑われている本物の)白鳥の掛け合いはテンポが良く読みやすい物となっていながら、両者とも勘違いしたまま話が進んでいるのがそれなのに全く読者に秘密を悟らせないという構成がとても上手いと感じた。クライマックスに行くにつれて何重もの罠が一気に解かれ、読み切ったと思ったら、最後に衝撃の結末。まさか最後にあの人がそんなことをするのかと、彼のためとはいえ凄く切ないと感じてしまいました。そして、後書きのような最後の部分はフィクションかノン・フィクションかとても深い作品と思いました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    山本安雄:神谷浩史
    白鳥翔:東地宏樹
    城戸明:関智一
    立花広美:内田真礼

  • どんな結末か気になり一気に読み終えたが、あまり感心しなかった。トリックや仕掛けを頑張ってるのはわかるけど、惹かれるものがないというか‥。自分好みではなかったのかも。

  • 叙述トリックの名作と言われる一冊を読了。原作者と盗作者、二つの視点が交互に進む構成がまず面白く、片方は手記形式で日付がはっきりしているのに、もう片方は少しぼかされていて、その“ズレ”に仕掛けがあるのでは…と予想しながら読むワクワク感があった。
    時系列が反転しているのか、登場人物が入れ替わっているのか…あれこれ考えながら読み進めるのは本当に楽しく、立場がひっくり返るような展開には思わず引き込まれた。
    ただ、最後にトリックが明かされると一気に水を差されたような感覚があって、せっかくの濃い味わいが薄まってしまったのが正直残念。
    事件として考えると警察がちゃんと捜査すれはもっと違う真相の見え方があったのでは…と思ってしまい、巻き込まれた人たちの不憫さが胸に残る読後感だった。

  • 叙述トリックの名手の異名を持つ作者の代表作。

    叙述とメタ構造と作中作にパロディと色んな要素をこれでもかとぶち込んで、まさにタイトル通り「倒錯」を味わえる作品となってます。

    文章は良くも悪くも平坦なのでグイグイ読むことが出来たけど、いかんせん色んな要素が入り混じって、かなりややこしくなっているので、最後の種明かしのシーンはページを行ったり来たりしてましたw



  • 受賞間違いなしの小説新人賞応募作品が盗まれた!
    原作者は執念で盗作者を追い詰める…

    折原作品初読みだったが文体がめちゃ好み!
    最後の一行まで楽しめた!

    ただ、倒錯しすぎて私の理解力では真相を理解しきれなかったので⭐️を一つ減らした。
    続きが気になって読むのが止まらなくなり楽しめたけど、真相の部分で読後は少しもやもやも残るかな。

    他の作品も読んでみたい!

    • nekomeshiさん
      はじめまして。突然すみません。
      これラストで山本はマンションの鍵を閉め忘れていたんですよね?永島に襲われた時です。
      はじめまして。突然すみません。
      これラストで山本はマンションの鍵を閉め忘れていたんですよね?永島に襲われた時です。
      2025/10/14
  • どんでん返し。しかししっかりと伏線が散りばめられておりフェアだなと思いました。

    登場人物全員が狂っている、かつ、誰が誰なのかわからなくなります。
    前半めっちゃ面白くて後半の結末が少し物足りないかなという感じ。

    途中で折原さんの一言みたいなのが入っており少し冷めましたw

  • どんでん返し、叙述トリックという読み手をワクワクとさせる手法わとりつつ、メタ的な要素もあり、読んでいく中でだんだんわかるところと、段々よくわからないところという濁流に飲み込まれていく作品。色々と構造を複雑にしている部分や信用できない語り手を入れるところ、怒涛の解説と少しお腹いっぱいになってしまうところがある。

  • ところどころ違和感を感じつつ
    色々と推理もしつつ
    やっぱり と思う部分もあったけれど
    結局はだまされてしまった。
    なるほどそうきたか、と楽しい気分になった。
    ただ筆者の言葉はいらなかったかな。。

  • いままで読んだミステリーの中でもトップクラスに秀でたタイトル回収。何重にも重ねられたトウサクに、筆者の遊び心を感じます。
    とはいえ読んでるこっちまで狂ってしまいそうな展開に、他のミステリーと違い「一度読むと二度読みたくなる」とはいかないかも。読後感が爽やかとは言えず、最終章付近では更なる情報の追加に少し戸惑いやシラケを感じてしまいました。

  • スピード感が心地よく、最後どうなるんだろうとどんどんページをめくった。読みやすい書き方で、登場人物も興味深く、おもしろかった。しかし最後のネタばらしのような答え合わせが、私としては白けてしまった。私の好みではなかった。

  • 登場人物クズしかいないな〜!!!!でもリアルなクズ加減で心が痛んだ!私もクズなので
    読み進めていくたびにどうなるんだ?という予測不能な感じと、些細な違和感を抱いていたけど、最後の院長の言葉で情緒がめちゃくちゃにされた!そういうことか!!面白い!!!!あと、途中に挟まれる筆者の言葉に何なんだろう...と疑わされるのも楽しかった
    解説のロンドも大変面白くて、折原一先生の作品にとても関心を持ったので他のも読んでみたいと思います

  • 1回目を読んで、スッキリしない部分が多かったので2回目を通読。最初の評価は「言われているほど名作か?オチも…」という他の方と似たような感想だったが、2回目で「だからこういう表現なのか!ここはダブルミーニングだ。ここはこうでないと物語が成立しない!」などと、折原さんの細やかな伏線の一つ一つに驚く。中には途中でネタバレまがいの記述もある。若干後出しの情報や不親切でずるいなーと思う部分も感じつつ、それでも星5つ!
    噛めば噛むほど味が出る職人芸、といった感じ。作品自体は初読でも素直に読める。折原作品はこれが初めて。早く他の作品も読みたい。

  • めちゃめちゃ読みやすい叙述トリックものですね!トリック自体は十分フェアで少し気付けるかもしれません。後味の悪さもたまらない、、

  • 叙述トリック。展開に夢中になって読み進めた割には最後どんでん返し続きでなんだか悔しさが残りました。
    出てくる登場人物達がみな異常。その異常が偶然にも重なり続けた結果の展開は予想ができないことだらけで面白かったです。

  • ⚪︎全316p
    ⚪︎叙述トリック
    ⚪︎一転二転三転四転くらいのどんでん返し
    ⚪︎3時間ぶっ続けで読み切る程先の気になる展開

    ⚫︎答え合わせまでまるで気付かずに、ひたすら山本を応援していた
    が、実際は登場人物全員頭がおかしく誰も応援出来ない
    ⚫︎盗作と倒錯が永遠とも思える程続き、読了後もまだ騙されているのではないか…と懐疑的になるほど後味が悪い
    ⚫︎まるで夢の中で夢を見ていたと思ったら、さらにそれが夢の中で、さらにそれが…と永遠に続く狐につままれたような気分で、本を読んで混乱で初めて吐きそうになった
    ⚫︎これからもう一度読み直すであろうし、折原一さんの他の書籍も読むであろう

  • 叙述トリックミステリーとしてよく見かける事があった為購読。
    既に叙述トリックであるというネタバレがあった為、
    前半部分から概ね予測できていた分、
    数回のオチのインパクトはそこまで大きくなかった。
    展開に次ぐ展開、そして最終最後のオチは、
    驚きこそなかったが、評価されているのが何故か理解できた。
    このメタ的展開が、ジャッキー・チェン映画のNG集を想起させ、
    正しく現実と物語の間を倒錯したが、
    個人的にはメタ・ミステリー、叙述トリックというよりも、夢落ちに近く感じたので少し評価は低め。

    それとは別で、
    これを書くのは非常に楽しかっただろうなー。
    遊び心溢れる作者だと感じた。

  • 先が気になってバーーって読めたけど、まじでめちゃくちゃすぎて見てる方が頭おかしくなる、人が2人も死んでるのにポップなコメディを見てる感じ。
    「くそ!許せないぜ!」みたいな言い回しもなんかアホっぽくてコメディ感が出てる。笑
    途中から白鳥がなんか2人いる…?とは思ったけど、解説見てもめちゃくちゃすぎて理解が追いつかなかった…。笑
    見終わって、いやー騙されたわ…!!て言うより、え?え?え?、話終わった、え?どゆこと?という感じ

    ・山本が昨年の受賞作をそっくり写して21回に応募、その後20回の分の受賞作を見て、僕の盗作だ!と思う←気狂いすぎ
    ・白鳥本人も脱サラした新人作家で、バツイチで、永島のプロフィールに似すぎてて、本当に「幻の女」以降全然いいものが書けない←話が出来過ぎ、てか白鳥もポンコツそうすぎてみんなが絶賛する「幻の女」を書いたと言う事実がピンとこない
    ・白鳥がガチで狂って山本を殺せ×♾️みたいな原稿書く、そして広美も殺す←狂いすぎ
    ・それに、白鳥本人も「本名を捨てて」と書いてるからペンネームなはずなのに、広美殺しの容疑者になったときに本名じゃなくてペンネームで報道されるのも謎(普通に芸能人とかでも本名で報道されない?)
    ・山本のおかんが白鳥を殺す←軽々と手を汚しすぎ
    ・山本が書いた倒錯のロンドが江戸川乱歩賞でいいとこまで行く←ほんまに才能あったんかい
    ・善意でワープロで打ってあげるよと言って殺された城戸←ガチで可哀想すぎ、山本コピー残しとけよ(写しただけやけど)

    は?は?と思いながら読み返しているから結局は夢中なってしまってるのか…?星3よりの3.5て感じ

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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