- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065219652
作品紹介・あらすじ
”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を飲む。受賞間違いなしと自信を持って応募した推理小説新人賞が、何者かに盗まれてしまった! 盗作をいくら主張しても誰も信じてくれない。巧緻極まる仕掛けが全編に張り巡らされ、その謎が解き明かされていくときの衝撃、そして連続する衝撃! 叙述トリックの名手・折原一の”原点”に位置づけられる名作、改訂が加わった新装完全版。
感想・レビュー・書評
-
この本に興味がある人は、叙述トリック、
どんでん返しを期待していると思う
騙され続けるのは快感だが,
ここまで転がされ続けるとちょっとお 腹いっぱい
総じて折原一著書の装丁が固く、
文書も固いだろうと勝手に想像し敬遠していたが
全くの逆で平易な文書で読みやすい
20年の時をかけて完成版に仕立て上げるといのは
熟成ウィスキーのようで高尚に感じる
この本を勧めるネタには丁度よい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どんな結末か気になり一気に読み終えたが、あまり感心しなかった。トリックや仕掛けを頑張ってるのはわかるけど、惹かれるものがないというか‥。自分好みではなかったのかも。
-
叙述トリックの名手の異名を持つ作者の代表作。
叙述とメタ構造と作中作にパロディと色んな要素をこれでもかとぶち込んで、まさにタイトル通り「倒錯」を味わえる作品となってます。
文章は良くも悪くも平坦なのでグイグイ読むことが出来たけど、いかんせん色んな要素が入り混じって、かなりややこしくなっているので、最後の種明かしのシーンはページを行ったり来たりしてましたw
-
どんでん返し。しかししっかりと伏線が散りばめられておりフェアだなと思いました。
登場人物全員が狂っている、かつ、誰が誰なのかわからなくなります。
前半めっちゃ面白くて後半の結末が少し物足りないかなという感じ。
途中で折原さんの一言みたいなのが入っており少し冷めましたw -
ところどころ違和感を感じつつ
色々と推理もしつつ
やっぱり と思う部分もあったけれど
結局はだまされてしまった。
なるほどそうきたか、と楽しい気分になった。
ただ筆者の言葉はいらなかったかな。。 -
いままで読んだミステリーの中でもトップクラスに秀でたタイトル回収。何重にも重ねられたトウサクに、筆者の遊び心を感じます。
とはいえ読んでるこっちまで狂ってしまいそうな展開に、他のミステリーと違い「一度読むと二度読みたくなる」とはいかないかも。読後感が爽やかとは言えず、最終章付近では更なる情報の追加に少し戸惑いやシラケを感じてしまいました。
-
1回目を読んで、スッキリしない部分が多かったので2回目を通読。最初の評価は「言われているほど名作か?オチも…」という他の方と似たような感想だったが、2回目で「だからこういう表現なのか!ここはダブルミーニングだ。ここはこうでないと物語が成立しない!」などと、折原さんの細やかな伏線の一つ一つに驚く。中には途中でネタバレまがいの記述もある。若干後出しの情報や不親切でずるいなーと思う部分も感じつつ、それでも星5つ!
噛めば噛むほど味が出る職人芸、といった感じ。作品自体は初読でも素直に読める。折原作品はこれが初めて。早く他の作品も読みたい。 -
スピード感が心地よく、最後どうなるんだろうとどんどんページをめくった。読みやすい書き方で、登場人物も興味深く、おもしろかった。しかし最後のネタばらしのような答え合わせが、私としては白けてしまった。私の好みではなかった。