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Amazon.co.jp ・本 (178ページ) / ISBN・EAN: 9784065220511
作品紹介・あらすじ
父親が亡くなってから、毎朝登校するときに母親と手をふり合うのが日課になっている輝(ひかる)。そんな朝の「決まり」を同級生に見られからかわれる原因になる。輝は、そろそろ手をふり合うのを卒業したいという想いと母親を傷つけたくないという想いのはざまで葛藤する。時を同じくして、輝は、同じく父親を事故で亡くした同級生の田村香帆(たむらかほ)とよく話すようになる。香帆は母親と二人で再出発するために、運動会で行われる保護者との二人三脚競争に強い想いをかけていたが……。
第22回ちゅうでん児童文学賞」大賞受賞作品。(選考委員:斉藤洋、富安陽子、鷲田清一の各氏)
日常的な、そして、おとなになってからは、それをいつやめたか覚えていないような習慣、それを象徴的にとらえた、少年の半年間の成長記。こんなにじょうずに日常を描ける新人作家がいるだろうか。──斉藤 洋
この年頃の子ども達ならではの微妙な心の動きや振舞がとても自然で、この作者は子どもをよく知っている人なのだなと嬉しくなります。本物の子どもを描ける人なのです。──富安陽子
全篇に漂うのは、人がたがいにいたわりあうその思い。ふとした仕草や表情の向こうに思いをはせる、そういう心のたなびきが温い。が、いつもすっと相手に届くものでもない。シャボン玉のように宙でつぶれ、どこかに消え失せもする。そういう切なさが、温みとないまぜになって描かれているところが、この作品のいちばんの魅力だ。――鷲田清一
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
日常の中での成長と心の葛藤を描いた物語が展開されます。父親を亡くした小学5年生の輝は、母親と毎朝ベランダで手を振り合う日課を持っていますが、同級生からからかわれることに悩みます。そんな中、同じく父を亡...
感想・レビュー・書評
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母と毎日ベランダで手を振り会う母子家庭の主人公。クラスメイトにそのことでからかわれることも。同じく母子家庭のクラスメイトと仲良くなり、ほのかな想いを寄せる。半年間の成長の物語。
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小学5年生の煇、毎朝登校の時ベランダの母と手を振りあう。そして6年生になる時手を振りあうことから卒業する。それまでの気持ちの流れが 周りの大人たちに恵まれ友情を築き成長していく様子を丁寧に描いてあってよく分かる。
コスモスが無事咲きますように。 -
#ベランダに手をふって
#葉山エミ
#講談社
父親を亡くした小学5年生の輝。同じく父を亡くしている同じクラスの香帆。二人が母親や周りの人たちに助けられて前向きに生きていきます。
子どもの心って見えないけど、いろいろ考えて、優しく柔らかく育っていくんだな。きっと。そうであってほしい。 -
ちゅうでん児童文学賞大賞受賞作品。
選者の斉藤洋さん、冨安陽子さん、鷲田清一さんのことばつき。
6歳のときに父親を病気で亡くした5年生の輝は、毎朝仏壇のお父さんに挨拶してから学校へ行く。そして、5階のベランダから手をふるお母さんに手をふりかえす。輝とお母さんのきまり。でも、それを見た同級生にからかわれる。
からかう男子にそれをとがめる女子。幸い輝はからかわれても周りの人が温かいせいか深刻に悩むことなく物語が展開していくが、実際はこんなふうにはいかないだろうなあと考えてしまう。
父親っ子だった私は、低学年の頃父の自転車の後ろに乗っていたときに見ず知らずの年上の男の子にからかわれたてから2度と乗りませんでしたから。
勧める対象も、ちょっと思いつきません。
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5年生の輝(ひかる)は母と二人暮らし
毎朝団地5階のベランダから見送ってくれる母に
「いってらっしゃーい」
「いってきまーす」
と手をふって学校に行っている
それをクラスメイトの智博に見られ、教室でみんなに「マザコン」とからかわれてしまう
そんな輝に、1年前に父をなくした香帆は
「あたしは、おかしいなんて思わない」
と言ってくれる
香帆は運動会で母と走る二人三脚に再出発をかけていたが……
少年の心の成長とほのかな恋心をさわやかに描いた佳品
「2019年度 第22回ちゅうでん児童文学賞」大賞受賞作
《子どもたちの背中を、そっと押せるような物語にしたい。》──「あとがき」より
植田たてりの絵を城所潤の装丁で「文学の扉」レーベルから、2021年1月刊
「お母さんには悪いけど、大人になるんだ」 -
目の前にいなくても応援してくれる力を感じられるのは、代え難い財産だと思った 親離れ子離れにもそっと勇気づけられる
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受験で取り上げられた作品紹介にあった一冊。主人公の男の子が、六年になるのに毎朝ベランダから手を振る母親との振る舞いをクラスメイトにからかわれて、やめたい気持ちとお母さんを悲しませたくない気持ちが細やかによくかかれている。
実際ワタシも同じ体験をしたからよくわかる。
ただワタシの場合は、母の悲痛な体験(出掛けたあと交通事故で大切な人を亡くして帰ってこなかったから、見送りはちゃんとしたい想い)によるもので、理由を知っていたので、やめてほしい、とは思わなかったけれど。
父親を亡くした主人公と、似た境遇のクラスメイトと親交を深める場面、特に二人三脚の出番では、まさか!の連続。
息子にも読ませたい思いやりに溢れた作品。 -
学校に行くとき、ベランダのお母さんに手を振る、それっておかしい?
父を亡くして母と暮らす輝の、5年生の毎日を描いた物語だ。同級生に揶揄われて恥ずかしかったり、気になる子がいたり、父親のことを思い出したり。大事件は起きない。でも輝は戸惑って、考えて、話して、そうやって大人になっていく。暖かい物語である。 -
初めてワンレベルアップの太めの小説に挑戦した思い出深い1冊です。
すごく面白くて読むのに全く疲れませんでした。 -
母さんには悪いけど、大人になるんだ。
心に残った。 -
子どもの感覚が、丁寧に表現されていると思いました。次回作も楽しみです。
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久々の読書
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小学校入学前に父親を病気で亡くした輝は、登校時には必ずベランダで見送ってくれる母親に手を振っていた。それを同級生の智博にからかわれて、クラスのみんなにも知られてしまった。
モヤモヤしている輝に、香帆は「ちっともおかしくない」と言ってくれた。それ以来気になりだした香帆も、昨年父親を事故で亡くしていた。
思春期手前の男の子の心の成長物語。 -
こどもらしい、優しいお話だった。毎朝ベランダから手をふって見送ってくれるお母さんに対して、このくらいの時期なら恥ずかしがってひどいことを言いそうなものなのに、どう伝えようか一生懸命考えてるところが良い子。二人三脚の場面はウルっときてしまった。
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小学5年生の輝はお母さんと2人暮らし。お父さんを亡くした過去の出来事から、毎朝登校時にはベランダのお母さんと「いってきます」の挨拶を交わすのが習慣になっている。しかし、友達にそのことをからかわれて…。
思春期に差しかかった輝の微妙な気持ちの移り変わりを、リアルに描き出している良作。同じく父を亡くしているクラスメイトの女の子との関係がまた良い。
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