喰うか喰われるか 私の山口組体験

著者 :
  • 講談社
3.44
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本棚登録 : 267
感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065221044

作品紹介・あらすじ

田岡時代から山一抗争、五代目体制発足、山竹戦争、宅見勝若頭暗殺、六代目クーデター、分裂抗争ーー暴力団取材の第一人者として大物ヤクザたちと対峙してきた著者がはじめて明かす生々しいやりとり。

渡辺芳則五代目や宅見勝五代目若頭との息詰まる攻防、一和会大幹部の常人離れの乱行、竹中武竹中組組長のヤクザ道、中野太郎中野会会長との会話……ここに山口組の「菱のカーテン」の内幕がすべて描かれる。

自らを刺傷され、編集部に暴漢が押し寄せ、息子までが狙われる――三度の襲撃に見舞われながら、日本最大の組織暴力と真っ向立ち向かい続けた著者による、半世紀にわたった戦いの記録。

第一章「血と抗争 山口組三代目」 ヤクザ取材事始
第二章 山一抗争 ノンフィクションライターとしての覚悟
第三章「荒らぶる獅子 山口組四代目」 竹中兄弟の侠気
第四章 山健一代記 渡辺芳則との確執
第五章「五代目山口組」刊行と襲撃事件 緊迫の日々
第六章 もうひとつのFRIDAY襲撃事件 『民暴の帝王』で悪だくみ
第七章 同志としての伊丹十三 チャイナ・マフィアの根城に乗り込む
第八章 宅見勝暗殺事件 中野太郎との会話
第九章 渡辺芳則への意趣返し 『食肉の帝王』と『山口組経営学』
第十章 代替わりしても山健組は仇敵 息子までが襲われて
第十一章 弘道会最高幹部との法廷対決 『魔女の履歴書』
第十二章 山健組との決着 和解に至るまで
終 章 山口組時代の終焉 分裂抗争を間近で見届ける

感想・レビュー・書評

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  • 作者の山口組を取材した50年間についての回顧録本。
    ヤクザ物は全然知らないのだけど、社長がオススメといって社内図書にいれてくれたので読んでみた。
    正直、自分があまりにもこの分野に疎いこともあって、なかなかイメージしづらかったり、登場人物が覚えられなかったりしたのだけど、こういう社会もあるのだなということが知れて面白かった。
    いろいろあったけど、ヤクザの人って口が軽い人が多いのだろうなと思った。軽く、記者に話をするタイプが多そうだなと思った。著者も聞きたいことじゃない話をされてうんざりせずに、そのうち使えるかもと思って聞き続けていたのがすごい(実際に数十年たってから使ったとか)。
    とはいっても、著者もヤクザをの取材をつづけるにあたって、背中を刺されたことがあるようだけど、刺されたことはすぐには気づかなかったらしい(人とぶつかったのは分かったそうだけど)。歩いているときに、背中に手をあてると出血がひどくなってるのに気づいて、後ろを歩いていた女性に「私の背中から血が流れていますか」と聞いて「ええ、量が多いですよ」と言われたらしい。ここだけ読むと、冷静すぎてギャグじゃないかと思える。女性は指摘される前に何も思わなかったのだろうか。
    ヤクザ映画のモデルとなったヤクザに許諾をとるという話がちょっと面白かった。案外あっさりとれるものなのだなとちょっと驚き。そんな簡単に連絡がとれるもんなのか。
    後、面白かったのがヤクザと親交のある人や団体についての話。途中、創価学会の記事を書く話があって、山口組から離れてそういうことも書いていたという話かと思えば、後に山口組の後藤忠政という方に創価学会に会って取材したとあって関係あるのかと驚いた。1989年のことだそうだけど、調べたらこの方は2010年に創価学会についての関係を記した本を書いて話題になってたらしい。でも、知ってる人は昔から知ってたということなのかな。
    後は、11章の細木数子の話とか。急にぱったりテレビにでなくなったと思ったけど、暴力団との関わりを知られたことによる経緯もあったのだろうなと思った。
    それと、暴力団に所属するには、月会費がいるということを知って驚いた。どちらかというと、身寄りのない人間を雇って詐欺まがいのことをして金をかせいでいるイメージで、組員からはお金を徴収していないイメージだった(会社組織的な)。月会費を払うために彼らはどうやって稼いでるのだろう。
    まあでも、いろいろあって山口組は衰退していっているのだろうなと最後の章を読んで思った。中には、「少しでも社会の役に立ち、社会に認められるヤクザ像」を理念にもっている人もいるそうだけど、それは難しいだろうなと思う。そんな理念があるなら、NPOにでもなったほうがいいだろうと思うのだけど、多分、本当の意味で確信犯的なことをする必要があるということを考えているのではないかなと思った。
    ところで、最初の取材の時に、「神戸新聞と兵庫新聞の記者の話を聞くといった具合」なんてことが書いてあったけど、昔は兵庫新聞なんてものがあったということを初めて知った。調べてみると、1959年から1968年まで存在した夕刊紙らしい。

  • 2022年12月4日読了。

  • 山口組を50年にわたって取材し続けた溝口氏の回顧録的な一冊。確かにノンフィクションだし、実名通りで、起こった事件も存在するものばかりだが、事件や人物に深く切り込むというよりは、背景やその時の事情を簡単になぞったもので、思い出話を聞いているような。これはこれで面白いのだが、一つ一つの事件や人物相関を詳しく知りたい場合は、同氏の個別の本にあたった方がより楽しめる。

  • 著者の視点を通じ暴力団そのもの、あるいはそれらを取り巻く時代の推移を記述した本。著名人から一般にはなじみのない人まで、様々な登場人物が登場するが、それだけ著者が様々なネットワークを持って取材・執筆を行っていた証左かと思う。
    遠い世界ではあったが、権力争いや利害関係の調整、関係者が増えるほど情報が複雑化していくなど、一般社会の生活とも共通する部分があると感じた。また、芸能と暴力のつながりを改めて再認識した。自分や家族を危険にさらされてなお、取材を続けていく著者には率直にすごいの一言。

  • 新聞書評から読んだが、自分と縁遠い人のことを体験できるという読書体験の醍醐味を味わえた。
    覚悟の持ち方を知りたい方は読んでみることをお勧めする。
    このジャンルは根強い人気がある理由もなんとなくわかった。

  • 東2法経図・6F開架:368.5A/Mi93k//K

  • 1ヶ月ぶりにやっと手に取れた本がこの本とは、と思いながら、かつての数々の事件を思い出しながらとても興味深く読んだ。筆者の仕事は誰にでもできることではないのでスゴイなぁと思う。

  • 宅見射殺ぐらいから、筆者を巡る訴訟など、利害関係が話の中心になってしまう印象でつまらなく感じる。一方でそれだけ深い取材をしているということだと思うし、本の趣旨としてもそれで良いのだと思う

  • すごい世界もあるもんよ。
    でも、リーダーの本質は決定と言葉と組織。

  • 反社は暴力団に限らず。地下に潜った組織が怖い‼

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。ジャーナリスト。1942年、東京都に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、フリーに。著書には『暴力団』(新潮新書)、『血と抗争 山口組三代目』『山口組四代目 荒らぶる獅子』『武闘派 三代目山口組若頭』『ドキュメント 五代目山口組』『山口組動乱!! 日本最大の暴力団ドキュメント2008~2015』などの山口組ドキュメントシリーズ、『食肉の帝王』(以上、講談社+α文庫)、『詐欺の帝王』(文春新書)、『パチンコ30兆円の闇』などがある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞を受賞した。

「2021年 『喰うか喰われるか 私の山口組体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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