- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065221631
作品紹介・あらすじ
第164回芥川賞候補作。
中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。
2020年、コロナ禍で予定がなくなった春休み、
ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。
ロード・ノベルの傑作!
「この旅のおかげでそれがわかったの。
本当に大切なことを見つけて、
それに自分を合わせて生きるのって、
すっごく楽しい」(本書より)
感想・レビュー・書評
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道連れ旅の、物語です。旅で人は成長する。自分はたいした旅をしてこなかったから成長がないのかな、とも思った。もやもやして読み終わったので、最近文庫化されたらしい同書を買って、読み直そうと思う。
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風景や鳥について詳しく描写されているのに、何というか情景がスーッとは思い描けないようなところがあったが、徐々に私も一緒に旅をしている感覚が増してきた。「練習」は人生のなかの一つの過程ということなのか。
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乗代雄介さんにはまっています。「それは誠」を読んで、2作目に読んだのがこの作品でした。
少女とオッサンの歩き旅という設定がとてもいいし、二人と、途中に合流したもう一人の女性との「会話」がとてもいいのです。
ただ結末に、オチというか、ドンデン返しというか、作品の構成を一気に動かしたいのかなという書きかたに、ちょっと引っ掛かってしまうところがあって、それはそれでいいのですが、チョットあざといなとも感じながら、にもかかわらず、これはどうしてんねやろという興味も沸いてはまり続けています(笑)。
「ゴジラ老人シマクマ君の日々」というあほブログにもあれこれ書いています。読んでいただけると嬉しいです。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202402080000/ -
なんで借りたのか覚えていないが、図書館のマイリストに入れてあった。
去年の話で、コロナ禍で学校が休校になっている小学最終学年の亜美(アビ由来の名前)と小説家の叔父とが、千葉の我孫子から茨城の鹿島アントラーズの本拠地まで徒歩旅に出る。我孫子から鹿島まで約68キロ徒歩で14時間弱。内容的には頭にあまりのこらなかったが、我孫子というと鳥研の所在地、ロケーションに手賀沼がやたらとでてきて、手賀沼のコブハクやオオバンなど、野鳥もちらほらと登場。鳥の博物館に行く約束もキーワードとなってくる。ラストがさらっと字数すくないながら、とてつもなく辛いので、読了感はとても悪いが、コロナ禍の中でコロナ由来の不幸が増えただけでなく、普段通りの不幸ももちろん普段通りに起きている。この流れなので、新型コロナで死ぬ話か?と思って読んでいたが、嫌な方向に外れた。なんとも嫌な気分になった。 -
芥川賞とってほしい作品でした。
作中に出てくる「大切なことを見つけて、それに自分を合わせて生きる!」って、いい言葉ですねー。
ぜひぜひ、読んでみてください -
高橋源一郎と文学youtuberベルの推しで三島賞も獲得ということで読んでみた。このコロナ下の真っ只中の同時代小説である。最近では珍しいくらいの爽やか小説で一気に読み進められた、だがラストのグダグダは何だ、あまりにも少女趣味過ぎた内容に作者の照れ隠しなのだろうか、それにしてはちょっと酷いではないか、ここまで読者を喜ばせといてこれは裏切りだちょっと許せないラストは変更して欲しい。何度も「おジャ魔女どれみ」が出てきたが最近そのスピンオフ的な映画も上映されて、リバイバルも期待できるのかな。