弱い男 (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
3.86
  • (1)
  • (4)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 40
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065222249

作品紹介・あらすじ

本書の企画は、「男の弱さ」をテーマに野村克也さんへインタビューすることから始まりました。

インタビューを開始したのは、2019年12月。野村さんが最愛のひと・沙知代さんを亡くされてからすでに2年が経過していました。人生の先達として「男の弱さ」とは何か、そしてその弱さを抱えてなお生き続けるにはどうすればよいのか、その人生を振り返りながら野村さんにご指南いただく本を刊行するべく臨んだインタビューでした。

(中略)

野村さんが人生で噛みしめてきた「男の弱さ」を語っていただくばかりのインタビューは、2020年の1月へ続きました。ついに生きることへの希望を一言も口にされないまま、野村さんの幼少から現在への振り返りは終わってしまい、インタビューはそこで一区切りとなりました。

そして2020年2月11日、野村克也さんがご逝去されました。

抜け殻のような野村さんと向かい合いながらも、こんなにもすぐに亡くなられてしまうとは思っていませんでした。生きることへの希望を考える最後のインタビューに臨むことで、本書の取材は完了するはずでした。残されたのは、悲観的で諦観に満ちた言葉だけ。 

救いようのない酷薄な死の直前の述懐のみを手に、一度は出版を断念することも検討しました。しかし、野村さんが己の弱さを噛みしめて口にされた言葉の数々は、「老い」「孤独」「弱さ」に向き合って野村さんが生きてきた軌跡であることに間違いありません。その10時間に及ぶ貴重な音源を秘蔵にしてはならないとの思いから再度の書籍化を目指しました。逝去から一年という時間が経過してしまいましたが、野村さんの事務所のご協力があって本書の刊行に至りました。

野村克也さんの死の直前の言葉が、本書には赤裸々に綴られています。
野村さんが人生の終幕に抱えていた「男の弱さ」の耐え難き重さの一片を、読者のみなさまに受け取っていただけることを願ってやみません。

星海社編集部 丸茂智晴
(以上、本書「はじめに」より抜粋)

野村克也が死の直前に吐露した男の弱さとは、老いとはーー

プロ野球テスト生として南海ホークスへ入団以来、選手として、そして監督として輝かしい頂点を極めた不世出の男、野村克也。しかし最愛の妻を失い、生きることへの意志を喪った彼は、やるせない孤独に包まれた「弱い男」だった。本書は、貧困を極めた自らの幼少時代や妻・沙知代との、そして息子・克則との赤裸々な回顧であり、死の直前に自らの「弱さ」と真正面から向き合った、いわば「最後のぼやき」である。「弱さ」を抱え続けてきた人間だからこその「強さ」がにじみ出る野村克也のラストメッセージを、老いや死と向き合うすべての方々へ届けたい。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 世間一般のノムさん本と異なる、最愛の妻を亡くした男の最晩年。あの長谷川晶一氏が構成。

    巷に溢れるノムさん本。同じような内容で食傷気味だったが本書は独特。「知将」でなく生きる希望を失った一人の「老人」へのインタビュー。

    急逝する直前の取材テープ。お蔵入り寸前だったがノンフィクションライターの長谷川晶一氏が構成している。

    野球人生を振り返っている内容ではあるが、ほとんどが妻の沙知代さんの回顧。妻に先立たれた男はこんなにも切ないものなのか。あの野村克也をして、最晩年はこんなにも弱ってしまうことに驚かされる。

    おそらく最後のノムさん本。

  • つまらない さびしい、ぼやき

  • お蔵入り寸前だった(らしい)最晩年のインタビューが元。
    野球の話は、ほぼ出てこない。

    功成り名を遂げた人物の、等身大の寂しい晩年。

    他のあまたの「ノムさん本」とは、ちょっと違う。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

プロ野球選手・監督、野球解説者、野球評論家。1935年、京都府生まれ。54年、テスト生として南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団。70年には選手兼任監督に就任し、73年にパ・リーグ優勝に導く。後にロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)、西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)でプレーし、80年に45歳で現役引退。27年間の現役生活では、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、ベストナイン19回などの輝かしい成績を残す。65年には戦後初の三冠王にも輝いた。90~98年東京ヤクルトスワローズ、99~2001年阪神タイガース、03~05年シダックス(社会人)、06~09年東北楽天ゴールデンイーグルス監督を務め、多くの名選手を育てた。2020年2月、逝去。

「2021年 『弱い男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野村克也の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ウォルター・アイ...
凪良 ゆう
辻村 深月
恩田 陸
リンダ グラット...
石原 慎太郎
早見 和真
ウォルター・アイ...
横山 秀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×