- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065223826
作品紹介・あらすじ
習慣として早朝の数時間、一日のうちいちばん「非社会的」な時間に書き続けられたというヴァレリーの言葉。
膨大な量のそれは人間の生の実相へと肉迫する。作品が装置であるとはどういうことか。時間と行為の関係とは? 詩が身体を解剖するとは?
ヴァレリーのテクストを丹念に読み込み、そこから描き出された芸術と身体と生の関係。
著者の美学・身体論の出発点となった記念碑的力作。解説・細馬宏通。
感想・レビュー・書評
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「誠実さは他人に向けた振る舞いの倫理」これでタトゥー入れるわ。
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68 読者を行為させる 装置
74 ヴァレリーにとって詩とは「詩として表現された…生理学的生」
「創造的誤読=読みの複数性」は「不可避の副産物」にすぎない
109 反復や同化
「他者と同じ状態になる」という私たちの衝動が、コミュニケーションの可能性を作っているとヴァレリーは考えている。
130 詩をつくることは詩
169
ヴァレリーにとって注意の本質とは、注意の対象と注意のシステムの分離不可能性に、より単純に言い換えれば、注意の対象と注意する主体の分離不可能性にある。初期の『カイエ』で、ヴァレリーはこの分離不可能を「対象の受肉incarnation」と呼んでいる。
184
リズムとは、ある列の模倣可能な特性である。模倣可能であって理解可能ではない。
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22.01.13
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自分が所有している機能以上の機能を引き出し知覚する行為としての詩に対しての考察はとても興味深かった。ヴァレリーの詩やテクストを全く読んでいない状態で読んだが十分に楽しめた。