どの口が愛を語るんだ

著者 :
  • 講談社
3.29
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本棚登録 : 192
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065223871

作品紹介・あらすじ

のたうちまわって超えていけ、愛。

『流』の直木賞作家・東山彰良が新たに挑む、自由でボーダレスな短編集!

九州の温泉街、小さな街の団地、ニューヨーク、台北、東京ーー。
残酷さとやさしさが隣り合わせるパッとしない世界
それでも生きていくむきだしの人間たち。

「猿を焼く」
さえない温泉街に引っ越してきた中三のぼく。無軌道な不良とよそ者の少年は、なぜ猿に火をつけたのか?

「イッツ・プリティ・ニューヨーク」
クレイジーな同級生カメと、そのアバズレな姉。欲求に翻弄されるぼくと彼らの団地の日常。

「恋は鳩のように」
同性婚が合法化された日、歓声に沸く群衆の中、アンディは詩人の恋人・地下室に電話をかける。

「無垢と無情」
人間じゃなくなった「やつら」から身を潜めるように、おれは画面の中のミーティングルームを訪れた。

感想・レビュー・書評

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  • 『ブラックライダー』『罪の終わり』という大傑作をものした東山彰良の愛をめぐる四つの純文学短篇集。それぞれ面白い。そして何より文章がすばらしい。東山作品は「ぼく」という一人称で少年時代を回想したものが、好きな作家だが、ゾンビ小説の「無垢と無常」の語り口も良かった。

  • やっぱり東山さんの作品は最高だ。日本文学で、こんなテイストかけるのはなかなかいないと思う。ここ最近、女性作家さんの作品ばかり読んでいたこともあって、より強くそう思うのかもしれないけれど笑 

    個人的には、「猿を焼く」が一番好き。(この作品に限らずの話だが)思いのほか作品自体のスコアが低いが、アクが強いのと、面白くないは違うと思う。

  • 猿を焼く-『最高の任務』に通ずる、東京→田舎町→東京での孤独感や歪み。生活は、金が解決している。家族が田舎の孤独に耐えられたのも金、東京に帰れたのも金、大学に行けたのも金

  • 1、2話目の面白さや比喩表現に引き込まれて、3、4話目を期待して読んだが、尻窄みになってしまった。

  • 歪な愛のお話。後半は読みにくかった。

  • 3.5 愛に関する短編集。この作者の描く躍動感が好き。大胆だけど、繊細。絶望を描きながら希望を残す。明日も頑張らなくてもいいから生きようと思う。

  • うん、小説だ。ラノベとは全く違うという意味で。短編集。ありがちな知識や言い回しを鋭く書き切る心地良さがある。各短編の世界設定は見事なまでに良い意味でバラバラ。
    個人的な相性として、同作家の別作品を読むかと言えば、多分選ばないだろう。

  • 東山彰良の本は初めて読んだ。
    良かったし聞かれれば面白かったから読むといいと答えるだろうが、どの話も作りに既視感が大きかった。自分の年齢のせいだろうか?
    これも有体といえばそれまでながら、詩人の詩のそれぞれの解釈と領土宣言が好きだった。
    この人の他も読んでみようと思った。

  •  四篇からなる短編集。ジャケットがとても素敵で買ってしまった。

     「猿を焼く」がこの中では圧倒的に好きだった。脱サラして都会から田舎へ移住しオシャレ農業を始めた一家の息子がその地元の不良たちと出会い、いわゆる"アバズレ"に恋をする話なのだけど、この田舎の閉塞感に身に覚えがありすぎて息が苦しくなった。田舎にいながらにしてできる刺激的なことは喧嘩かセックスかしかなくて、独特のヒエラルキーがあって、その中で起こる出来事は全て地元じゅうで筒抜けで、ここで順応するのは本当に大変だ。そうした環境に問われて溺れそうになりながらも何とか保っていた自我が崩壊していくラスト、救いがあるようで無くて、かなり重たい読後感。

     「恋は鳩のように」も面白かった。LGBTQへの理解が進む世界にあって、同性愛者であるということ、それをカムアウトできないということが本人のアイデンティティや恋人同士の結びつきを強くしていたかもしれない、という視点はLGBTQを取り上げる作品の中では珍しいのではないか。新鮮だった。

    「猿を焼く」★★
    「イッツ・プリティ・ニューヨーク」
    「恋は鳩のように」★
    「無垢と無情」

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著者プロフィール

1968年台湾生まれ。福岡在住。2002年、「タード・オン・ザ・ラン」で第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞。03年、同作を改題した『逃亡作法 TURD ON THE RUN』で作家デビュー。09年『路傍』で第11回大藪春彦賞、15年『流』で第153回直木賞、16年『罪の終わり』で第11回中央公論文芸賞、17年『僕が殺した人と僕を殺した人』で第34回織田作之助賞を受賞。近著に『女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。』。

「2021年 『夜汐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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