戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六 (講談社文庫)

  • 講談社 (2021年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784065224472

作品紹介・あらすじ

国民に嘘をつく国家は滅びる――
佐藤優が最も尊敬する外交官が明かす、
ナチス・ドイツ崩壊の真実

日本の外交官と外務省の隅々までを知り尽くす佐藤優が、
これまでに接した当事者のなかで能力、実績、人格ともに最高に評価するのが吉野文六氏。

吉野氏は、沖縄返還において日米両政府間に密約が存在したことを、
2006年に日本側の交渉当時者として初めて明らかにした。
外交官の「職業的良心」はいかに生まれ、形成されていったのか。

・生い立ち、旧制高校時代、帝国大学での学生記者経験、行政科・司法科・外交科すべて合格した高等文官試験。
・外務省へ入省後、真珠湾攻撃前夜の太平洋を横断、たどりついた北米大陸での見聞、動乱の欧州を視察してベルリンへ。
・松岡洋右外相、野村吉三郎駐米特命全権大使らのエピソード、各在外公館でおこなわれていた諜報活動、またソ連のドイツ侵攻時に、在ベルリン大使館から南方へ避難した大島浩大使から下された決死の司令。
・1945年5月ナチス・ドイツ第三帝国が崩壊する瞬間に立ち会う。そして命を賭してシベリア鉄道横断からの帰国。

1941年から1945年にかけ、激動の欧州を目撃した青年外交官の物語。

みんなの感想まとめ

激動の欧州を舞台に、青年外交官がナチス・ドイツの崩壊を目撃した貴重な体験が描かれています。著者が尊敬する外交官、吉野文六氏のオーラル・ヒストリーは、戦争の混乱の中での人間の本性や外交の現実を浮き彫りに...

感想・レビュー・書評

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  • ファシズムの欧州で戦火の混乱をくぐり抜けた、青年外交官のオーラル・ヒストリー。

  • 元外務省、佐藤勝の最も尊敬する外交官吉野文六。青年外交官の目に写ったナチス・ドイツの崩壊。貴重なオーラル・ストーリー。

    歴史的な事件であったり平凡に思える日常。そんな中にも人々は暮らしていた忘れ去られた事実がある。オーラル・ヒストリーはそんな当時の空気を復元する作業。

    本書は佐藤勝が最も尊敬する外交官だという吉野文六氏。外交の道を選んで派遣されたのが戦中のドイツはベルリン。語学研修のためであったが否応なくナチス・ドイツの崩壊に巻き込まれることとなる。

    聞きに直面した際には人間の本性が表れる。戦犯となる三国同盟推進の立役者の一人、大島大使やリッベントロップ外相の行動は何とも。

    吉野文六は、沖縄返還時の外務省アメリカ局長。沖縄返還密約問題に関し貴重な証言を残している。

    官僚の隠蔽体質に抵抗し歴史に謙虚な姿勢。一校から帝大ではない独自の視点。
    佐藤優の引き出しの力もあり、歴史にの狭間に光をあてた、貴重なオーラル・ヒストリーに仕上がっている。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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