- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065224533
作品紹介・あらすじ
東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気などまでわかる特殊な能力を身につけていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。
感想・レビュー・書評
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『ムシシリーズ』で虜になった川瀬七緒さん
また変わったものをテーマにしているw
小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷は服飾の深い知識と美術解剖学に長けている
服を見ればその人のクセを把握し、骨と筋肉は透けて見え、受けた暴力や病気などまでわかるという突拍子もない特技を持っている
その特殊な能力を活かし、10年前に起きた未解決の少女殺害事件の解明に乗り出す
変わったテーマで内容も面白い!
だがそれ以上に…、
出てくるキャラが濃い!w
みんな個性が強すぎ!w
変わり者の集まり!w
お腹いっぱいになります!w
ただし、みんなそれなりに凄い専門知識を持っているんですよ!
ちなみに私は古着屋の小春が気に入りました(≧∇≦)b
桐ヶ谷はこの濃いキャラたちと一緒に、被害者の着衣だけを頼りに推測を重ね警察にはなかった視点で事件の真相にたどり着いていく !
これはまた面白いシリーズ!
ハマりそうな予感(´∀`*)ウフフ -
〈法医昆虫学捜査官〉シリーズでは法医学と昆虫学を融合させた面白い切り口で事件解決へ導いていく様子が描かれるが、この作品の主人公・桐ヶ谷京介は解剖学と服飾とを融合して事件の真相に迫るというまたまた面白い切り口。
服のシワや傷、生地の擦りきれ方などから着ている人の癖や疾患、怪我、果ては性格や精神状態まで分かってしまうという…もう超能力者並の分析能力。
初対面でこんなに事細かに当てられたらゾッとして冒頭の女性同様『何かの宗教なの?』と逃げ出したくなるのも分かる。その位、桐ヶ谷の能力は凄いのだ。
そんな彼がたまたまテレビで目にした、十年前に起きた未解決事件の被害者少女の顔と彼女が着ていた奇抜な柄のワンピースに猛烈に感情を揺さぶられ、ヴィンテージショップ店員の小春と共に事件を調べていく。
最初はどうしてここまで桐ヶ谷がこの事件にのめり込むのかよく分からなかった。
彼はその能力により、時に暴力や虐待受けている被害者に気付いてしまう。しかし彼が判断しているのはあくまでも着ている服の状態や着ている人の姿勢であり実際に暴力や虐待を受けている場面を見ているのではないため、通報しても相手にされない。そして時に被害者が救われないまま亡くなることもある。そんな無力感を繰り返すまいとこの事件解決に意気込んでいるのかと思っていた。
桐ヶ谷は探偵キャラクターには珍しく、とても涙もろい。被害者の状況や心にシンクロしてつい感情移入してしまうのだ。事件調査の最中にも度々涙を流している。
一方の小春は天真爛漫キャラクターで、なかなか難しい相手でもスンナリと親しくなっていく。
読み進めていくと、被害者が着ていたワンピースの生地の特殊性、釦の希少価値、ワンピースのサイズ調整の仕方など服飾やヴィンテージ品という面から事件の真相に迫るところが面白い。
そして調べていくにつれて、ますます事件とワンピースとのチグハグさが明らかになり、少女の正体や事件の真相に興味が湧いてくる。
〈法医昆虫学捜査官〉シリーズでも法医昆虫学に懐疑的な警察官たちが大半という状況が描かれるが、こちらでも少女の事件の担当者、南雲と畑山の両刑事も桐ヶ谷の視点に胡散臭さしか感じていない。しかし桐ヶ谷の分析が悉く当たり、桐ヶ谷と小春の調査が事件解決に迫っていると見るや捜査に協力させている。
特に南雲はしたたかな刑事ではあるものの、桐ヶ谷と小春に対してフェアだし一方で桐ヶ谷と小春は一般人であるという自覚もさせている、良い刑事だと思う。
事件の真相は現代でも解決されていない問題に絡んだ悲しいものだった。正直、関係者が言うように見逃しても良かったのでは?とも思える。だが見逃してはいけない部分がある以上、桐ヶ谷としては一部だけを見逃すわけにはいかなかったのだろう。
桐ヶ谷が一番気になっていた少女の名前が分かって良かった。
桐ヶ谷にとっては、埋もれている腕利きの職人たちに仕事を紹介するブローカー(と書くと怪しい響きがあるが本人がそう言っている)をしている本業同様、服飾から埋もれていた事件の真相にスポットを当てることが使命なのだろう。同時に彼の感情移入癖からつい被害者に心を寄せていくのだろう。
続編があるのかは分からないが設定は面白いので、その時は桐ヶ谷の頑なさがもう少しマイルドになっていると良いなと思う。 -
何という視点で作品を考えてくるのか川瀬七緒という作家は。
「昆虫シリーズ」も驚いたけど「仕立て屋」って笑
服のシワや汚れから身体の不具合を察知し骨格体型クセ全てを見透かしてしまう。
これは面白い!優しすぎてすぐ泣いちゃうし感情移入しすぎだけど素敵な主人公でした。
また面白いジャンルに手を出したもんだ!
そして第二弾もある!!
川瀬七緒いいわ〜‹‹\(´ω` )/››
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2023/07/16
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2023/07/16
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デザイナーからウジへ…
たぶん私のせいですね…
すみませんm(_ _)m
ゆーき本さん、ウジの世界へ飛び込む準備が完了しました!デザイナーからウジへ…
たぶん私のせいですね…
すみませんm(_ _)m
ゆーき本さん、ウジの世界へ飛び込む準備が完了しました!2023/07/16
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仕立て屋が探偵!川瀬七緒だし、こりゃ面白いぞと期待が大きかっただけに、ちょっと残念。こんなの暴いたところで悲しいだけだよ。被害者にはちゃんと名前はあったし、名無しを意識していたのは主人公だけだと思うが。
体つきや姿勢、服のしわなどからその人の具合の悪いところを見抜く。主人公は、服を仕立てる関係から解剖学も身に着けているのだ。勿論、仕立てへの造詣も深い。その主人公に、ヴィンテージ物を扱う店の店主が、事件の探索に加わる。その辺りの展開は面白い。 -
面白くてせつない一冊。
遺留品から十年前の身元不明少女殺害事件の謎に迫っていく物語。
その服に全ての情報が詰まってるというのは目から鱗。
デザイン、ボタン等から丁寧に声も名も無き少女に近づいていく過程は面白さと興味が尽きない。
桐ヶ谷くんの眼を通して少女を一緒に追う時間は苦しみを感じとり涙する彼に何度も心が共鳴した時間。
服を見ることはその人を救うことでもあると同時に苦悩も一緒に背負うことでもあるんだな。
事件の真相は見事にせつない。
せつない境遇、想いを全て掬い取り優しさと正義の狭間で揺れる桐ヶ谷くん、君は最高だ。 -
10年解決されなかった殺人事件のテレビ公開捜査をきっかけに、探偵でも刑事でもない素人(だが特殊能力の持ち主)が事件に首を突っ込み、解決するミステリー。
その特殊能力の持ち主とは、洋服のシワや摩耗などから、着ていた人物の身体的特徴や癖まで分かってしまう、ファッションブローカーの桐ヶ谷京介。
その相棒は、ヴィンテージショップの目利きバイヤー水森小春。
二人の特殊な知識と能力、人脈を駆使して、殺人事件の被害者が着ていた衣類が、どのようにして作られた物なのか、また着ていた人物がどのような背景に生きていたのか、ということまで明らかにしてしまう。
二人のビジュアルや特殊能力、登場人物のクセの強さなど、ちょっとラノベ要素が入っているような気もするので、中学生が好きそうな感じがする。
が、服飾に関する用語や言葉使いがちょっと難しく、ルビや解説が欲しい。
衣類から事件を解決するというのは、とても面白いのだが、特殊用語などに引っかかりを感じると読み進めなくなってしまう子もいると思う。
2021.1.10 -
仕立て屋の職を持つ桐ヶ谷。
彼は、美術解剖学と服飾の知識がある。
美術解剖学とは、なんだ…と興味が湧く。
服のシワを見れば、その人が受けた暴力や病気までわかるという…。
偶然、テレビの公開捜査番組を目にした10年前の少女殺害事件で、その少女が身につけていたワンピースの奇妙な柄が気になり、ヴィンテージを扱う古着屋の小春と真相を…という話。
今までにない職業設定と服飾に関わる内容なので、興味を持って読破できた。
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登場人物が魅力的。
探偵役の桐ヶ谷さんは繊細で優しいですね。涙脆くてすぐ感情移入してしまうのは、わたしもその傾向が多分にあるのですぐこの主人公が好きになれました。
相棒役の小春さんも個性的でカッコいい生き方をしていて好きだなあ。個人的には理容師の磯山さんにいきなり髪をカットしてもらうシーンが大好き。小春さんの魅力が私の中で一気に爆発しましたwあとたまにゲームに例えるセリフに思わずクスリとさせられました。
その他にも理容師の磯山さんや手芸店のミツさんのキャラもいいですね。皆その道のプロフェッショナルで読んでいて気持ちがいいです。
ただ被害者の女の子の事を思うと、なんともやりきれない気持ちになりました。なので読後感はあまり良くなかったです。
でも桐ヶ谷さんや小春さんにまた会いたいから、続編は必ず読みたいと思います。 -
"仕立屋探偵"という新しいジャンル。
テレビの公開捜査番組を偶然目にした主人公が、10年前に殺されたという身元不明少女の着衣に注目し、事件を解決する、というもの。
仕立屋と解剖学の観点から、着ている服のシワや筋肉の付きかた諸々で、日常の癖や体に潜む病魔、DVを受けていないかなどをホームズばりに言い当てるところは面白い。
さすがに医者より先に難病を言い当てるのはどうかと思うけれど(笑)、法医昆虫学シリーズに続いて、新しいシリーズになるのか?、今後もまぁまぁ楽しみ、かな。 -
高円寺南商店街の仕立屋兼服飾ブローカー、桐ケ谷京介。
公開捜査番組で見た遺留品のワンピースに、強い興味がわいて……。
服のデザイン、材料である布、縫製、劣化具合や、着てついた跡。
遺留品である服から、ここまで読み取れるのか、と驚くほどのスーパーマンぶり。
解剖学にも詳しい設定で、姿勢や服のしわだけで、抱えている病気まで読み取ってしまうのが、輪をかけて超人的だった。
ヴィンテージショップの小春や、手芸店のミツなど、それぞれの知識の深さがかみ合うさまは、おもしろかった。
素人探偵が活躍、警察は道化、という役回りではなく、警察もしっかりしていたのが、よかった。
沈めるかな…笑。楽しみです(*´艸`)
沈めるかな…笑。楽しみです(*´艸`)
そうなんですよ!
このシリーズもハマっちゃいそうです(≧∇≦)
テーマも面白いし、キャラも濃いしw、続編が楽しみです!
そうなんですよ!
このシリーズもハマっちゃいそうです(≧∇≦)
テーマも面白いし、キャラも濃いしw、続編が楽しみです!
ウジボールすごいですよーw
ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!
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ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!ウジ!