暗闇の囁き 〈新装改訂版〉 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2021年5月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784065225141

作品紹介・あらすじ

森の狭間に建つ白亜の洋館。
美しく謎 めいた兄弟・実矢(みや)と麻堵(まど)の周囲で相次ぐ奇怪な「死」。
ある者は髪を、ある 者は眼球を......奪われた死体の一部(パーツ)は何を意味する? 
兄弟がひた隠すもうひとりの少年「あっちゃん」の秘密とは?
恐ろしくも哀しい真相が胸を打つ「囁き」シリーズ第二弾、完全改訂の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 美しく、幼い、神秘的な兄弟の周囲で、謎めいた変死が相次ぐ。その真相が、徐々に描かれる。

    久しぶりのホラー。ちょっとノスタルジー漂うミステリー。冒頭から、少しハード目のサイコかと思われたが、真相は、哀感残る「暗闇」。

    ミステリーでいう、トリックは無いが、偶然の事故に、交錯していく、兄弟の狂信が、悲しく恐ろしい。子供達が、美しく描かれているので、耽美系ホラーミステリーというところでしょうか。

    早坂吝さんが大学の時、綾辻さんを読み込んでいたらしいので、初読してみました。新しいのも読みたいですね。

  • やっぱりおもしろい。

    主人公の悠木拓也は、卒論を集中して書くために叔父が所有している別荘を訪れる。
    そこで美しい二人の兄弟に出会うが、その周りにでは相次ぐ不審な死が。
    真相を追ううちに、そこには記憶の底に沈んでいた過去にまつわる悲しい真相が。


    綾辻行人のホラーテイスト多めのミステリーシリーズの2作目。
    相変わらず陰鬱とした雰囲気を醸すのがうまい。
    読み進めるうちに、薄皮一枚隔てた異世界に迷い込んだかのような錯覚を覚える。

    今回は前作よりもホラーテイスト強めなので、ミステリーとして読むと物足りなくはあるが、
    その分迫力は増している。

  • 大学生の悠木拓也は伯父の別荘で論文を書こうと思い、1人烏裂野を訪れた。
    拓也はそこで2人のきれいな兄弟に会う。
    2人は近くにある白亜の洋館の住人だった。

    またしても囁きパートが怖い。
    夏向けの作品。
    殺人鬼 覚醒編とリンクしているらしい。

  • 黒髪を切られ変死した女性家庭教師。そして従兄は眼球が、その母親は爪を奪われて死んだ。謎めいた美しい兄弟を取り巻く奇怪な死。遠い記憶の闇の中から湧き上がってくる”囁き”が呼び覚ますものとは一体何なのか。

    “囁き"シリーズ第二弾。ホラー要素の強い本格ミステリ。どことなく不気味な雰囲気。物語の鍵を握る”囁き”。家族という閉じられた世界の中で生まれる狂気。事件の歪さが実に悲しくて、胸に刺さります。

    謎解き系の作品ではなく、絢辻さんらしい不気味な読後感。“囁き”シリーズならではの、後味の悪さが病みつきになります。

    少年の頃、奔放に駆け巡り、夢を見て、輝く”世界”を見ていた。しかし、大人になってしまった僕には、いつしか見えなくなってしまった世界、幻想、夢、想い。悲しくも、美しい世界。

    残虐な描写も多く、苦手な方も多いかと思いますが少年の頃に抱いた幻想、そしてノスタルジックな世界に触れたい方は「暗闇の囁き」を手に取ってみてくださいね。

  • 実矢と麻堵、亜希


    つらい

  • 今読むとタバコの描写ガキになってしまうご時世ですが…
    結末が分かった時はそういう事か!と納得しましたが、最後はなんだか、腑に落ちないまま終わってしまったのが私としてはちょっと残念。
    でも、やはり文章は読みやすくて物語に入り込みやすいです。

  • 綾辻さんだから最後に何かあるかと思ったけど特に何もなくちょっとガッカリ

  • 森の狭間に建つ白亜の洋館。美しい兄弟・実矢と麻堵の周囲で相次ぐ不審死。髪や眼球を奪われた死体の謎。そして、秘密の中心にいる「あっちゃん」とは何者か。ホラーミステリ・囁きシリーズ第二弾。

    冒頭から衝撃の惨劇。そこから兄弟たちの囁きを挟みながら事件は進む。十年ぶりに伯父の別荘へやってきた悠木拓也は、少年時代の忘れ去られた記憶の囁きから事件を辿る。白い館に住む白くまっさらな少年たちは秘密で覆われた森の闇で遊ぶ。テンポよく読みやすいのに、ひんやりとした静謐さが伝わる文章。

    ホラーでありながらミステリの仕込みもしっかり。ミステリがゴールを迎えた瞬間に、叩き落されるホラーの闇のコントラスト。善意も悪意もそれは未来を作る可能性に過ぎない。混ざり合う現実と空想。でも、社会でもそれらは複雑に絡み合って存在しているよね。少年の目を通してそれを教えてくれる。

    それにしても、冒頭の惨劇の謎はいつ解けるのかなと思ったら、別作品とリンクしているとのこと。ラストの余韻とともに、終わっちゃったよー!って焦りながら読んでた(笑)

  • 読み返し。
    湖と側の森、そして白亜の洋館。絵本世界のような美しい世界で繰り出される凄惨な事件。その対比がおぞましさをより感じさせる。
    昔主人公が描いた物語を軸に事件が展開される。全てはあっちゃんを蘇らせるため。
    強い兄弟の絆が、人格を増やしていくのが、ぞわりとする。

  • 不気味なのに美しい印象の残る作品でした。

    ホラーが苦手なので、再読したいとは思いません…。ただ、なぜか次作の「黄昏の囁き」も気になってしまう、そんな魅力がこのシリーズにはあります。

  • 囁きシリーズの二作目。

    ミステリの要素は少し抑えられた印象ですが、耽美的な妖しさをまとうゴシックホラー的な雰囲気は前作同様で、日常から少し乖離した感覚が特徴的です。

    浮世離れした感のある、美しい兄弟の周囲で起こる死の連鎖が描かれますが、その背後にあるものは、不気味ながらも哀しいものがありました。

    物語に直接的な関係はありませんが、序章で見られる次作『殺人鬼』とのリンクは、作者の遊び心を感じると共に、シリーズは違えど世界観の共有が想像力を刺激します。

    モチーフとなった『悪を呼ぶ少年』という作品も気になりますね。

  • 美しくどこか、大人たちとは違う世界に生きていそうな兄弟。姿を見せないあっちゃん。
    厳格な父親。
    兄弟は、簡単な拓也のマジックに心底ビックリして、何度も見せてほしいという。拓也をいい魔法使いだという。

    純粋無垢ゆえの行動。
    はやい段階で理解することをできていなかったために、起きた悲劇。
    親と子の会話、世間ともっと触れられていたら。

    拓也が、彼らが見ている世界と、こちら側の世界、現実を見せようと説得しようとするが、父親が、阻む、聞く耳を持たず。
    最後まで子供への考えは変わらぬまま。


    「双葉山での中学生惨殺事件」も、出てくるものだと思って読み進めたが出てこず。

    殺人鬼覚醒篇(角川文庫)の方だというので、読んでみようかなぁ。
    一冊の中で解決してほしかった部分もあるけど。

  • ずっと以前に読んで、新装版となって再読。
    ちょうど今ごろの暑い盛りの時期が舞台になっていて臨場感あり。
    真夏の悪夢に放り込まれているような感じ。

  • ホラー要素強目の作品
    結末が分かった時は、なんだそんなことかーという感じでした、、

  • 前作の緋色程の衝撃はなかったものの幻想的な雰囲気を持ったサスペンスホラーミステリーって感じで面白かった。
    過去の猟奇殺人の真相はまた別のお話らしいから、それを除いた今回の事件は全部「事故」ってところがあんまり読んでこなかったパターンで新鮮に感じたなぁ。

    小学3〜4年(特に4年の実矢)なら死んだ人が生き返るなんて御伽噺だってことギリギリ理解できそうなもんだけど、そうならなかったのは隼雄が凡そ子供が好むであろう漫画やアニメの類を禁じてたが故だと思うと何だか遣る瀬無いな…隼雄もただ単に子供達が憎たらしくてそうしてた訳じゃないってとこがまた…そして最期まで子供達のことを理解して和解することもないまま突然の決別というとこがまたまた…

    ただ最期の麻ど(漢字出てこなかった)の感じだとまた同じことやりそう感…^^;
    それかもうファンタジーの類を禁止する人がいなくなったから徐々に正気に戻るかどっちだろうな…

  • 20年以上前に読んだが再読。なんとなく、小説家の叔父さんの湖畔の別荘に卒論書きに古いビートルで行くのがかっこいいよなと思い出して。ミステリ的な要素とホラー的な要素が合わさってとても好きな作品。

  • 「囁き」シリーズ2作目。
    謎の少年「あっちゃん」とは……
    囁きが導く先には……

  •  なんで双葉山に行ったんや……

     いやまあ本筋じゃないんだけどね、それ。
     十年以上ぶりの再読っぽい。なんとなく覚えてましたね。形式としてこの話の形がめちゃくちゃ好きです。おどろおどろしい事件が起こりつつ、第三者としてそれを見ていたつもりだったのに、実は自分が元凶だったっていう。いいよね、そういうオチ。すごい好き。今書いててふと思ったけど、綾辻を読んで面白かったから、そういう形式が好きになったのかもしれない。(カッコ)の書き方とか、自分の好みが綾辻の話だと思ってたけど、綾辻が好きだから好みはこの形式、って言えるようになった、明文化された、って感じかもしれない。
     最終的に「全然解決してないやん!」っていうツッコミを入れるのも好きですね。
     ミステリというよりミステリーでホラー。

  • 3.8

  • 烏裂野(うれつの)という山里を舞台に、謎めいた秘密を抱える円城寺家の周辺で起こる死の連鎖が描かれる。実矢と麻堵、美少年の兄弟、あっちゃんという謎の少年。一切話すことのない母円城寺香澄、その夫で子供たちに非常に厳しい円城寺隼雄、ミヤとマドの家庭教師の滝川遙佳、隼雄の妹の安達雅代、使用人の佐竹周三と邦江夫妻。雅代の子供克之。
    屋根裏部屋に閉じ込められ、祖母のハツ子がご飯を差し入れに行く描写、埋められたはずの土の中に、あっちゃんの死体がないという描写であたかも生きているのかと思い込まされた。
    悠木拓也が、昔生きていた頃の亜希に話した「魔法使いと人形王子」という空想の物語を信じたミヤとマド兄弟が死んでしまった兄のアキを救いたい一心で行っていた儀式だった。
    没頭のアキ以外の同級生が双葉山で惨殺されるというのは既に読んでいる殺人鬼と繋がるものがあり、面白かった。
    囁きシリーズ2作目ものめり込む面白さだった。子供達が報われず少し悲しかった。最後生き残ったマドは、ミヤとアキの2人を纏いまた生きていくのかと心配だ。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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