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Amazon.co.jp ・本 (290ページ) / ISBN・EAN: 9784065230497
作品紹介・あらすじ
二・二六事件と西安事件。1936年に起きた2つのクーデター事件をつなぐ見えない糸をたぐることによって、歴史の転換点を描いた傑作。命や名誉よりも大切な価値を知る者が真の英雄なのである。
――佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)
時代の求めに身を呈した軍人、記者たちが作り上げる重層の歴史ドラマ。国境を越えて連鎖する事件の決行者の役割を照射することで、見えざる大戦前夜の構図が浮き彫りになってくる。日中の若き軍人が訴えた「兵諫」の思想とは。
――保阪正康氏(作家・評論家)
日本で二・二六事件が起きた1936年。中国の古都、西安近郊で、国民政府最高指導者、蒋介石に張学良の軍が叛旗を翻すクーデターが発生。蒋介石の命は絶望視され、日米の記者たちは特ダネを求め、真相に迫ろうとする。
日本では陸軍参謀本部という秘密の匣の中で石原莞爾が情報を操っており、中国では西安事件の軍事法廷で、張学良は首謀者ではないとする証言がなされた。
日本と中国の運命を変えた2つの兵乱にはいかなるつながりがあったのか。
「蒼穹の昴」シリーズ第6部は、興奮の軍事法廷ミステリー!
みんなの感想まとめ
歴史の転換点を描いたこの作品は、二・二六事件と西安事件という二つのクーデターを中心に、当時の軍人や記者たちの視点から重層的なドラマを展開します。臨場感あふれる裁判の描写や、アメリカ人記者を通じた中国の...
感想・レビュー・書評
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裁判で語られる張学良、本人が登場するわけではないのに、そこにいるかのような臨場感。凄い書き手だなあと思う。
龍玉をめぐる張学良の物語はいつまで続くのか?
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蒼穹の昴シリーズの最新巻。ずっと読まなければと思いつつ、前作を読んでから多分5年くらい経っているのではないか。ほぼ忘れてしまっていて人名も一致しないレベルでした‥。
今回は第二次国共合作に至る西安事件の真相を巡る物語。アメリカ人記者を考察者とすることで当時の中国の動きを世界全体から俯瞰したような目線で読み解いていく流れは流石です。もっと早く読んでいればもっと楽しめたのになぁ‥。
歴史の流れからして次巻以降、また大きな動きがありそうで楽しみです。 -
面白かった!書店で平積みになっていたときに、帯をみたら面白そうだったので、すぐに図書館で借りて読んでみました。文庫になったら買います。で、帯だけみると、二・二六事件の死刑囚が語る蹶起の真相、西安事件の被告人が訴える叛乱の首謀者、とあったんですが、全く春児とつながらず(つながってもないんだが)新しい独立した作品だと思い込んで読みはじめたらば、蒼穹の昴シリーズ、天子蒙塵の続きの話だった。それはそれでとても嬉しいんだが。浅田歴史本は比較的とてもフェアなので、読んでいて気持ちが良い。
支那での兵変で宮城の警備をするくだり、悲しすぎる。当時の情報というものの取り扱いがいかに、、というのが繁栄された肝の冷える文章が大迫力。もちろん当時の日本の長所短所だけでなく、支那の長所短所もフェアに描かれていく。読むほどに、ifの世界を想像して止まらなくなった。国として調和し、完結していた支那が欧のアヘンや米ソの介入で壊れていく様子が美しい文章で描かれる。欲を言えば、ちょっと短すぎに感じたので、もうすこしジムや志津の話をガッツリと読みたかった。 -
蒼穹の昴シリーズ第六部。1936年に日本と中国で起きた二つの事件、二・二六事件と西安事件。法廷での証言などをもとに、日米ジャーナリストの視点で事件の真相を読み解く。またしても、今まで歴史をちゃんと学んでなかったことを痛感した。
蒼穹の昴から50年ほど経った時代。だいぶ世代が入れ替わっているが、過去の登場人物との繋がりがある分、読者としては思い入れが強くなる。続きが読みたい。 -
「兵諌」はちょっと聞きなれない言葉だが、「兵を挙げてでも主の過ちを諌める」ことらしい。
1936年12月、国内統一に向け剿共戦に邁進する(安内擁外策を譲らない)蔣介石を諌め、「内戦の即時停止と、一致抗日」を呑ませるために、張学良が蒋介石を拉致監禁した「西安事変」が勃発した。
ニューヨーク・タイムズの記者、ジェームズ・リー・ターナー(ジム)は、歴史の目撃者として、南京の軍事法廷の西安事変裁判を傍聴する。そして、国民政府と共産党が抗日で手を結び、日中戦争に向けて時代が動き出す足音を感じ取り、本国へレポートする、というお話。
「中国は日本を捨ててソヴィエトを選んだのです。したがって日本は、天敵ソヴィエトから中国を取り戻すため、なおかつ満洲国防衛のために手を尽くさなければなりません。そしてこの事案は日本の外交努力を超えており、なおかつ二・二六事件の結果として、陸軍が事実上の支配者となった今、日本と中国との全面戦争は確約されました。」
中国贔屓の著者ならではの、中国愛に溢れた作品になっている。当時の上海や南京、実際はもっと泥臭く混沌としていたんじゃないかなあ(これも想像だけど)。それを著者は、思い入れたっぷりに美しく描いている。
前半で二・二六事件にもページが割かれているが、メインストーリーとはあまり関係なかったな。また、ジムの他、中国ウォッチャーとして特務機関の志津邦陽大尉、朝日新聞特派員の北村修治も登場するが、あまり活躍しなかった。
「蒼穹の昴」シリーズのお約束なのかもしれないが、「龍玉」のエピソードは余計だな。そもそも、本作がシリーズ第6部だということは読み終わってから知ったのだが…。シリーズとなれば、順番は相前後するが「天子蒙塵」も読まなきゃいけないな。 -
予定通り、蒼穹の昴1のあと本書を読んだ。何ら不都合なく楽しむことができた。
1936年の2.26事件と西安事件を扱った歴史ミステリー。こんな国に日本はよくもまあ攻め込んだものだ。あまりのスケールの違いに驚く。
懲りてない人が政権を握る危うさばかりが気になった。 -
「蒼穹の昴」シリーズ第6部。
1936年。二・二六事件のショックがまだ冷めやらぬ中、中国の古都、西安近郊で、国民政府最高指導者、蒋介石に張学良が率いる東北軍に監禁される事件が起こります。
奇しくも同じ年に日本と中国で起こったクーデターを巡り、物語は展開します。
この時代の日中モノは浅田さんのライフワーク(多分)だけに、安定感抜群のクオリティですね。
ただ、テクニックが過ぎて、第一章で二・二六事件の死刑囚と志津大尉が面会する場面を、敢えて“書記官の記録風”に片仮名文体にするのは、確かに雰囲気は出るのですが、シンプルに読みづらいので、ここは普通の文体でお願いしたかったです。
とはいえ、やはり流石だなと思ったのは、張学良をかばう為出廷した東北軍の護衛官・陳一豆の陳述シーンが圧巻だったのと、死刑宣告された彼に、桟敷席から「上出来だったぜ」と声掛けした馬占山とのやり取りがカッコよすぎでした。やっぱり“白虎張(張作霖)”の意志を継ぐ馬賊達は、人間としての奥深さや器の大きさが、そこらの軍人や役人とは格が違うなと。所謂レベチってやつです。
そして、このシリーズを通しての隠れテーマ(?)になっている“龍玉”の、今後の行方が気になります。という事で、勝手にまだ続くと思っている私でした。 -
清代末期から日中戦争へ連なる歴史超巨編「蒼穹の昴」シリーズの一翼。シリーズはそれぞれ文庫4巻に渡る長編「蒼穹の昴」、「中原の虹」、「天子蒙塵」と、単巻の「珍妃の井戸」、「マチュリアンレポート」があるが、この「兵諫」は2021年刊行の単刊もの。日本の二・二六事件と中国の西安事件を対比して、米ニューヨークタイムス記者ジム・ターナーや、マチュリアンレポートでも活躍した特務機関員 志津の視線を通して、「命や名誉ではない、東洋的なもの」を描く。
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歴史とは事実の積み重ねだと思う。起こったこと・あったことは変えられない。後世でできることは、「事実」の背景や、他の「事実」とのつながりを探り、検証し、「何故そうなったか」を理解して、もしそれが負の歴史であるならば、同じ愚を犯さないように活かしていくということなのかなと思う。
このシリーズを読んでいていつも感じるのは、近代史に対する自分の無知だ。「二・二六事件」といえばまず思い出すのは宮部みゆきの「蒲生邸事件」で、「陸軍の一部の青年将校が暴走して時の政府の要人を暗殺した」といううすぼんやりとした知識しかない。なぜこの事件が起こったのか、この事件がどのように他に影響を与えたのか、きちんと理解ができていない。「西安事件」に至ってはこれまでに聞いた覚えもなかった。
この小説のあちこちに、今現在私が日本や日本政府に感じていることと重なるような記述が散見された。ということは、やはり、この頃の日本と今の日本で似ている(または、当時から変わっていない)部分が多いのかもしれないと思う。
第二次世界大戦という大きな大きな出来事に向かって何があったのか、何故あんな無茶な戦争に突き進んでしまったのか…これはあくまで小説だけれども、理解(学び)のきっかけとしてとてもありがたい。 -
昨年から読み始めたシリーズも、ついに最新作に到達。
この時代には詳しくないのだが、いわゆる「通説」とは全然違う所が興味深い。もっとこの時代に関連する本を読んでみようと思った。 -
蒼穹の昴シリーズと知り手に取る。
前作の記憶をかなりなくしているので、この人って過去に出てきた人だっけ?今作からの人だっけ?って考えながら読むのは毎度のこと。
あのシリーズものとしては1冊完結なので、若干物足りなさを感じた。気持ちが昂り切らずに終わった。
あーこのシリーズぽい!って思ったのは陳一豆の法廷シーン。馬賊の絆、なんてものでは言い表せない正義がそこにはあったなぁ。
2022.8.21
119 -
ニューヨーク・タイムスのジムを通し、当事者証言で西安事件を知る。物語だから、蒋介石も張学良も世評にとらわれず著者の解釈による。するとどうしても歴史に「もし」を想定したくなる。あの事件が起こらねば、中国共産党はどうなっていたんだろう。剿共が成ったとは言えぬのか。よもや成ったならば中国は、と不毛な幻想が広がる。そして、日中友好を説く蒋介石が拉致されなければ、日中戦争とて避けられたかもと、これまた幻想だ。いずれにしろ、親の七光と揶揄される張学良が起こし、注目度が低い西安事件は、知るほどにその余波の大きさを思う。
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<題>
奥付けの”初出”をみてびっくり。一冊の単行本の雑誌連載が,たった二回キリで成り立っている。恐るべし『小説現代』。僕も一昨年の春に小説現代が模様替えし再新発刊された時は ”全部読み切り” のうたい文句の当てはまる作家陣に大沢兄ぃの名前を見つけて思わず買ってしまいそれから数冊続けて買った記憶がある。
結果は ”全部読み切り” は真っ赤な嘘!であって失望したものだった。でもあれ以来大物作家達が長編作品をこうやって少ない回数で小説現代に載せているのは事実のようだ。
しかし『諫』という漢字には誠に手こづった。ネットの手書き漢字辞典を駆使してなんとか探し当てたものだ。”諫” の意味は『いさめる』で読みはもちろん「かん」。兵を諫めるのである。が『兵諫』と書いてググッテも出てくるのは全部この本の事(宣伝w)ばかり。おい,次郎兄貴,あんたこの言葉自分で創ったな!?w。あ,すまぬ。
で感想。おそらく多くの読者諸兄がこのことに触れておられると思うが,前半に出て来るあのカタカナを使った刑務所らしき場所での会話文はやめて欲しい。分かりづらいことこの上なし。一部の創作者(次項例の場合はマンガ家だけど)の中には極まれにだが,その仕事の末期を迎えると,こういう奇抜な事を遣り始めるものがある。僕の印象に深いのは末期の赤塚不二夫である。連載漫画に1ページまるまる何も描いていない真っ白なマスを使ってみたり。ある時は1ページに一言だけセリフが書いてあったり,といった具合。浅田の次郎せんせー様はまだ ”創作末期” には早いですよ。
ところで、浅田次郎兄貴は一体にいつの頃からこんなに中国(山陰山陽地方の事ではありません)かぶれになってしまったのだろうか。のっけ『槍弓の昴』の時はまあよかった。掛け値なしの浅田次郎の小説でめちゃ面白かった。その次も忘れたがたぶん良かった。でもでも、、、って感じで。浅田野治郎吉兄身『プリズン・ホテル』の様な日本の小説を今一度!!
しかし2021年の現在,かの ”竜玉” がどこにあるのかだけは気になる。鳥山が不遜にも”ドラゴンボール”で私的に使ったまでは知っている。で,はて そこから先は一体にどこへ行ったのだ!?w やはりその謎を解明するまでは浅田次郎吉兄貴に頑張ってもらうのも仕方ないか・・・。
ところで賢明なる日本人は,中国=中華人民共和国もしくは中華民国のことは,今後は『華国』と呼んで,我が国の大事な『中国地方』との区別を明確にしようではないか。でないと”中国電力” や ”中国新聞” は死んでも浮かばれないのだ!! あ,死なんか。すまぬ。 -
もともとあまり知識が無かったが、張学良と蒋介石のイメージがすっかり変わった。
欧米列強が植民地政策をすすめる時代、日本の明治維新と中国との違いは何か考えるところがたくさんあった。
昨年末にたまたま出会い、思い立ち、一番はじめの蒼穹の昴からここまで読み進めることができた。今年シリーズが完結するということで、このタイミングで読むことができて感謝の気持ちでいっぱい。 -
二・二六事件と西安事件の兵乱はなぜ起こしたのか。日本人のいろんな立場の人たちがいれかわりたちかわり語り、中国では裁判を通してなぜ起こしたのかを陳述し。花形の登場人物はメインにはきませんでしたが、その周りの人たちの兵を挙げた諫め事(兵諌)でした。
龍玉はわりと薄めでした。というよりこれはどこまで続くシリーズなのか。春児の兄弟が好きなので、ほとんど出番がなくさらっと読むに終わりました。
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浅田次郎の作品
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感想 :

オイラ浅田さん通ってないんです…。
映画化されたのはいくつか見ましたが…。
オイラ浅田さん通ってないんです…。
映画化されたのはいくつか見ましたが…。
ヒボさんにそう言ってもらえると安心します。
ヒボさんにそう言ってもらえると安心します。