- 本 ・マンガ (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065231753
作品紹介・あらすじ
高2で絵を描くことの楽しさに目覚めた矢口八虎の新しい生活が始まった。
新しい仲間たちと受ける講義、課題、講評は厳しく…。凹んでモチベーションすら無くす日々は
八虎を成長させるのか、それとも…。そしてそれは八虎のライバルの世田介にも訪れる。
猫屋敷教授から厳しい指摘を受けた世田介。自信をなくしてほしくない八虎は
世田介くんには才能があるから…と励ますが「才能」と「努力」の考え方の違いでさらに険悪な空気に。
2人の会話を聞いていた鉢呂から客観的な意見を聞いた八虎は自分の視野の狭さを痛感する。
そこで改めて世田介と向き合うため「絵は好きか」と問うが……。
2020年数々の漫画賞を受賞し、2021年TVアニメ化が決定した超話題作のスポ根美術漫画最新刊登場!!
感想・レビュー・書評
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正直ずっと世田介くんを「めんどくさい奴」と思ってたが始めて応援したくなった
人間は その人の人間性とか、どうしても視覚からの情報に頼ってしまったり、情報に頼ってしまったり(噂など)しがち…気をつけてはいるが してしまう
天才だって苦労してる
天才だって悩んでる
天才だって恵まれてるわけではない
天才だからといってその分野が天才にとって好きな分野とは限らない…
色々考えさせられる漫画ですね…
自分も会社では
筋トレキャラ…ジム通いキャラですが
筋トレは五年ほど前からあまりやってないですし…自分は自宅トレーニーなので、ジムには行きませんが
どんなに直接「今鍛えてません」「ジムは行かない」と断言しても ずっとこのキャラです
なんでも情報にたより
情報に踊らされ
関係ない人を間接的に傷つける世の中
人間は頭良すぎたのか
開発してきた物が人間の能力では扱いきれない物になってるのか…
考えさせられます詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よた〜〜〜〜〜〜。・゚(゚⊃ω⊂゚)゚・。
40話泣いたね。
アートを全くかじってない私ですが、
自分の心が震えて生きてて良かったと思える程に幸福を感じるときは この八虎とよたみたいな、考えてること思ったことが伝わった瞬間?共感できた瞬間?というかコミュニケーションがとれた瞬間であり、それが描かれていて、わかるという感動もあったし、よたが報われるんじゃないかとも感動した。
よたの話は胸が苦しくて、母親の言動が特につらかった。
一番近い人から、信じたくないほどに感性が違って分かり合えないかもと心の距離を感じるのはさみしいよね。
でもよたは自分で心を整理してる、すごいよ。
教授、講師の先生方の言わんとすることが、まだ一人一人がどんな人かわからなくて読み込めないから恐ろしいし計り知れない、八虎と同じ風に読者も感じられるってことなのかな。
作中出てきた女性画家、まんま小松さんじゃん!と思ったら小松さんの絵がそのまま出てきたのでびっくりしむした。こんな作品協力あるんですね。
八虎が初心を思い出すところは心震えました。
自分もこういうの忘れてなかったか?と省みる。
小手先のものに惑わされて捕らわれて焦って…。
自分にちゃんと向き合うの大事だな。これでいいのかわからなくても結局は自分がやり切ったと自分に思えるところまでいくのが精神衛生上いいのかもしれない。
そこの道のりキツイけど。
と思っても、それは独りよがりとか進歩ないと教授は言うんか…
これから先の八虎の歩む道が楽しみで仕方ない。
よたの進級制作の絵、好き。 -
八虎が迷って脇道に逸れるのは要らないんだよ!自分で決めて進むのがいいんだよ!という我儘にぴったりハマった巻
藝大を目指して葛藤しながらも進んでいくのが面白い
→「それ絵画でやる必要ある?」からの、大学1年の学祭含めて、迷って表現の歩みを止めてしまったのがつまらない
(おかげで2ヶ月くらい寝かせてしまった)
だから、今回、世田介くんとの傷つかない長距離戦から超近距離戦に移って、自身も決断して自由制作を出して評価された?流れは良かった。
私自身が大学1年の時、交響詩篇エウレカセブンの放送がぴったりでハマった。
そのときも主人公レントンが自立するまでと自立するまででは、自立するまでが特に好きだった。
ジュヴナイルからの自立までが好きだ!自立から逃げても、自立後でもいけない。
私の中の、現実に沿って決めて進まなければいけないというオトナと、
現実なんて知るか!なんで○○はそうなるんだよ!とねだるコドモがまだ共存していて、
その間を進んで落とし所を見つけてくれる八虎に、期待しているからこそ、今回はとにかく面白かった。
今後、藝大合格以上にわかりやすく巨大なテーマは出てこないだろう。
でも、たとえ小さなテーマでも、決めて進んでくれる八虎くんを楽しみにしている。
迷いがなくなるのは寂しいけれど、その歩みをこれからも見せておくれ!楽しみにしてる! -
1年生最後の課題を前に、自分と向き合う八虎と世田介。藝大入学以後はフラストレーションが溜まる話が多かったけど、ここまで読んできて本当に良かった。世田介の掘り下げと、八虎との交流は熱かった!
藝大編の第一の課題はまさに「自由」なんだよね。高校までのレールに沿ったものではなく、自主性が一気に求められる世界。その中での戸惑いとどう向き合うか。これまでは佐伯先生や大葉先生という導き手がいた。でも、教授たちとの関係性はそうじゃない。それぞれの物差しを持っていて、その自由な選択を突きつけてくる。そこで振り回されていた八虎たちが、「絵を描きたい」というシンプルな理由に立ち返って、自由への一歩を踏み出す姿が心強かった。
世田介が八虎と絵で会話できたのはぼくももらい泣きしそうだった。八虎との渋谷オールもよかった。「多分これは10年後も思い出す日だと思う」なんて言われたら泣いちゃうわ(笑) その後の青い渋谷で瞳を染めているシーンも美しい。いろいろあったけど、二人とも檻から解き放たれて清々しかった。二人の作品もカッコよかったよね。講評を聞いてると、言葉以上に絵は本音を伝えるんだなと感じられて楽しい。
「何者かになる権利はあっても義務はない…と思います…」
世田介が作品を背にしてこう告げたところも好き。ただ、犬飼先生の言葉も的を射てるんだよね。絵はコミュニケーション。それを通して人と繋がる喜びがある。だからこそ、何をどう伝えるのか考えるのは大事。そういう意味で対極の位置にいる猫屋敷先生をどう吸収していくかが楽しみ。というか、犬飼先生みたいに言葉を尽くしてくれたら何も問題はなかった気が(笑) まあ、猫屋敷先生としてはもっとできるのにやらない世田介に思うところしきりだったんだろうけど。
あと、首席ってあのコマ割りだとあの人なのかな…。あんな柔らかい物腰ですんごい作品を描いてたらカッコいいなあ。 -
この巻もしっかり猫屋敷先生がインパクトを残してくれた。よたすけの才能を信じているのかなんのか、すげなく返されて、扉を版ってするあたりが非常にツボだった。八虎も自分がなぜ絵を書くのかのを見つめつつ、一貫した先生から見聞を広めよというのが俺にもしっくり着始めた。
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世田助くんが何かいっこ突き抜けた。きみの抱えてるものが愛しいよわたしは。
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なんかさわやかだったな。
世田介君ともなんとなく落ち着いていい感じ。 -
美大1年次終了。お疲れさまでした。オールと言えば、新宿で親友に朝まで付き合ってもらった一夜を思い出した。もう10年以上前、若気の至り。でも、本作でも言及されているように、そのときのことはいまだありありと思い出せる。そしてそこから、思考は結局、『コロナ憎し』に辿り着くわけだけど。
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とても面白い。本巻は、前巻から続く高橋世田介絡みが中心。複雑。世田介の家庭環境も…。
で、そんな様子、色んな葛藤や人生観を、良い意味でまどろこしく、時にはストレートに上手く伝えているような気がして、思わず感心してしまった。哲学的。
世田介はこれで安心かな?一皮剥けたか厚くなったかはわからないけど、自分の持つ力がさらにパワーアップしそう。八虎も。
猫屋敷はいろいろ曲がってる…。
著者プロフィール
山口つばさの作品





