学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか (講談社現代新書)

  • 講談社
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本棚登録 : 470
感想 : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065234754

作品紹介・あらすじ

ブラック校則、いじめ、教員のストレス。問題の根本にあるのは、自律をさせない日本型システムだった! 常識を覆す刮目の教育論!

感想・レビュー・書評

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  • 当たり前をやめた、で有名な工藤先生と、鴻上さんの対談。

    子どもたちが自分自身で考え、決めていくようにするための、ものすごく大切なマインド?が書かれている。
    だから、この本を読むと、こういう教育って面白い!やってみたい!こうあるべき!という意見がどんどん出てくると思うし、実際ワクワクする。

    でも、このマインドを丁寧に理解せずして、ある部分だけを真似しても、多分上手くいかない。
    それどころか、より先生や子どもたちを締めつける枷にもなりかねないと思う。

    多様性を認めることは、本当にしんどい。
    そして、学校という世界は、それをスローガンに掲げる割には、真反対の在り方をも、美徳に含んでいるのではないか。

    だって、安心安全を手軽に実現するためには、画一的、マニュアル的であった方が楽だもの。

    そして、自由に対する責任の部分を、どう考えさせるか?失敗に対して、一緒にどう向き合っていくのか?の部分に、お互いがビジョンを持っておかなければ、結局なんでもありに流れてしまうのではないかとも思う。

    多様であるというより、その一歩先に認める、がつくことの意味を今一度考えたい。
    多分、何度も読み返す本になると思う。
    しんどいけど。

  • いゃあ 面白かった

    それでも… と思ってしまう部分と
    だから… と強く思ってしまう部分と

    「学校」というところは
    ある意味で 日本の社会の縮図のように
    感じるところが多い
    今の日本の社会を眺めて
    いまや 制度疲労化している部分が
    とくに「学校」には顕著に現れている
    ような気がする

    そんな もやもやを 丁々発止の対談で
    言語化し可視化してくれた一冊

  • 新しい気づきがある本だった!
    自律・対話・創造
    本当に守らないといけないことを考えると校則のバカバカしいところが見えてきたりとか、宿題はいらないとか(できる人にはムダ、できない人にはただの壁。机に向かわせるのが美徳という観念だけであり、時間マネジメントの概念も大切)、定期テストは一夜漬けを産む悪しき慣習で、単元テストで履修確認すれば良い(テスト失敗したらやり直しあり)とか、物の見方を覆されるような討論がされていて、面白く読んだ。
    横浜創英、3年前に見学会行ったときは本当に普通のややかっちりした高校だと思ったけど、工藤校長になって変わったのかなぁ。秋に学校説明会行く予定なので、変化と校長の話がかなり楽しみになった。
    鴻上さんは光村国語6年に掲載あり。

  • 2021年最後に読んだ本、おもしろかった。ちょっと理想すぎなのかもしれないけど、すてきでした。

  • この本、めちゃくちゃいい。

    何が良かったかというと目的と手段、そして対話を大切にすることが
    一貫しているところ。

    何のための教育なのか。
    それを目指すために何をするのか。
    目的を達成するために対話を通して手立てを生み出す。

    校則がなくなったのはただの結果。
    校則をなくすために工藤先生は学校経営をしたわけではない。
    メディアがクローズアップするのは
    学テの結果、校則の廃止、支援学級がない などの
    ただの結果でしかない。

    結果を残すために自分たちは教育をしてるのでない。
    何を大切にしたいか、最上位の目的を対話により確認する。

    こうも書くと難しいよそごとのように見えるけど
    対話っていつでもどこでもできる。
    研修の時間じゃなくて朝でも放課後でもいつでもできる。

    自分の席の隣の人はきっと自分の話を聞いてくれる、
    対話してくれる、と
    隣の人を信じてこそ対話が始まる。
    勇気がいるかもしれないけど
    信頼は、まず自分が人を信頼することからはじまる。

  • 工藤勇一先生の本は何冊か読んでいるが,今回は特に今の日本の教育の課題に正対している1冊だと思います。

    以下備忘録

    ・今の子供達にはタイムマネジメントの力が必要
    →1日24時間しかない,その中にどれだけ自由時間を作れるか

    ・私にとってのパソコンはあなたの眼鏡と同じもの
    →ノートはパソコンだって構わない

    ・多様性ってしんどい
    →みんな違ってみんないいは苦しい,あっちこっちで対立が起きているからそこ全員が当事者にならないと

    ・対立軸を作ってはいけない
    →結果的に自分も信頼されず,子供達のためにならない

    ・タトリング(告げ口)とテリング(情報提供)の違いを学ばせる必要性
    →ノートに落書きはタトリング,カバンにナイフはテリング 

  • 多様であることは、とても難しくて、対立が生じるのは当たり前。他の著書でも書かれていることだけれど、心に留めておきたい。

    大事なことは、当事者意識をどう持たせるか。
    やったことではなく、最上位の目的は何かを考えていくこと、それを現場で共有していくこと。

    ブラック校則が注目され、声をあげる「当事者」も増えた。今までの「当たり前」を立ち止まって考え直すことは大切だけれど、工藤さんの指摘していることに、はっとさせられた。

  • 教育の最大の目的は、自律と対話である。無駄に厳しすぎる校則や、教科書一辺倒の大人数授業などなど、生徒の自律を妨げるものがたくさんある日本の教育。。について語られている。これからこどもを日本で教育せんとする私には、大丈夫か?!ニッポンの学校?!と思わざるを得ないが、少なくとも家庭では自律優先でやろうと思う。

    わりと目からウロコだったのは、歴史やら政治やらナーバスなものを取り上げないのは、むだな二項対立を産まないようにむりにしなくてもいいとあった。それよりも、ものを言いやすく(対話)することのが先決と。

  • 「そんなことをそんなに深く考えてどうするの。」
    「従っているのが楽でいい、反論なんて面倒。」
    「この人(声の大きい人)に従っていれば、自分の立場は安全。」
    など、私の身近な周りにもこう考える人はわんさかいます。私はみんなが考えないことを深く考えるタイプで、納得できないものは納得できない、でも周りからそんな自分を否定されるから、自分がおかしいのかと思ったけど、この本のおかげでおかしくない、むしろそうあってもいいのだと強く思えた。多くの人が脳ミソ省エネのために考えることを放棄してるんだと思えた。
    『この対談から何を得るでしょうか?なんらかのプラスになるものを得てもらえたら嬉しい』との鴻上さんのはじめの言葉に期待が高まります。

    すごい、私の気持ちを的確な表現で代弁して頂いているようでスカッとします。この本がいま、売れているということは多くの人の思いなんだと思う。それなのに自分の意見を出してはいけない雰囲気。

    キーワードは、自律、当事者意識、対話。

  • 校則撤廃など派手なところに注目されがちですが、対談から見える工藤氏の教育に対する考えにこそ学ぶところが多かったです。教育の本当の目的は何だということを考えるきっかけにもなりました。自律や多様性という言葉も多く出てきましたが、何よりも言葉に実感を伴わないと伝わらないって、ホント、感じます。卒業式での来賓の挨拶、つまらないですからね(笑)。最後にこれからの学校は「すべての子どもたちが持続可能な社会を築いていくための方法を共に学び合う場」と言っています。

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著者プロフィール

横浜創英中学・高等学校長。1960年山形県鶴岡市生まれ。東京理科大学理学部応用数学科卒。山形県公立中学校教員、東京都公立中学校教員、東京都教育委員会、目黒区教育委員会、新宿区教育委員会教育指導課長などを経て、2014年から千代田区立麹町中学校長。教育再生実行会議委員、内閣府 規制改革推進会議専門委員、経済産業省 産業構造審議会臨時委員など、公職を歴任。2020年3月まで千代田区立麹町中学校で校長を務め、宿題廃止・定期テスト廃止・固定担任制廃止などの教育改革を実行。一連の改革には文部科学省が視察に訪れ、新聞各社・NHK・民放各局などがこぞって取り上げるなど話題となる。初の著書『学校の「当たり前」をやめた。生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革』(時事通信社)は10万部を超えるベストセラーに。著書に『麹町中学校の型破り校長 非常識な教え』、『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』(以上SBクリエイティブ)、『学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか』 (鴻上尚史氏との共著/講談社現代新書)など。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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