心の哲学史

  • 講談社 (2024年11月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (656ページ) / ISBN・EAN: 9784065235225

作品紹介・あらすじ

心についての問題意識はプラトン・アリストテレスなどの古代哲学から連綿と続いているが、一般向け書籍で述べられる心理学史では、近代に始まる「科学的心理学」から述べられることが多い。たとえば「19世紀後半に科学としての心理学が内観から始まり、20世紀になると、それを否定したワトソンの行動主義が隆盛をきわめ、やがて認知革命に至った」と。
しかしそれは心理学史の或る一面の流れであって、哲学と心理学が分岐する前の19世紀後半を凝視するならば、それとは異なり現代まで展開していくもう一つの心理学史が見えてくる。
本書では、1874年という年に刊行された二つの書物『経験的立場からの心理学』(ブレンターノ)と『生理学的心理学綱要』(ヴント)を起点とし、新しい心の科学と哲学の始まりと見なした。それに対して、ブレンターノから哲学を学んだフッサールは、心の哲学としての心理学として独自の現象学を展開し、志向性・身体性・世界内存在など、心のあり方を解明する上で重要な役割を果たす諸概念を開発した。実際現在では、それらの諸概念は、新たに展開し始めた、認知科学や神経科学の知見を理解するうえでも重要な役割を演じるようになっている。本書では、このような心理学と心の哲学のいわば隠れた歴史の流れを、内観、発達心理学、脳科学、方法論論争など多様な側面から明らかにすることによって、心の哲学の歴史を展望する。

[本書の内容]
第一章 心の哲学史の始まり――一九世紀、科学と哲学の交叉
第二章 心の科学・心の哲学・身体の現象学――内観・行動主義から心と身体への展開
第三章 認知システムと発達の理論展開――他者論から現代発達研究へ
第四章 心理学の哲学を基礎づけたもの――その認識論的背景と現象学的心理学
第五章 認知神経科学と現象学――身体と自己の起源を探る潮流
第六章 心理的なるものを超えた心理学――歩く・食べる・眠るの心理学へ
コラムI エーレンフェルスからゲシュタルト心理学へ
コラムII 意志と行為の構造化
コラムIII 心の理論パラダイムと発達研究
コラムIV 現象学的精神医学の興隆と衰退

みんなの感想まとめ

心の哲学と心理学の歴史を深く探求する本書は、ブレンターノやヴントを起点に、フッサールやメルロ=ポンティの現象学、さらには認知神経科学との関係性を明らかにします。表象と意識の志向性、ゲシュタルト心理学、...

感想・レビュー・書評

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  • 学派的な理由からヴィトゲンシュタインを取り扱っていないらしい。

  • ブレンターノとヴントを起点に,フッサールやメルロ=ポンティなどの現象学や,認知神経科学といった分野への発展を展望する本。心理学・哲学・神経科学の関係性に注目。

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著者プロフィール

1948年生まれ. 専攻, 現象学, 知覚論, 科学哲学. 現在, 立正大学文学部哲学科教授, 東京大学名誉教授. 著書 : 『知覚と生活世界──知の現象学的理論』(東京大学出版会, 1995), 『色彩の哲学』『「わたし」を探険する』(岩波書店, 2002, 2007)ほか.

「2019年 『味わいの現象学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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