食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門 体内時計が左右する肥満、老化、生活習慣病 (ブルーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065238752

作品紹介・あらすじ

朝たくさん食べるより夜たくさん食べるほうが太りやすいなど、同じものでも食べるタイミングによって、身体への影響が違うことを、私たちはなんとなく感じています。夜の締めのラーメンは、魅力的ですが、罪悪感が伴ったりもします。そのなんとなく感じている、食べる時間による身体へ影響が、科学的に解明されつつあります。つまり、生物学的に言えば、食行動は、生体に朝・昼・夜など時間軸で起こっている種々の生化学的・分子生物学的変化との関係で説明できるということがわかってきたのです。
食事が体調にどう左右するかは、種々の要因が絡みあっていますが、その一つで大きな要因であるのが、体内時計の働きです。「腹時計」がすぐ思い浮かぶかもしれませんが、体内時計にもいくつかの種類があります。さらに時計遺伝子というものが次々に発見されて、体内時計のさまざまな役割などを担っていることも研究されています。
本書では、これらの体内時計や時計遺伝子のしくみをわかりやすく解説します。また、実際の食材や食品が、摂取する時間帯によって、どのように体への影響を及ぼす可能性があるか、いろいろな実験を元に紹介します。食べ物とそれを摂る時間などによって、血糖値や腸内細菌、脳への影響と、さらに肥満や睡眠、病気などとの関連も解明されてきているのです。たとえばカテキンを多く含むお茶は、朝摂る場合と夜摂る場合で血糖値の上昇に差が出たり、トリプトファンを多く含む大豆製品や乳製品、バナナや卵などを朝食に摂ると、夜の睡眠に効果的だったり、ということがわかってきています。また、子供の場合、シニアの場合で、当然「時間栄養学」が違ってきます。そのような多くのケースをそれぞれ詳しく解説します。
時間に影響を受けるのは、食事だけではなく薬の効果や、運動の効果などもあります。時間栄養学と関連して紹介しながら、さらに体内時計の不調である時差ボケや、時間栄養学をより健康に役立てていく方法の可能性などにも触れます。
第1章 体内時計とはなにか
第2章 時間栄養学――「いつ」「何を」「どう」食べるかで体が変わる
第3章 食物繊維を摂るタイミングで、血糖値や腸内細菌はどう変わるか
第4章 体内時計と代謝――間食は摂ったほうが体にいい?
第5章 時間調理学――時間によって調理を変えると体も変わる
第6章 ライフステージ別の体内時計――胎児から高齢者まで
第7章 時間薬理学――なぜのむ時間が決まっているのか
第8章 時間運動学――朝の運動と夕の運動で脂肪の燃え方が違う!?
第9章 体内時計の不調による、さまざまな「時差ボケ」
付録章 AIと時間栄養学

感想・レビュー・書評

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  • 日々の生活、健康の基礎となる食事。ただ、何を、どれくらい食べるかは気にしても、いつ食べるかは、あまり気にしていないかもしれない。「何を」「どれくらい」食べるかに、「いつ」食べるかの視点を加えたものが時間栄養学である。

    生き物の24時間は、体内時計の影響下にある。そのため、いつ食べるのかによって、体内に取り込んだ栄養の効果が異なるという。朝食べるか、夜食べるかで、血圧や血糖、筋肉量への効果が異なるというのだ。

    本書は一般向け解説書であり、入門と銘打っているものの、内容上エビデンスは重要なため、所々なかなか難しい内容が出てくる。正直、1章はほとんどわからなかった(笑)。しかし、そこを読み通すと、次章からはひたすらにトリビア的なトピックが続く。あまりに沢山の情報が並ぶので、これを全部取り入れるのは無理である。血糖値、体脂肪、睡眠、筋肉等、気になる箇所を拾い読みするのも手だろう。

    著者は研究者であり、医療関係者ではなさそうだ。本書は一般読者が読んで生活に取り入れることを念頭に置いているのだろうが、医師やリハビリ職がこの概念を治療に取り入れて成果を上げている例はあるのだろうか。そういうエビデンスがたくさん集まってくると、また読み方も違ってくるように思う。

  • いつ、どんな栄養(食材)を摂取するのが良いのか、が書かれてました。

    朝ご飯に、タンパク質豊富な食事するのが睡眠に効果大なのね。

    間食も夜が遅くなるときは有効というのも目から鱗。

  • タイマー的な機能を持つ遺伝子があり、さらには体内の臓器や細胞で複数の時計機能があるという知見は興味深い。しかし実際に栄養や服薬が体内時計とどう関わってくるかについては、現状ではマクロレベルの研究が中心でなかなかメカニズムまで踏み込めていない様子が伺えて、「養生訓」レベルの記述からまだ抜け出せない印象。ミクロバイオームなどと同様、将来的にはもっと研究が進むことだろう。

  • ブルーバックスだしハウツー本ではないから自分で理解して応用しないと具体的にこんな食べ物をこんな時間に食べると良い、らしいことを読み取れない。
    対談形式にするとか、多分効くんじゃないかな程度でも良いから章末まとめとかが付いていればヒットするのではと思う。
    自分に参考になりそうな項目をつらつらと。

    朝食でインスリンの分泌を促すものは体内時計を調整しやすい。朝カレーとか。
    夜食は、体内時計を遅らせて夜型になる。
    朝型の方が運動のパフォーマンスが高い。
    オルチニンを摂ると夜型にシフトする。例えば蜆
    グリシンを摂ると朝方にシフトする。例えば豚肉、帆立、烏賊
    朝食に蛋白質を摂ると夜の睡眠に効果的。トリプトファンのサプリ、大豆製品、乳製品、バナナ、卵
    高脂肪食では体内時計が遅れる。
    ピセタノールは抗肥満効果と体内時計を前進させる効果がある。例えばパッションフルーツ。似た構造式→赤ワインのポリフェノール
    朝食に、でんぷんと水溶性食物繊維や魚油を摂るとインスリン分泌効果が強化されて、体内時計のリセットにつながる。
    ザクロのポリフェノール、ウロリチンA(UA)の午後摂取は超夜型を改善するかも。午前摂取は超朝方化を防ぐかもか。
    GABAは睡眠を助ける。トマト、パプリカ、バナナ、メロン、乳酸発酵食品
    トマトは朝、食べると抗酸化物質が増える。
    納豆は夜。
    カフェインは朝に摂取すると体内時計をリセットする。
    肥満は、腸内細菌叢の不健全化によるもの。
    朝の水溶性食物繊維(プレバイオティクス)は、糖や脂肪の吸収を抑える。
    イヌリン→牛蒡を朝摂ると腸内細菌叢がよくなる。
    朝食は、腸の蠕動運動を盛んにする。
    絶食(夕食後、時間を空けた)後の朝食は、大事。
    同じものを食べても夕食の方が血糖値が上がる。遅い夕食ほど顕著。夕食後に緑茶を飲むと抑えられる。
    セカンドミール効果=朝食に血糖値が上がりにくいものを食べると、昼食時にも効果がある。
    夕食が遅くなる時は間食、食物繊維の多いもの。
    食物繊維が豊富な間食、例えばSUNAOクッキーは血糖値を抑える。
    一日の食事を8時間以内に取る。実用的には12時間以内に取る。
    一日一食は飢餓状態になるのでよくない。7回以上だと総カロリーが増える。昼夜2食はダメ。
    睡眠時間が少ないと肥満になる。
    緩い絶食。毎日70%または、一日おきに25%。
    朝食にツナ缶を食べる。
    緑茶は夜、カフェインレスを。
    朝摂取のカフェインは末梢時計の朝型化、抗肥満効果
    花粉症のピークは朝と夕方。夜中の抗体蓄積を避けるため薬は夜寝る前に飲む。
    夜の運動は体内時計を後ろにずらす。
    筋トレは夜のほうが筋力は高いが筋肉量は変わらない。
    脂肪燃焼は朝食前。夕方はアドレナリンが分泌されて脂肪燃焼増大。
    時差ボケ対策は3日前から現地の食事時間に合わせる。

  • ふむ

  • 初めて読む分野なこともあり、私にとっては少し難しかったので完璧に理解したとはいえないが面白い内容だった。
    今までよりも効率よく健康を目指せる本である。読むとお得な本だと思う。
    (難しかったから星3つ)

  • Kindle Unlimitedで読む

    朝食はとった方がいい
    夜食は控えた方がいい
    夕飯が遅くなる時には夕方に軽く食べておいた方がいい

    どこかで聞いたことがあるけど新聞やTarzanの記事以外でちゃんと読んだことはなかったかも

    結論を探してざっと流し読みしても、ちゃんと理解するのは難しかった
    時間をかけてちゃんと読めば分かった気になれる

    運動をすべき時間、運動と食事のタイミングについては初めて知ったこともあった まだ分かってないことが多いのね

  • 内容はいいんですが、ちょっと読みずらいです...

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著者プロフィール

早稲田大学理工学術院先進理工学部電気・情報生命工学科教授。
1953年生まれ。1976年九州大学薬学部薬学科卒業。1981年同大大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より現職。日本時間栄養学会会長などを務める。監修書に『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島TJMOOK)、共著書に『Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-』(杏林書院)、著書に『食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門 体内時計が左右する肥満、老化、生活習慣病』(講談社ブルーバックス)ほかがある。


「2022年 『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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