縁 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 304
感想 : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065249680

作品紹介・あらすじ

人生は、「まさか」なことばかり。

予期せぬ繋がりに、じわりと心がほぐれていく。
『ひと』の小野寺史宜が紡ぐ、四人の“縁”の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 小野寺さん読むのは4冊目。
    やはり個人的には、【ひと】が1番今のところ好み。

    4人の視点で語られていくが、それぞれが間接的や直接的につながっており、世の中の一部を俯瞰して見れてる感覚がなんだか面白い(うまく言えない笑)小さな日常のあるあるが色んな形で語られています。

    1、霧
    2、塵
    3、針
    4、縁

    5、終

    2に出てくる日常のシーン、傘を持ちながら歩く時の後ろの人の事気にせず、めっちゃ自分のペースで腕振る人いません?私あれほんと嫌いー、日常許せない他人の出来事の上位に入ります!
    私と同じく思う人いるんだと安心した。

    総論、なんか困ったり苦しかったり色々あっても、まあどうにかなる、誰かしら何かしら助けてくれる、助けられながら人間は生きてるんだなあって。

    ただ、家政婦の100万の話、ありゃハラハラでしたわ笑 

  • 小野寺史宜さんを読むのは2作目。
    『ひと』に引き続き、こちらもすごく良かったです。

    少年サッカーのコーチをしていた室屋は、保護者の間で嫌な噂が立ったおかげで、仕事を理由にサッカーのコーチを辞めてしまいます。(ー霧KIRIー)

    話は、ー塵TIRIー ー針HARIー ー縁HERIー と続いていくのですが、これらすべてが見事に繋がっていました。

    連作短編のようですが、話の流れがよく、長編のようにも思えます。
    縁(えん)という文字を円にも置き換えられるような人との繋がり方は、その人間関係をまるで上から眺めているような感じがしました。

    室屋が勤めているリペアショップには様々なお客が訪れます。
    嫌な思いをしても、巡り巡ってそれぞれの人たちにもまた良いことが起こります。
    予期せぬ縁が人の心を救います。

    終わり方が本当に素敵で、読み終わって、心が晴れやかになりました。

  • ただ、普通に生活をしていても、どこかで人と人は繋がっている。
    世間は狭いと言わず、縁と言うとこが綺麗で良かった。初めて読むような少し不思議な内容だったけど、読後感がいいのでおすすめ。

    一番好きな話は、2章の「塵」かな。

  • 「ひと」の小野寺さんの作品、ブクログでも見掛けたことがきっかけで購入。

    5つの章に分かれてはいるが、前章の登場人物が次の章にも登場し、別の物語に。
    この繋がりがまさに「縁」
    身近でありそうな物語で、その人達がどういうことを考えているのか。確かにそうだろうな と思うところが満載でした。
    みんながギリギリのところで踏みとどまってくれてよかった。実際に同じ環境になった時には、いってしまう人も多いんだろうな。

  • 小野寺さんの『ひと』が好きだったので、こちらも手に取りました。
    『ひと』は主人公の視点から進められていくのに対し、『縁』は群像劇ですので、物語の展開の仕方は違いましたが、二つの作品に共通して感じたことは"読了後の温かさ"でした。
    また、5つのパートから構成されている本書の、各々の話を、自然な形でつなげる著者の技巧(まさしくタイトルそのもの)も良かったです。

  • 短編集にも思えるけれど
    実は登場人物達が繋がっている
    片側から見る出来事と両側で見る出来事は違っていて
    何かのきっかけで人は前にすすめる
    シンプルに見えて
    よく考えられた小説
    登場人物が人間らしい弱い面をもっていて危なっかしいけれど道を外さない

  •  少年サッカーチームのコーチのお話から始まり、次々と繋がっていく人と人との縁。

    短編になっているけれど、前のお話に出てきた人と何らかの関係がある人の話が続く。

    最初のサッカーチームのコーチの話は特に面白かった。…というか心に残った。私も、子供の少年野球チームで体験した嫌なことが、読んでいるとフラッシュバックして、動悸が止まらなくなるくらいに。

    それくらい、小野寺さんの本はいつも、普通の世界と小説の世界の差が少なく、スッと心に入ってくる。
    そして、何だか心があたたかくなって、清々しい気持ちで読み終えることができる。

    きっと、とても性格が良い作家さんなんだろうなぁと、読んでいつも思う。

    人のダメなところもちゃんと描くけれど、全否定するのではなく、色々な状況や考え方があるのだから仕方ないよね、でも出来るだけ間違った事はしないでいたいよね、というように、優しく諭してくれるようでもある。

    大好きな作家さん。まだまだ他の作品も読んでいきたいです。香りがよい温かいコーヒーをゆっくり飲んでいるようなひと時をくれました。

  • この読後感を言葉であらわすのは難しい。
    しかし、最後が良い感じで締められていたのでほっとした。

  • 筧ハイツ。住人の室屋さんから始まる短編集
    タイトルの通り、人ってひょんなところで繋がっていたりする。こういう縁があってもいいな。最後はスッキリ安堵しました。


    気になったのは、2番目の話「塵」
    もしかしたら自分も気がつかないところで迷惑とか掛けているかも。それなのに相手の迷惑には厳しい目で見ているかも。
    気をつけよう。

  • 日常生活で起こる出来事が一つの物語へと集結して展開。登場人物は気づいていないが、人間はゆるくつながっている。悩み、自己中、見栄張りなどの感情の露呈。こういう場面が実際にあり得ると想像してしまった。

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著者プロフィール

1968年、千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞。08年、ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作『ROCKER』(ポプラ社)で単行本デビュー。『ひと』(祥伝社)が2019年本屋大賞第2位に選ばれる。主な著書に『みつばの郵便屋さん』シリーズ(ポプラ社)、『人生は並盛で』(小社)、『まち』『いえ』(祥伝社)、『本日も教官なり』『レジデンス』(KADOKAWA)、『奇跡集』(集英社)、『ミニシアターの六人』(小学館)、『とにもかくにもごはん』『縁』(講談社)、『夜の側に立つ』『今夜』(新潮社)、『片見里荒川コネクション』(幻冬舎)など、多数。

「2022年 『タクジョ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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