暗記しないで化学入門 新訂版 電子を見れば化学はわかる (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
3.43
  • (2)
  • (4)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 159
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065260678

作品紹介・あらすじ

化学は暗記科目ではない。
電子の動きを理解すれば、化学はすべて見えてくる。
電子を共有することで、原子は結びつき、分子ができている。
原子ごとの電子のふるまいがわかれば、化学はこんなにおもしろい!
授業がわかる。応用が効く。楽しくなる。
わからない高校生、必読の入門書。
化学嫌いなあなたの、化学の見方が変わります。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  2000年に出版されロングセラーとなっていた旧版の新訂版。高校卒業以来何十年も分子式に触る機会のない僕だが、著者の語り口はどこか当時の教師のそれに似て懐かしく、なんら引っ掛かることなく読み進めることができた(決して今風の文体ではないが)。

     副題に「電子を見れば化学はわかる」とある通り、化学反応における電子の振る舞いを中心に解説が進められていく。第4章までの理解のしやすさは特筆もの。原子核が電子を共有し強い結合をなす「共有結合」、電子が一方の原子核から他方に供給されて結合する「配位結合」、イオン化傾向と電子親和力から生じるクーロン力による「イオン結合」…全て電子の「ペアになりたがる」「自由に飛び回る方がエネルギーが低く安定的」という特質を軸に解説されており、理解しやすい。特に水分子の持つ特異的な構造についての解説が鮮やかな「水素結合」の段が面白かった。論点がやや細かくなる第5章以降はついていくのが難しいが、各種科学読み物を読んでいて必要な時に参照するために手元に置いておく価値は十分あると思う。

  • 高校の化学を復習するような内容でした。
    電子から理解することは重要ですが、意外と教科書にもちゃんと書いてあります。

  • 図書館で借りた。
    ブルーバックスの化学入門書。化学を全くと言っていいほど学んでいない人、まさにこれから学ぶ高校生、もしくは苦手だった人にお勧めできる内容だ。口語で噛み砕いて説明される。
    分かりやすいのは間違いないが、例えや余談が多めと感じた。「そんなことは良いから…」と何度感じたか。そういう面では私は合わなかった。それが楽しいと感じる人も多いんだろうけど。
    良いなと思ったのは、高分子化合物だったり、自然や生活でのその物質の存在を絡めて言ってくれるところ。どうしても化学は形式的に覚えていってしまうので、そこがタイトル通り「暗記しないで」なのだろうと感じた。…と言っても、やはり受験化学を考えれば、たくさん覚えないと勝負にはならないかな、とも感じた。この本に出てくる物質だけでも、結局は暗記する必要があるのではないかな。

  • そんな事どこにも書いてないのに、何故か「誰でも・簡単に」と錯覚してしまう。

    確かに暗記を必要とするものではないが、内容が簡単な訳ではない。また途中でギブアップ……

  • これが入門書かぁ。所々高校時代に学んだことが蘇り、認識を改めたが、全体的には難易だった。

    化学反応や体内でのたんぱく質の分解、DNAの結合、更にはものの色が、何故そんな色に見えるのかも電子の動きや性質で説明出来る、と言うのは比較的理解し易く面白いと思った。
    しかし、例えば酢酸とエタノールを混ぜ、脱水すると酢酸エチルと言うエステルが出来ると言う反応を、分子構造の中で、原子と電子のやり取りを説明する段では、理解するまでには時間がかかるように思え、流し読み。
    基本的にそのような説明が多いので、少し専門的に学ぼうとしている人には役立つのだろうが、一般教養として読む人には、それなりの時間をとって読む必要があると感じた。

  • 請求記号 431.12/H 69/2185

  • 431-H
    閲覧新書

  • 【蔵書検索詳細へのリンク】*所在・請求記号はこちらから確認できます
     https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/460841

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1948年、茨城県生まれ。1974年、東京工業大学大学院修了。ロンドン大学博士研究員、協和発酵工業(株)東京研究所主任研究員、東海大学開発工学部教授、東海大学医学部教授、東海大学糖鎖科学研究所教授を経て、2016年より東海大学先進生命科学研究所教授。理学博士。現在のおもな研究課題は、コンピュータ科学を駆使した、より効果的で、より安全な医薬品の開発。さらに、人間のQOL向上につながる有用物質の探索・創製にも興味を持って研究活動を展開している。著書に『暗記しないで化学入門』『熱力学で理解する化学反応のしくみ』『「香り」の科学』『カラー図解 分子レベルで見た体のはたらき』『はじめての量子化学』(いずれも講談社ブルーバックス)など。

「2020年 『カラー図解 分子レベルで見た薬の働き なぜ効くのか? どのように病気を治すのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平山令明の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×