未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2021年12月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784065260968

作品紹介・あらすじ

◇◆資本主義の「外」は断じてあり得る!◆◇

『主権者のいない国』『永続敗戦論』『武器としての「資本論」』著者が、はじめて世に問うた単著であり、
その政治学・思想史学の確固たる原点として記念されるべき主著、ついに文庫化。

◆「革命」のコペルニクス的転回とはいかなるものか?◆
レーニンという思想史上の事件そのものである人物の思想、その核心を、
二つの著作『国家と革命』『何をなすべきか?』のテクストを鋭い視角のもと読み込むことで、
現代に生きる私たちに意義あるものとして、新たに捉え直す。
著者の政治思想研究の確固たる原点にして、いまいっそう強く響く、鮮烈な論考!

◇著者からのメッセージ◇
どう見ても間違った構造のなかに自分たちがいることに気づいているのに、それをどうすることもできないという苦悩こそ、新型コロナウイルスと同じように、世界中に広がってきた精神状態にほかならない。
だからこそ、「外部」は開かれうることの可能性をもう一度探求してみることの意義は、いままさに高まったのではないか。レーニンは、第一次世界大戦の勃発と、第二インターナショナルの破産という、それこそ苦悩の極みから起ち上がって、ボリシェヴィキ革命を成就させた。本書が取り組む彼のテクストは、今日のわれわれはまだ絶望するには早すぎることを教えてくれる。そのような意味で、本書の原稿が書かれた初発の問題意識から読者が何かを感じ取ってくれることを著者としては心から願っている。
―「文庫版まえがき」より―

◆本書の内容◆
第一部 躍動する〈力〉の思想をめぐって
 第一章 いま、レーニンをどう読むか?
 第二章 一元論的〈力〉の存在論
第二部 『何をなすべきか?』をめぐって
 第三章 〈外部〉の思想―レーニンとフロイト(I)
 第四章 革命の欲動、欲動の革命―レーニンとフロイト(II)
第三部 『国家と革命』をめぐって
 第五章 〈力〉の経路―『国家と革命』の一元論的読解(I)
 第六章 〈力〉の生成―『国家と革命』の一元論的読解(II)
 第七章 〈力〉の運命―『国家と革命』の一元論的読解(III)
解説 《革命のテクスト》の文体 [國分功一郎]
付録 レーニンの生涯

※本書の原本は、二〇〇七年に講談社選書メチエより刊行されました。
※巻末付録は『現代思想の海図(チャート) レーニンからバトラーまで』(法律文化社)を初出とするものです。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

レーニンの思想を深く掘り下げ、現代におけるその意義を再評価する本書は、革命や国家に関する新たな視点を提供します。著者は、レーニンの二つの重要な著作を精緻に読み解くことで、彼の考え方が持つ論理的な一貫性...

感想・レビュー・書評

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  •  学生時代、ソ連の威光はだいぶ落ちていたが、レーニンは毀誉相半ばしており、ロシア革命への興味から、『国家と革命』も『何をなすべきか?』も読んだのだが、今回本書を読んでみて、いかに読めていなかったのかを痛感した。

     著者は、この2つの著作を精緻に読み解くことによって、レーニンの思想、国家・革命についての考え方を丁寧に辿っていく。決して読みやすくはないが、著者は一つ一つ順を追って論を進めていくので、諦めることなく読み進めていけば、これまで思いもよらない新しい地平に連れて行かれる。

     ただ、第3章、第4章ではフロイト思想との関係が論じられるのだが、抑圧されたもの、<死の欲動>についての議論は、正直良く分からなかった。

  • 浅学ながらレーニンの表層的な生業についても多くは知らない中で
    彼の打ち立てた思想を深掘りする本書はいかほど通読を重ねれば血となり肉となるかはその重厚さの前では判然としないものの
    版元(初出の講談社選書メチエ)への印象としてこのような学究の営みを、手近なものとして差し伸べてくれることへの信頼は一層深くなった。再読。

  • レーニンという人物が何故、資本主義、国家をこの世から暴力革命という非民主的な方法で破壊して、ソビエトという民主体制を作る矛盾した事をしたのか?、コレ全てがレーニンによる完全な論理によって行動されていた事を示してくれる驚愕の名著。
    レーニンの革命はまだ終わるどころか始まってもいなかった事を購読後我々に教えてくれるだろう。

  • めちゃめちゃおもしろい!
    白井聡の初めての著書の文庫化だが、今文庫化してくれた講談社ありがとう!の気持ちが溢れる。

    レーニンの著書に明るいわけではないので、この読解が新しいのかどうか、判断はできない。
    でもはじめてレーニンのやりたかったこと、やろうとしたこと、やったことの意味がわかり、めちゃくちゃスッキリした。
    「何をなすべきか」をめぐる、フロイトを用いながらの「外部注入論」の意味
    「国家と革命」が解き明かす革命の必然性とその力の所在
    新自由主義の矛盾があらゆる意味で発露している今日読む意味が、レーニンには間違いなくある

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/768079

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著者プロフィール

白井 聡(しらい・さとし):1977年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、京都精華大学教員。専門は、政治学、社会思想。おもな著書に、『未完のレーニン――〈力〉の思想を読む』(講談社学術文庫)、『武器としての「資本論」』(東洋経済新報社)、『永続敗戦論――戦後日本の核心』(講談社+α文庫、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞)、『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)などがある。

「2024年 『「物質」の蜂起をめざして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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