出禁のモグラ(2) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 307
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065271520

感想・レビュー・書評

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  • 【あらすじ】
    親子そろって巨大な化け猫憑きの藤史郎&梗史郎が、お祓いのため真木のバイト先へ!店長を悩ます霊の意外と可愛い正体とは?そして真木の弟が女友達の家で体験した怖い話の真相をモグラが突き止める!
    女友達を見守る優しき姉の霊がこの世にとどまり続けた理由とは?おかしく悲しい世にも不死議な物語、第2巻!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 詩魚ちゃんの意外な能力に驚いた。
    脳筋だったのか。
    そして、世間が狭いことにも。
    真木くんの弟、お兄ちゃんとは真面目さでは真逆だけどいい子だ。
    女性関係さえどうにかなれば。

    前半の話は、途中に小説が入ってきてびっくりしたけど、基本的には笑える話。
    八重子ちゃんの中で真木くんが推しになってしまった瞬間とか、もう本当に笑った。
    一方で後半はホラー要素も強く、最高にビビった。
    夜に読みたくないやつだ。

    後半の息抜きポイントはマギーさんのビビりと、弟くんが持っていたミヤちゃんの写真くらいかなあ。
    そこは笑えたけど、後は笑えないネタだった。
    色々な意味で重くて……

  • 鬼灯の時もそうだったけど、さりげなく重いエピソードがねじこまれてくるな。
    戦争とか家族のゆがみとか。
    たしかにいるよね、それ、言う必要あるか?てことをいうひと…目の前の相手じゃなく、自分の中のイメージではなすひと…イラッとくるけど、自分がそうじゃなくできているか?ていうと…うーん…
    でも、姉妹が仲良くて良かった…

  • 藤史郎(とイケブクロ)が好きなので
    出番多くて嬉しい。

    犬飼さん、「親切な狂犬」ってすごいな。。。

    「目では見えているけど脳が気付けていない」
    って、このあいだ読んだ「図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?」を思い出した。
    https://booklog.jp/item/1/4860646762

  • この『出禁のモグラ』は、モーニングで連載されている青年漫画です。今、そのモーニングでは、あの藤田和日郎先生が、『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ』を連載しています。多分、何故に、藤田和日郎先生? と疑問に思った方もいるでしょう。もしくは、私と同じ願いを持っている方であれば、ピンと来たかもしれませんね。
    ぶっちゃけた話、藤田先生と江口先生に対談して欲しい訳ですよ、ファンとしちゃ。対談が無理であったとしても、(3)で、藤田先生が、この『出禁のモグラ』を読んだ感想を掲載して欲しい、と本気で思ってます。
    どうして、江口先生に藤田先生と対談して欲しいのか、気になった方もいるでしょう。いや、気にならないとしても、聞いてくださいな、語らせてくださいな。
    あくまで、私個人の感じ方ですけど、モグラの行動理念に、「泥なんて何だい」がある気がしたんですよね。モグラほどじゃないにしろ、真木君にも、自分が多少、損を被ってしまうとしても、誰かの為に行動してしまう、そんな武骨さが見えました。
    手段を選ばなければ、灯をすぐに満たせるはずなんです、モグラは。けれど、未だに、彼はあちらへ帰れていない、灯を溜められていないからです。この(2)では、灯をモグラが貯められない理由が、漠然ながらも見て取れましたね。モグラは、苦労して貯めた灯を、自分の目の前で死にかけている相手や、呪われた宿命から家族を救おうと足掻こうとしている者、そして、やり方を間違え、悪い方向へ行きそうになってしまっている者を見捨てられず、自分が帰れない期間が延びるのも承知し、なおかつ、覚悟して、灯の力で救ってしまうんでしょう。
    そんなモグラの行動に、私は藤田イズムの一つである、「泥なんて何だい」を感じたんです。だから、江口先生と藤田先生に対談して欲しい訳ですよ。もちろん、江口先生にド緊張を強いてしまうのも承知してますが、ファンとしちゃ、申し訳なさを押し殺してでも、その対談記事を読みたいんですよねェ。
    そんなモグラの性質がほんの少しだけ見えたのも、この(2)の推しどころですが、当然ながら、他にも、読み手を興奮させた部分は多かったです。
    個人的には、真木君(兄)に、レッサーパンダの幽霊・マギー君が憑依(合体?)したのは衝撃的でしたね。話中で、八重子ちゃんが大興奮してましたけど、とんでもないインパクトでした。ビビリだけど、いや、ビビリだからこそ、自分が助かる最善の手段を即座に選べるマギー君には学ぶ部分が多いので、今後の活躍が楽しみです。また、マギー君をキッカケにし、真木君(兄)と八重子ちゃんの恋愛も進展してほしいトコです。
    真木君の弟・梅晴が登場し、彼の女友達の姉(故人)が、自分の妹を無神経な一言で傷付け、呪いをかけ、それに気付いていなかった伯父を負の感情で呪殺しようとし、凶霊に堕ちる寸前で、モグラがエゴイスト丸出しで彼女を救ったシリーズは、かなり突き刺さりましたね。
    ファンとしても、相当に重い内容だな、この作品から入った漫画読みは離れそうだな、と思いましたが、むしろ、そこに、江口先生の真骨頂が発揮されている、と感じたのは私だけじゃないでしょう。この無慈悲な現実を突き付けてくる、温かさもあるシリアスさが、この『出禁のモグラ』に散りばめられているコミカルさをより笑えるものにし、その部分がシリアス部の重さを、ファンが受け止められるものにしているんじゃないでしょうか。

    この台詞を引用に選んだのは、一頻り笑ってしまった後に、「確かに」と真顔で納得できるものだったので。
    「・・・・・・真木君、大学では教えない事を教えよう。税金をしこたま納めればね、国は何も言わないんだよ」(by猫附藤史郎)

    こちらも結構、響いたので、記しておきます。
    ちょっと戦慄させられたが、むしろ、やる気が漲りましたね。
    面倒臭いんだ、なら、止めよう、と簡単に諦められるほど、私は執念が浅くないんですよ。
    「あと一つ教えることがあるとすれば、私はお祓い屋(個人事業主)で、文筆家(副業)で、大学教授だ。確定申告は面倒だぞ! それが嫌なら、会社員コースにしなさい」(by猫附藤史郎)

    そして、こちらは上の二つよりも、もっと、私の心を強くぶん殴ってきました。
    あえて、どこが良かったか、は語らないでおきましょう。
    決して、支離滅裂な感情任せの意見を、皆様に読まれるのが恥ずかしい訳じゃないですよ。
    先入観抜きで、モグラの本気が詰まった台詞に、皆さんも殴られてほしい、それだけです。えぇ、本当に、それだけなんですよ。
    「姉ちゃん、たぶん、このおっさんは、姉ちゃんが思うほど、メンタルは強くない。そして、今、ズタボロになっただろうよ。このおっさんは、ズタボロを知って、あと10年は生きる。それは、地獄だ。十分だ」
    「それで、ミヤが救えるか!!?」
    「救えない!! このおっさんが死のうが、生きようが救えない!!! きっかけは、このおっさんでも、今を作ってるのは、あまりに多くの要因だ!! 君や俺が、妹をどうにかすることはできない!! それは、ごめん!!! 俺は、アンタが地獄に堕ちる可能性を一つ、潰したい!! それしか、できない!! 俺は、姉妹の中にも、アンタの家族に入り込むこともできない! というか、妹とも、さっき、知り合ったばかりだしな!! だが、誰かを救おうとした奴が、悪者になるのは嫌だ!! 俺が! 嫌なんだ!! それは、この世の『解決できない問題』の一つだけれども!!!」(byモグラ、麻耶)

  • 絵が実に好み。

  • この方の漫画のセリフ、端々に宿る説得力がすごいな…ってしみじみ思う。
    キャラが濃いし、話も面白かった~!モグラの謎が少しわかったかと思いきや、更に深まった気も…?

  • 詩魚ちゃんかっこよすぎ!
    梗ちゃんとくっついてほしい!

  • なんで2巻の感想から書くんだよって2巻が最高に好きだからデース!
    モグラの境遇、真木と八重ちゃんのコンビの良さ、ナベシマとイケブクロかわいいうらやましいとか色々あったんですけど、マヤちゃんとミヤちゃんの話とこの次のスピリチュアルに傾倒してしまったマダムの話、八重ちゃんの故郷のなんもかんも筒抜けの島の話でやられた。
    ホラー風ではあるけどそこまで怖いかと言うとそうでもなく、むしろ「霊より生きた人間の方が怖いよなあ!」という話が多い。今んとこ。
    自分を性的に切り売りしなければ愛されないのだと幼くして植え付けられてしまったミヤちゃんと、そんな妹を本気で憂いて悪霊にまでなりかけたマヤちゃんが切なくて…。
    こういう話って可愛い方の姉も一緒になって妹をいじったりいじめたり、逆に妹の方もそれを苦にして早世してそっちが悪霊にって話が順当な気がするけど、そうじゃないのが新しいなって。
    オッサンをとり殺しても良かった。でもモグラがそれを止める。正直そんなもん?って終わり方だけど、マヤちゃんはマヤちゃんで救われたぽい感じになるので、それはそれで良かった。

  • 兄弟姉妹の家族との関係性の拗らせについて切り込む。まぁ、兎角兄弟というのは比嘉されるものですからそこから色々吹き出しても不思議はありません。前作(鬼灯の冷徹)にはなかった視点というか切り込み方。モグラのカンテラは薄ぼんやりとヒトの業を照らす…。

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著者プロフィール

2010年、『非日常的な何気ない話』で第57回ちばてつや賞佳作を受賞。
その中の一編「鬼」に登場したキャラクター・鬼灯を主人公にした『地獄の沙汰とあれやこれ』が「モーニング」2010年32号に掲載されデビュー。
その後数回の掲載を経て、タイトルを『鬼灯の冷徹』と改め、約9年間連載。新連載『出禁のモグラ』は絶賛連載中!

「2023年 『出禁のモグラ(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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