水無月家の許嫁 十六歳の誕生日、本家の当主が迎えに来ました。 (講談社タイガ)

  • 講談社 (2022年3月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784065273784

作品紹介・あらすじ

★★★シリーズ累計15万部突破!★★★

高校一年生の水無月六花は、最愛の父が死の間際に残したひと言によって生きる理由を見失う。
十六歳の誕生日を迎えた六月六日、父の四十九日法要を終えて失意の底にいる六花の耳に衝撃的な言葉が飛び込む。
「死ぬくらいなら、うちに来ませんか」
それは水無月家の本家当主と名乗る青年・水無月文也。
予言で決められた“許嫁”の六花を迎えに来たらしい。
「僕はこんな血の因縁でがんじがらめの婚姻であっても、恋はできると思っています」
彼の言葉に六花はかすかな希望を見出し、京都嵐山にある本家に向かう。

月から降り立った天女の血を引く一族、水無月家。
前の当主が亡くなったいま、水無月家では最大の家宝である天女の羽衣をめぐる遺産争いが勃発。
逃げ場のない結婚に、祝福を。
特殊な一族の宿命を背負い、二人は本当の恋を始める。

原作発売前からコミカライズが決定!
講談社Palcy、pixivコミックにて大好評連載中。
漫画:水辺チカ キャラクター原案:花邑まい

感想・レビュー・書評

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  • ○友麻碧(著)
    『 水無月家の許嫁 十六歳の誕生日、本家の当主が迎えに来ました。』
    ○シリーズ一作目!
    ○ライトノベル・和風恋愛ファンタジー小説
    ○Audible +図書館にて
    ―――――――――――――
    (あらすじ)
    高校一年生の水無月六花(みなづきりっか)は、最愛の父の死に際に放たれた言葉によって生きる理由を失っていた。

    六花の十六歳の誕生日に、水無月家の本家当主・文也(ふみや)が現れ、六花を許嫁として迎えに来たと告げる。

    「 僕はこんな、血の因縁でがんじがらめの婚姻であっても、恋はできると思っています」。
    (本文から引用)

    六花は文也の想いに微かな光を感じ、新しい生活を始める決意をする。
    彼女は水無月家の抱える宿命に立ち向かい、愛と絆を求めて歩き出す…
    ―――――――――――――
    (魅力)
    文也は和服を着た美しい男の子で、年齢に似合わず落ち着いた雰囲気と優しさを持つ紳士的な人物。

    彼は時折、見かけによらない心に響くセリフを口にし、六花の心を揺さぶってくる。
    しっかりと、胸キュンシーンも楽しめる♡

    文也の弟妹たちも個性的である。
    特に妹の卯美(うみ)は特徴的な性格を持っている。
    彼女はサバサバしていて、自分の意見をはっきり言うタイプである。
    この卯美と、自己を卑下する控えめな態度の六花との相性はとても興味深い。

    そして、水無月家の秘密が少しずつ明らかになってくる。
    六花はそれを受け入れ、自らの運命に向き合おうとする姿勢が印象的であった。

    さらに、六花は厳しい過去の影響を受けつつも、未来に向けて進もうとする意志を持っていた。
    文也との関係を通じて、彼女が辛い過去を乗り越えて頑張る姿は共鳴を呼ぶ。
    それを当主らしい凛とした態度や優しさで支えようとする文也はとても頼りになり、素敵だった。

    六花と文也の関係も進展をみせはじめてはいる。
    六花と文也が現状、敬語で話していることで、表面的には距離感があるようには見える。
    しかし、実はもっと親密な感情を抱いているかもしれないというような、内面的なギャップが予想され、そこが緊張感やドラマを生む要素なのかもしれない。
    果たして彼らはさまざまな困難を乗り越え、運命を切り開くことができるのか?!
    今後の展開に期待してしまう…

    この作品は、運命や宿命に翻弄されながらも、愛を求める少女の成長物語だ。
    成長や愛、運命に対する考え方を深めさせるものとして、影響力があると感じた。
    ―――――――――――――
    (ひとこと)
    六花の双子の姉・六美(むつみ)の帰り際の態度が少し気になりました。
    考えすぎであればいいのですが…。

    それから、文也の考えていることがいまいちつかみにくいです。
    そこが彼の魅力なのですが…
    しかし、終盤に彼の視点で語られるお話もあって、そんな風に思っていたのね。と、意外性にほっとしました。
    六花と文也はとても相性がいいのでは…?

    まだまだ続きがあるので、ぜひ読みたいと思います!

  • シリーズ1作目。
    キュンキュンもあり、途中出てくる月鞠河童が可愛かった

  • 面白いし、きゅんきゅん♥⁡⁡
    世界観が好き!出てくる月毬河童可愛すぎる( ˶˙Θ˙˶ฅ)キュウリ!⁡
    ⁡文也さんと六花には幸せになって欲しいな✨

  • Tさんのおすすめ。

    出たな、手毬河童。
    といっても亜種らしいが。

    父子家庭だった六花は父に死なれ一人になってしまった。
    父の四十九日の法要の日に現われた青年文也は、
    はとこであり、水無月家の当主にして、六花の許嫁だと自己紹介する。
    母親には虐待された過去があり、頼る身寄りもない六花は、
    ありがたく思って、京都嵐山の水無月家に暮らすことにする。
    父親が愛する女性と結婚するために飛び出した水無月家は、
    天女の末裔といわれ、特殊な力を持ち、貴重な月のものを管理し、
    現在絶賛遺産問題で係争中だった…。

    全体的にちょっと暗めな印象はあるが、
    落ち着いた感じで面白かった。
    六花が七夕にレシピを見つけ作ったちらし寿司が、
    文也たちの母親の味だった場面が良かった。

  • 天女の末裔・水無月家のお話。
    許嫁から始まる恋。
    二人のこれからが気になる。
    まだまだ水無月家のわからない部分が多いから、続きが楽しみ。

  • 羽衣伝説、竹取物語など月や天女の伝説と陰陽師をもとにした超能力もの。核となる水無月家の本家の若い当主と本家の血筋の少女との婚姻という愛が育っていく様子がほほえましい。

  • #読了 羽衣伝説の天女の末裔の一族が主人公。妖怪だの神様だのは読んだことあったけど、天女(異星人)ってのは初めてかも。SF的な要素もあって新鮮だった。
    主人公の六花の生い立ちは厳しいものだったし、これからも一族の醜い相続争いに巻き込まれるのは大変だろうなーと思うけど、許嫁の文也は優しくて誠実だからお似合いで俄然応援したくなる。生真面目カップルは良いですね……。
    文也の弟妹や親族たちのキャラクターもよくて、今後の展開がものすごく楽しみ。

  • 世界観がとても好きでした。
    シリアスな場面もありますが、心が暖かくなる場面もあり、続きがとても気になります。
    河童が可愛いです。

  • 導入部がシリアスだけど、意外とテンション高めのお話だった。3兄弟や親族たちのキャラが濃くて楽しい。主人公の自己肯定感は低いので、落ちるときは落ちるけど……
    続くそうなので、一足飛びに婚約した二人が恋人になる様が楽しみ!

  • 母は毒親だし、父も最期に最悪の言葉を吐いて去ったため、肉親からの愛が圧倒的に足りていない六花。
    そんな彼女の次の居場所が、暖かい場所でよかったと思う。
    文也の弟、妹は好意的に受け入れてくれたし、祖母もやり口はさておき、ちゃんと立花を受け入れてくれた。
    例え、今の居場所は水無月家の争いの只中にあり、命の危険性さえあったとしても。

    羽衣伝説に輝夜姫、月絡みの伝説を交えつつ、ノアの方舟的話も登場する作中の設定が興味深かった。
    ファンタジーでもあり、SF的でもあり。
    舞台は京都の嵐山だが、貴船で見た天の磐船を思い出すようなシーンもあり、個人的に京都の空気を感じた瞬間だった。
    マニアック。

    政略結婚(婚約)ながら恋を始めた六花と文也。
    今回は二人の関係性が少し進んだところまでで、お家騒動の件は始まったばかり。
    分家の人間たちはややこしそうだし、二人が精神的に落ち着けるのはまだまだ先になりそう。

    シリアスな雰囲気ながら、笑えるシーンやほっこりできる場面もあり、読みやすかった。
    カレンさんの竹を割ったような性格と月鞠河童たちが特にお気に入り。
    満足でし!(口調うつった)

  • かなりしんどい展開の連続でした。水無月家の血の因縁、遺産争い、家族愛や家族とはどういうものなのか??を考えさせられる展開でした。特に、水無月六花は母親に愛されず、毒親で虐待を受け続けていたというかなり重い過去を持っていて、本当に読んでいて、しんどかったです。本家の当主文也が本当にいい人でして、彼が壊れかけた心の六花にとって救いとなっていく展開が本当によかったです。2人が徐々に政略結婚ではなくて、恋愛していく過程がすごく丁寧に描かれていてきゅんきゅんしました。読む手が止まらなくなりました

  • 久しぶりに両片思いものを読んだ気がします

  • すっごいよかった・・・。たまに文章がアレ?と思うところもあり、ラノベに不慣れすぎて途中で何回かやめようかなぁと思うパートがあったけど、最後まで読んで本当によかった。早速2巻もすでにゲット済み。

    竹取物語と羽衣伝説を下敷きにしている物語らしく、すごく厚みのあるストーリー。題材をしっかりと使って、作者オリジナルのなかにちゃんと落とし込めているところが素晴らしい。ラノベでも侮らずに読んで欲しい作品。最終的に六花ちゃんと文也くんは結婚するんだろうけど、あとがきで2巻から分家の暴走が開幕する的なことが書いてるから、一筋縄ではいかないんだろう。ストーリーや設定がとにかく楽しい。京都や妖がたくさん出てきて、森見登美彦氏が好きな人ならばがっつりハマるんじゃないかと思われる。

    今年読んだ作品の10位以内には間違いなくランクインするであろう読み応えのある作品だった。

  • 「当主」「許嫁」「あやかし」

    気が付いたら
    当たり前のように理解できるくらいに
    日常というか読書に溶け込んでるなぁ。

    最初は古風なストーリーと思ってたのに
    今は読みたくて仕方ないくらい
    好きになった時代設定なんだよ。

    ▷▷▷▷▷▷
    まず水無月家が
    月より降り立った天女の末裔ってのが
    現実離れしてるのに
    かぐや姫の竹取物語に沿ってるから
    背景がすんなり入ってくる。

    ▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷
    六花と母親・双子の姉が
    水無月家の本家で対面した時に
    母親から散々な言われようで
    目を反らしたくなるくらい苦しかった。

    でも六花はその境遇だったから
    水無月家の本家に来てから
    ほんの些細なことでも幸せを感じられるし
    戸惑いながらも文也を好きになっていくんだよね。

    そして文也は当主になるべく
    虐待紛いの教育を施されているし
    予言で六花の存在を知っているから
    常に自分の存在意義を
    考えざるを得ない環境だった。

    それでも六花の存在が
    文也の希望に繋がっていたなんて
    次期当主の自覚とか関係なく
    本当に優しい人なんだろうなぁと思った。

    そのあとで六花の境遇を知って
    より六花を守りたい存在になってるのが
    日常の六花に対する姿勢から伝わってくる。

    そんな六花と文也だから
    お互いの存在が必要で大切で
    生きていく為には必要不可欠な関係だと思う。

    六花と文也の関係性が進展していくのが
    なんとも微笑ましいし
    政略結婚から恋愛になるまでの
    ふたりの内面が垣間見れて
    本の世界に入り込みながらキュンとする。

    血に雁字搦めの許嫁なのに
    その中でどう幸せの形を見つけて
    家族になっていくのか楽しみ。

  • 迎えに来たのは。
    もし嫁入りしていたとしても、幸せな家庭に憧れるだけで理解できないことばかりの日々を過ごしていただろうな。
    何が起きているのか教えてもらったとしても、分かろうとはせず姉妹での扱いの差は酷くなるばかりだったろう。

    「文也、逃げ場のない結婚に祝福を。」
    予言された花嫁。
    ここまで完璧に外堀を埋められた状態で、心が弱っている時に甘い言葉を伝えられたら誰だって縋ってしまうだろ。
    どうあがいても恋愛からスタートする訳でないから、何かが起きた時に傍にずっと居てくれるか不安になるだろ。

  • 羽衣伝説を題材にしたやんごとなき一族の婚姻事情、という私の性癖をとてつもなく刺激する。
    すでに電子版でも何度も読み返しているけれど、やはり紙はいい。

  • おなじみのあやかしとの関わりもあるけど、人外?の血を引く一族の因縁など、面白くて一気に読んだ。これからどうなっていくのか不安もあるけどみんな幸せになってほしい

  • この物語のスタートはサブタイトル通り。
    今のヒロインにとっては新たなスタートですが、本当は親の代、さらに先祖から続く長い長い物語の一つであることにすぐに気づくのだろう。
    その制約のなかで自分の幸せや生き方を見つけていく彼女と許嫁を見守っていきたい。

  • 手鞠河童はいつでもどこでも出てくるな笑。
    今回の主役ふたりどっちも可愛いですね。六花がオドオドしすぎてるけど、バックグランドを考えてたら当然。父親の最期の言葉の真意とか、長子の力とかまだまだ伏線たくさんで続きも楽しみ。京都とあやかしは似合うなぁ。あと名物お菓子やごはんが美味しそうです。じゅるり…

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著者プロフィール

福岡県出身。小説『かくりよの宿飯』シリーズが大ヒットとなり、コミカライズ、TVアニメ化、舞台化など広く展開する。ほか代表作に『浅草鬼嫁日記』『メイデーア転生物語』(富士見L文庫)、『鳥居の向こうは、知らない世界でした。』(幻冬舎文庫)、『水無月家の許嫁』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『メイデーア転生物語 6 片想いから始まる物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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