- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065274187
作品紹介・あらすじ
高2で絵を描くことの楽しさに目覚め東京藝大に合格した矢口八虎に2回目の春が訪れる。
課題や講評で芽生えた、自分の才能や大学への疑問や不安は美術への情熱を曇らせたまま悶々とした日々を送る八虎。
2年生になり、新しい講師や教授との出会い、そして予備校時代の級友に藝大で再会した八虎は、美術への情熱を取り戻せるか。
「新入生」の時期は終わり、大人へのステップが始まる。
新しい出会い、新しい課題、美術との関わり方、八虎の人生も新しい局面へ。
アートの歴史や可能性を詳細に活写、美大に進学した青年たちの情熱や奮闘を描く、
今までになかった美術系青春漫画、早くも最新刊登場!!
感想・レビュー・書評
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本当にこの作品はドはまりという感じはしないし、
お絵かきくらいしかしない俺には芸術は分からないが
絵の書き方、生き方とか、感性とか
凄い沢山の角度があると思えるなぁ
凝り固まった固定概念を毎回ほぐしてくれます(’-’*)♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
権威主義からの相対化。
価値観を力づくで変えられていく感覚。 -
藝大2年生になった八虎。課題に振り回され、大学や教授への不満を募らせる日々は続く。見失ってしまった描くことの意味、情熱。迷子の虎が辿り着いたのは、反権威主義の芸術集団“ノーマークス”だった。
藝大副学長の犬飼が担任!権威&ラスボスオーラがすごい!課題も物量からの重いテーマというヘビー級。藝大に対する八虎の不信感を投影した役割なのかな?そこへ対極に突き抜けてるノーマークスの代表・フジが登場。甘いカリスマ性に影響されまくるのが八虎らしいけど、不安が尽きない展開に。
序盤に登場した「美大にいくメリットってなんですか?」が、いざ学生になってテーマになるのは切実。犬飼の八虎への助言は的を射てると思う。藝大という権威があるから多くの才能が集う。磨き合うには最高の環境。だから、八雲みたいに楽しんじゃう力を発揮して描きまくってほしい。お前の脳みそは手についてるんだぞ!
「『選ぶ』って贅沢でだるい 誰か全部俺の人生選んでくれれば『お前が選んだんだろ』とかも言われなくて済むのにな」
自己責任論への破滅的な切り返し。八虎の呪いだよね。ぼくは幸せって選ぶことだと思ってる。選んで納得して結果を受け入れることが自分を満たす幸せの定義。
自分が選ぶからこそ、自分から責任を負える。周りの目、世間体で動いた結果からは恥しか生まれない(恥が悪いわけじゃない)。孤独を背負うことが責任と罪を負える条件だと思ってる。そういう意味でも、犬飼が出したテーマにどう答えるのか楽しみではある。 -
教授にはいつまで同じことやってるのっていうような言われ方されていたけれど…ドローイングの課題に取り組む八虎も、その課題に熱中する八虎の描かれ方も、もちろん作品も、わたしは好きだなぁ。
人に物を教えるっていうこと自体が難しいことだろうに、美術を教えるって、いったい何が正解なんだろう…
教える側(学校、先生、教授)にきちんとした捉え方(核があって、芯の通ったもの)があって、かつそれが学ぶ側(生徒)にしっかり伝わらなければ、彼らは何が良くて何が悪いか、何が必要で何が不必要か気づけないし、きっとわからないことだらけになってしまうだろうな。
答えがない答えなんて、どうやって導き出したら良いんだ。 -
ひたすら不安を感じた巻だった…
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マジで全巻買い直そうか迷う。令和ならではのめちゃくちゃ良い作品。
本作は八虎の学校生活における葛藤や雑念から、藝術から少し離れて美術について触れていた。そして2年次に進んで人間関係が変わっていた。それと同時に、別の出会いもあった
最初の課題はまた難題。自分ならどうやるか考えながら読み進めた。実際出たらノイローゼになるかもね。
実は今作の根幹の話、国内外で美術の進んだ見せ方の取り組みをしている施設がいくつかある。いくつか紹介。
①キューバ
カルチャーセンターのFábrica de Arte Cubano。20時から開店で深夜閉店の、今までにない芸術、特に若手のアーティストの展示場。
https://goo.gl/maps/nRJfmZ8abQXTrX5BA
②新大久保
藝大を卒業した鬼才・磯村暖が主に運営している新アートスペース「UGO」。芸術の自由な展示方法とその見方、芸術が爆発している現場といえる。
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八虎、再起動。
学外で待ち受ける現場とカリスマの甘い魅力。
葛藤、自問、停滞、模索。
受験合格で連載終わるのかと思ったけど、いつまでも読めるわ、この作品。 -
モラトリアム特有の危うさ、美術をやっていない自分に当てはめるとしたら変なマルチだったり宗教だったりそういうのにハマっていく感じ、それは大人になりきれない、大人になろうと急いている人に多いのかな。
著者プロフィール
山口つばさの作品





